ゴルフクラブ
風と草の大地
過去の「グローレ」6モデルを一挙に試打してみた!
日本人ゴルファーに合うように設計されたという、テーラーメイドの大人気シリーズの「グローレ」シリーズのドライバーを、今回6機種一挙に試打比較しました。
目次
そもそもグローレってどんなモデル?
テーラーメイドのグローバルモデルはご存じの通り、現在はSIM、少し前だとMシリーズとなっております。
対してグローレは、何と日本限定販売モデルなんです。
あの世界的メーカー、テーラーメイドが日本人ゴルファーを研究し尽くして日本人がよりゴルフを簡単に感じるように設計デザインされた、日本人のためのシリーズとなっています。
初代グローレ
まずは初代(2012年モデル)です。
これから紹介する全機種の中でも最もパワーヒッターが使いやすいモデルだと感じました。
グローレというブランディングイメージからすると比較的左に行き難く、思いっ切り振れます。
機能的には、タイトリストの「チーターテクノロジー」に似たようなクラウンのデザインが施されてます。
また、動画内でも聞こえますが、比較的高めの金属音が特徴です。
結構前に発売されたモデルなので、中古市場を探せばかなり安価で入手しやすく、力のある人の初めてのクラブにも結構オススメのモデルとなっています。
2代目グローレ
満を持して発売された2代目グローレ(2013年モデル)。
唯一、シルバーでデザインされたクラウンと大型のフェースが特徴です。
このクラブの狙いとしてはハイラウンチドローバイアス(高弾道でつかまる)となっています。
この辺から、現代のグローレにつながる思想になってきていると予想されます。
実際に打ってみると、初代に比べて確かに打ち出しも高く、非常につかまりの良いモデルだと実感できました。
このクラブはフェースの大きさがとても巨大なのが最大のメリットであり、デメリットとも感じました。
フェースが大きいということは、物理的にスイートスポットが広がるので確かに多少のミスヒットでも初速は変わらないのです。
しかし、スイング中最も空気抵抗の大きいフェース面が大きいので、ダウンスイング時にかなり抵抗が大きく、クラブが少し重く感じる人もいるかもしれません。
グローレFの双璧「G」
このモデルは、あまり記憶にない人もいるかもしれません。
この後紹介するグローレFをアスリート向けとするなら、よりアベレージ向けに設計されたのがこのグローレGなんです。
とにもかくにも特徴的なのが、ソールにデザインされている巨大なスピードポケットです。
ミスヒット時もフェースがしっかりたわんで、初速の減少を最小限に抑えています。
またよりドローが打ちやすいように大きく2つの設計があります。
1つはウェイトの設計で、ヒール付近にウェイトを配置した重心設計でドローを打ちやすいようにしています。
もう1つがフェースの偏肉設計で、トウ側を厚くヒール側を薄く設計しています。
これによりフェースのヒール側が強制的にたわむことにより、「ギア効果」でドローを打ちやすくしています。
女子、シニアツアーで暴れ始めたグローレF
この辺りからはかなり有名になってきますね。
初代のグローレFです。
このシリーズ辺りから、女子ツアーやシニアツアーでも大暴れしているのは記憶に新しいと思います。
実はこのモデル、従来に比べて重心深度を「浅く」設計しています。
SLDRが発売された直後の時期で、メーカー全体で重心を浅くしてスピンを減らして飛ばそうと意気込んでいた時代です。
それ故に、ロフトラインアップが最も立っていて、10度となっています。
このモデルは大人気となりオレンジモデルが出ました
当時女子ツアーで爆発的人気になったフジクラのSpeeder 569 EVOLUTION IIとの組み合わせで、限定カラーでも発売されました。
完全に地位を確立したF2
前作グローレFが大成功し、プロアマ問わず大人気となり登場したのが2代目グローレF(通称F2)です。
浅重心ブームが過ぎ去り、このモデルは前作に比べてウェイト位置がより後方に配置されています。
またお得意のスピードポケットも前作よりも大型化され、スイートスポットの範囲拡大にも成功してます。
さらに重心角も大きくしており、球をつかまえやすくなっています。
このモデルも大人気となり、特別カラーが出ています
クラウンのカラーも一新した、目の覚めるような赤が特徴のモデルです。Speeder 569 EVOLUTION IVとの組み合わせになっています。
そしてMと融合
遂に登場しました。
もはやアマチュアの間では絶大な人気となったMグローレ。このモデルは少し細かく説明したいと思います。
マルチマテリアル構造
Mグローレとなって新しく搭載された物を順を追って説明したいと思います。
まずは初代Mシリーズで初搭載されて以降、テーラーメイドの代名詞ともなったカーボンコンポジットクラウンがここで搭載されます。
しかもただクラウン素材を変えただけでなく、徹底的に軽量化を図っています。
クラウン、ホーゼル、ソールパネルとあらゆる部分を軽量化し、トータルで17グラムの軽量化を実現しました。
この17グラムですが、重心素材の自由度がアップするためゴルファーの多くが悩まされる「つかまらない」「上がらない」といった悩みを解消するために再分配されます。
飛んで曲がらない画期的フェース
これもテーラーメイドが開発した革新的な技術「ツイストフェース」。
ボールとのインパクト時に発生するギア効果をフルに生かして、極力真っすぐ飛ばせるように設計されたフェースです。
フェースのトウ側を開いて寝かせ、ヒール側を閉じて立て、フェースをねじる(ツイストさせる)ように設計されたフェースです。
これにより、トウヒットで多いフェースが閉じて当たるフックのミスではフェースが開いているので左に曲がり難く、ヒールヒットで多いフェースが開いて当たるスライスのミスではフェースが閉じているので右に行き難い、という原理になっております。
さらにこのMグローレのみ、フォージド(鍛造)のツイストフェースが採用されています。
さらに飛ばせるハンマーヘッドスロット
あのスピードポケットが進化しました。
フェースのどこに当たっても飛ぶように溝を再設計してツイストフェースの効果をさらにアップさせたのですね。
一度に全部試打して比較しました
これまで紹介した6モデルを別日に改めて一挙に比較試打しました。
『重心ハンドブック』を使って、細かい紹介を動画内で話していますのでぜひ最後までご覧ください。