ゴルフクラブ
オオカミ
重心深度とは?知っておくべきメリット・デメリット
重心深度というワードをご存知でしょうか?
何となく単語として聞いたことがあっても、クラブやプレーにおいてどのような影響を与え、メリット・デメリットを生み出すのかを詳しく知っておくことは、今後のクラブ選びやプレーに役立ってきます。
ここではメリット・デメリットを中心に重心深度について解説していきます。
重心深度と与える影響
重心深度とはクラブのヘッドの重心の深さのことであり、ヘッドのフェース面からクラブヘッド内部にある重心までの距離のことを指します。
計測には2通りあり、ヘッドの重心からフェース面上の重心(スイートスポット)までの距離、またはヘッドの重心からフェースのリーディングエッジまでの距離のどちらかを重心深度と呼びます。
重心の深さによってヘッドの挙動が異なってくるため、打ち出されるボールの性質が異なってきます。
では重心深度が深いとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
深い重心深度のメリット!
重心深度が深くなると下記の3つのメリットが出てきます。
1.インパクトの際にシャフトがしなり、クラブヘッドが上方に向く力が大きくなってインパクト時のロフトが増え、ボールが上がりやすく高弾道になりやすい。
2.重心深度の深さに依存して重心角も大きくなるので、ボールをつかまえやすい。
3.「重心点がヘッド形上の中心点に近いほど慣性モーメントは大きくなりやすい」という慣性モーメントの特徴から、ヘッド左右慣性モーメントが大きくなり、重心を外したときの許容範囲が広く、飛距離のロスや方向の狂いが少なくて済む。
深い重心深度のデメリット!
重心深度が深いことでデメリットが1つ生じます。それはフェース面上の重心点(スイートスポット)がわずかに高くなってしまうことです。
重心点が高くなるとバックスピン量が増え、ボールが吹け上がって飛距離をロスする可能性があります。
実際はフェースの重心高さはヘッドを構成する各部の素材によって受ける影響のほうが大きく、重い素材を下部に使えば重心は下がるため、重心深度が深いクラブヘッドが必ずしも重心が高くなるわけではありません。
なのでデメリットと呼べるほどではありませんが、知っておくとショット向上に役立つかと思います。
重心深度の特徴を生かしたクラブ選択を!
重心深度が深いことによるメリットから、多くの人にとってドライバーでは深いほうが有利なことが分かったと思います。
重心深度の深いドライバーにより、インパクト時につかまえやすく、重心を外しても許容範囲でカバーでき、高弾道で打ち出せるのです。
しかし、ドライバーとは異なり重心深度が浅いほうが望ましいクラブも場合によってはあります。
フェアウェイウッドは重心距離が短いのでボールのつかまりが非常に良く、深度を深くして重心角を大きくすると必要以上につかまってしまう場合もあります。
フェアウェイウッドでボールをつかまえたり、ボールを上げることができる人にとっては、フェース角が開いているものや重心深度が浅いものを選んだほうがいいこともあるでしょう。
このような重心深度の特徴を理解しておくことで、プレイ中のショット向上やコントロール・戦略の幅を広げ、より良いスコアを目指す知識としましょう。