ゴルフクラブ
ファルコンまつばら
ロングアイアンは右に行き、ショートアイアンは引っかける時は・・・
ライ角は大切です。
ライ角が適正にフローしていないと、特定の番手だけ方向性が定まらなかったり、スライスだけとか、フックだけとかといったおかしな方向に定まってしまう場合があります。
アイアンやウェッジでの方向性に問題がある時はまずライ角を疑ってみましょう。
でも、もしライ角を調整しても上手く行かない場合は違うところに原因があるのかも・・・?
目次
方向性が悪い時はまずライ角を疑いましょう!!
ロングアイアンが苦手な方、多いですよね・・・。
ロングアイアンが苦手な方の多くは球も上がらず、右に出てそのままスライスしていくというパターンかと思われます。
アイアンセットの場合、ほとんどの場合ロングアイアンからショートアイアンにかけて0.5度刻みでライ角がフローしていきます。
上記のようにロングアイアンで右に行き、ショートアイアンで引っかける場合はライ角が合っていない可能性を一番先に疑うべきですし、費用もそれほどかかりませんから、ぜひお近くのゴルフ工房へご相談されてみてください。
ゴルフ工房に行きにくいという方、ゴルフ工房に行ったら高いクラブを買わされるんじゃないかと心配な方もいらっしゃるとおMOIますが大丈夫ですから、ご安心くださいね(^^
ライ角調整のためにゴルフ工房に行ってみよう(^^
ファルコンまつばらのBoseIronFactoryは北海道の超がつくド田舎にありますから、物理的に行きにくいですが、大手量販店さんでも町のゴルフ工房さんでもライ角調整ができない工房さんはほとんどありませんから大丈夫です。
実際にライ角を調べてみたらキチンと合っていたという場合もあります。
その場合は測定の工賃だけで済みます(無償で計測してくれるところも)。まずは一安心です。
逆に有名メーカーのアイアンでもライ角がズレている場合もありますから、ズレていた場合は迷わずライ角調整をしてもらいましょう。
ライ角調整は1本500円程度が平均ですので、7本調整しても3,500円程度で済みます。同時にロフトも調整してもらえるので、飛距離の階段がバラバラな場合は3,500円程度で飛距離も方向性も良くなる可能性が高いですし。
ライ角を合わせてもダメな場合は?
ライ角を合わせてもロングアイアンでは右に行き、ショートアイアンでは左に行くという場合もあります。
前に「【実験!】ライ角でどの程度方向性に影響が出るのか検証してみた。」というタイトルで書いたように、ライ角で方向性は変わりますが出球の方向性が変わる量は実はそれほど大きくはありません。
ただし、その記事では出球の方向性だけで、サイドスピンに関しては考慮していません。
サイドスピンを考慮にいれるためには試打マシンを使って、スイング軌道が1ミリもズレないことが必要ですが、人間の場合はトーナメントプロでも毎回必ず1~2度のスイング軌道のズレがあり0.5度の検証を行うのには無理がありますから・・・。
実際には出球の方向性だけでなくサイドスピンによって“曲がっていく”部分もありますから、右に出てさらに右にスライスしていく場合や、左に出てさらに左に曲がっていく場合も多いと思われます。
↓【実験!】ライ角でどの程度方向性に影響が出るのか検証してみた。
方向性に影響を与えるのは・・・
ライ角が合っていても出球の方向性が悪い場合、原因はライ角だけではないということになり、ボールインパクト時のフェースの向きが問題となります。
上記のイラストのAの位置でボールインパクトを迎えれば出球は左方向に打ち出され、イラストのCの位置でボールインパクトを迎えれば出球は右方向に打ち出されることになります。
さらにはロングアイアンでは右に行き、得意クラブでは真っ直ぐ、ショートアイアンで左に行くと言う一定の法則がある場合が多いので、ロングアイアンとショートアイアンではどのような点が逆になっているかを考えていけばライ角以外の答えがあるはずです。
実際に何人もの人が打って出球の方向性を見ながら検証していった結果、クラブMOI®と言うゴルフクラブ全体の慣性モーメントが原因のひとつであることが分かってきました。
クラブMOIが違うということは・・・
クラブMOI®はクラブ全体の慣性モーメントのことを言います。
スイングする時はほぼ円運動と言ってもいいので、クラブを円運動させる時にどの程度のチカラが必要かを数値で表したものがクラブMOI®です。
ファルコン自身文系でしたので、皆さんにも分かりやすくご説明すると・・・。
少し極端な例ですが、折りたたみ傘をクラブだと思ってイメージしていただけると分かりやすいかな(^^;;
折りたたんだ状態でスイングしたら、とても軽く振れます。
これがクラブMOIが低いということで、実際のクラブではショートアイアンやウェッジがそれにあたります。
逆に傘の柄を目一杯伸ばしてスイングしたらそれなりに重く感じます。
こちらはクラブMOIが高いということで、実際のクラブではロングアイアンやドライバーなどがクラブMOIが高いクラブになります。
問題は軽くなる割合
傘自体は同じ折りたたみ傘ですから、総重量は変わりませんが、長くなるに連れて振りにくくなることが分かっていただけたとおMOIます。
実際のゴルフクラブではヘッドの重量はシャフトを長くした分に連動させて軽く作っていますが、実のところその割合が問題なんです。
長くなる分軽くなってクラブMOIが同じであれば問題はありませんが、実際にクラブMOIを計測してみると上記のグラフのように長くなるに連れてクラブMOIが高くなる傾向となります。
クラブMOIが高い=振るのにより一層のチカラが必要ということになり、クラブMOIが低い=振るために必要なチカラは少ないということとなります。
このことはロングアイアンは一生懸命振って、ショートアイアンは軽く振ると言う、多くのレッスンプロなどが言っていることと同じですが、実際には人間の出せるチカラというものはなかなか上手くコントロールしにくい。
特にアイアンで1番手違う場合に変わってくるクラブMOIは10kg-cm²程度で、重さにして1グラム前後になってきますから、1グラム分強めに振ったり弱めに振ったりすることを番手を変える度にコントロールしていくのは難しいと言えます。
結果、ロングアイアンは振り遅れることになり、ショートアイアンでは振りすぎてしまう事となります。
ライ角の他にクラブMOIも注目してみよう。
振るためのチカラが上手い具合に出せずにCの位置で当たるロングアイアン。
振りすぎてしまうことでAの位置で当たったしまうショートアイアンやウェッジ。
(ちなみにイラストはわかりやすくするためにかなり極端に書いています。実際にはほんの少しの角度の違いでしかありませんが、そのほんの少しが150ヤード先では相当な違いになってきます)
これらの振りすぎ、振り遅れをなくし、ちょうどいいBの位置でボールに当てるにはどのようにすれば良いのか?
クラブMOIによってAやCの位置で当たるのですから、クラブMOIを調整していくことでBの位置で当たるようにすることも可能です。
そしてそれがクラブMOIマッチングと言う物理法則に則った最新のクラブチューニングとして注目されている訳です。
具体的には、Bの位置で当たるクラブ=得意クラブのクラブMOI=クラブ慣性モーメントを計測して、微妙に長さや微妙に重さを変えていくことでクラブ全体のクラブMOIを得意クラブに合わせて行きます。
そうして他の番手も得意番手と同じように振ればBの位置で当たるようにしていくチューニングです。
クラブMOIに注目することで、ライ角を合わせただけで治らなかった方向性が安定するかもしれませんよ(^^