ゴルフクラブ
ロマン派ゴルフ作家の篠原
新・貧打爆裂レポート『TS1 ドライバー』純正シャフト比較編
今回の新・貧打爆裂レポートは、2019年7月5日に発売されたタイトリスト『TS1 ドライバー』比較編です。
いつものようにコースに持ち込んで打ち込んできました。
超軽量化して飛距離アップする『TS1』の2種類の純正シャフトの特徴は? 動画も含めて試打レポートします。
本格的に見える強みがあるTS1!
『TS1 ドライバー』は、タイトリストが2019年7月5日に発売した超軽量ドライバーです。
超軽量化でヘッドスピードを増加して飛距離アップするという仕組みです。
原動力の一つは、軽いシャフトです。純正のシャフトは2種類あるのです。
「Titleist Diamana 50」は、Rフレックスで46グラム、SRフレックスで48グラム、Sフレックスで50グラム。
「Titleist Air Speeder」は、Rフレックスで43グラム、SRフレックスで45グラム。
同じロフト10.5度のヘッドがついたドライバーで打ち比べてみたいと思いました。
ちょっと面白いと思ったのは、「Titleist Air Speeder」にはSフレックスの設定がないことです。
若い頃からタイトリストを使っているゴルファーも、年を取って老いていきます。
昔は振り切れた本格的なドライバーが、いつの間にかオーバースペックになって飛ばない原因になっているのに、やさしく設計されているドライバーはどれを打っても自分には合わない、というようなオールドゴルファーはたくさんいるのです。
そういうパターンでは、Sフレックスはいらないのかもしれません。
非力でも飛ばせるドライバーという分野は、近年、熾烈な開発競争が続いています。
『TS1 ドライバー』は、その中に切り込んでいくタイトリストのドライバーです。
総重量を270グラム台にして、ヘッドスピードを上げるというテクノロジーのクラブでは『TS1 ドライバー』は、後発になります。
でも、『TS1 ドライバー』には、本格的に感じさせるハウツーがあるのです。
『TS1 ドライバー』の最大の強みは、今までタイトリストのドライバーを使っていたゴルファーが違和感を感じずに、本格的だと感じたままで使えることなのです。
標準シャフトが2種類ある意味を考えよう!
動画を見てください。
以前のレポートでも報告したように『TS1 ドライバー』は、トップレベルに飛びます。個人的には「Titleist Diamana 50」が装着されたほうが結果が出ました。
高弾道の棒球。スッと飛んでいって、ゆっくりと落ちてくる感じがしました。
「Titleist Diamana 50」は、一見すると軽いので頼りない感じがしますが、振ってみると想定以上にしっかりと仕事をしてくれます。
やや軽いドローで、『TS1 ドライバー』が優秀であることを教えてくれます。
「Titleist Air Speeder」のフレックスはSRです。
こちらは、シャフトがちょっとビュンという感じで動きます。こういう挙動は好みの問題で、良い悪いという評価にするのは早計です。
僕の場合は、ゆったりと焦らないで振ることが得意なので、気持ち良く使いました。
こちらのほうが軽いのですけど、軽さより、シャフトの挙動のほうが気になりました。
同じ『TS1 ドライバー』だと思えないほど違う弾道になります。
「Titleist Air Speeder」を装着した『TS1 ドライバー』は、ドローしやすいように、ボールをとらえる動きをします。
ストレートに打つと高弾道はさらに高くなります。大きめなドローが一番ボールが飛びます。弾道の高さがちょうど良くなるのです。
僕は、クラブが大きなドローを打たせようとするドライバーが苦手で、そういうクラブ(シャフト)だと振り切れないこともあって、飛距離は「Titleist Diamana 50」が出ました。
右へのミスで悩んでいるゴルファーなら、逆の結果になったかもしれません。
右にすっぽ抜けるようなミスが出てしまうゴルファーには、「Titleist Air Speeder」を装着した『TS1 ドライバー』がオススメです。
また、パワー不足が著しいと感じているゴルファーにも合っていると思います。
『TS1 ドライバー』の軽量タイプの標準シャフトが2種類ある理由は、すべてのゴルファーが『TS1 ドライバー』を使えるようにするためです。
スライスや右へのすっぽ抜けに悩んでいるゴルファー、または、力不足だけどタイトリストを使いたいゴルファー「Titleist Air Speeder」を選択。
「Titleist Diamana 50」は、タイトリストのドライバーを少し前までは普通に使えていたゴルファーにオススメです。
軽量化されたクラブは、使いこなすにはちょっとコツがいるケースもあります。トップでの間が取りにくく、無意識に打ち急いでしまうゴルファーも多いと思います。
それでも、諦めずに『TS1 ドライバー』を使ってほしいと思います。それだけの価値が、『TS1 ドライバー』にはあるからです。