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ロマン派ゴルフ作家の篠原

新・貧打爆裂レポート『STROKE LAB パター』

今回の貧打爆裂レポートは、2019年2月22日発売のオデッセイ『STROKE LAB(ストローク ラボ)パター』です。

いつものようにコースに持ち込んで、ラウンドしてきました。

モノトーンで渋いパターには、オデッセイのテクノロジーが詰め込まれていることがわかりました。

動画も含めてレポートします。

本格的なパターは選べることが大事なのだ!

オデッセイはいろいろな分野で、現在世界一のパターメーカーです。

今までのパターメーカーと明確に違うのは、常に革新を忘れないことです。

次々にゴルファーに向けて、新しい可能性を提示して、挑戦を促していますが、そういう中からスタンダードになっていくテクノロジーが生まれてきたところが興味深いところです。

今回コースに持ち込んで打ってきた『ストローク ラボ パター』も、さり気なくですが、挑戦的なパターです。

外堀を埋めるように考えても見えてきます。『ストローク ラボ パター』は、なんと22種類の形を一気に発売するのです。

ラインアップが整っていることは、『ストローク ラボ パター』が今後のオデッセイのパターの柱の一つになるという宣言のようなものです。

見た目の印象も奇をてらわず、モノトーンでシックです。カッコイイです。

『ストローク ラボ パター』は、オデッセイが長年行ってきたパターフィッティングの膨大なデータを解析して、多くのゴルファーが安定したストロークができるようなスペックを見つけ出して商品化したものなのだそうです。

パターをフィッティングして、自分だけのオリジナルパターをチューニングしてもらう場合は、パター2本分以上の高額な費用がかかったりするものでしたから、おいしいとこ取りのパターを一般的なパターと同じ価格で入手できるのは幸せなことです。

『ストローク ラボ パター』はゴルファーそれぞれに特別な1本になる可能性を高い確率で秘めています。

フィッティングで導き出したスペックは、ある意味で万能だとして、パターのヘッド形状は選びたいというのがゴルファー心理です。

22種類のラインアップは、自分だけのパターにするために不可欠だったわけです。

『ストローク ラボ パター』の第一印象は、「重い」でした。

重いほうがストロークが安定して、特に速いグリーンでは有効だというのは現在のセオリーになりつつありますが、それを考慮してもかなりの重さがあります。

でも、構えて、パターを動かすと、重さはまったく邪魔にならないのです。これはちょっと衝撃でした。

重いパターは市場にいくつもありますが、ヘッドが重過ぎたり、シャフトが不必要に重かったり、グリップだけが異常に重かったりして、本末転倒なストロークしづらいものが多いのです。

『ストローク ラボ パター』は、そのどれにも当てはまりません。ズッシリと重いのに、むしろストロークは軽くできます。

見た目もカッコ良くて、パットしやすいという2点だけで、『ストローク ラボ パター』はオススメできます。

今回、試打したのは、『ストローク ラボ SEVEN(セブン)S パター』と『ストローク ラボ TUTTLE FLOW(タトル フロー)パター』の34インチです。

テクニックは不要でパターが決めてくれるという安心

動画を見てください。

『ストローク ラボ SEVEN S パター』と『ストローク ラボ TUTTLE FLOW パター』では、打音がかなり違います。

この辺りは好みの範疇で機能だとは言い切れませんが、形状の違いではなく、実はその形状の打音が好きだった、ということもあるので注意して確認すべきだと思います。

動画の最後のほうで4ヤードの距離のパットを打っている全身が見えるシーンが、それぞれのパターであります。

撮影してから確認して驚きました。実に優しいストロークで、きれいにボールが転がっていきます。

安心と信頼がないと、なかなかこういうようには打てないのです。

『ストローク ラボ パター』は、“プロのような再現性を”というコピーがついています。まさに、それを実感したのです。

しかし、実は不思議でした。パターに打たされている感があって、不安を持って撮影していたからです。

ボツになるかもしれないと覚悟していましたが、見てビックリです。とても良い感じだからです。

ラウンドで使用していても、振りやすいことが違和感となって戸惑いました。パットは狙い通りに打てて、寄るし、入るのです。

まるで、自分のテクニックを否定されているような感覚もありました。とはいえ、数字的には1パットか、2パットと結果は出ていました。

『ストローク ラボ パター』は本当に新しいテクノロジーを詰め込んだパターだと考えれば、わかりやすいのです。

総重量が重いことを最大限に活かすために、ヘッドだけではなく、パター全体のバランスが良いのです。

グリップにも重量があって、ヘッドとシャフトの下部も重量があるところが、スムーズに同じストロークができる秘密なのです。

これは、今までのパターではあまりなかったので、『ストローク ラボ パター』の最大の特徴です。

“ホワイトホット マイクロヒンジインサート”も健在です(動画中では“マイクロヒジン”と発音してしまっています、すいません……)。

“マイクロヒンジインサート”を進化させたフェースは、ゴルファーにとって心強い味方です。ボールの転がりの良さは、誰にでも実感できるほど明確です。

ヘッドも、シルバーとブラックのコントラストが丁寧にデザインされていて、集中しやすく、目標にも合わせやすいです。

『ストローク ラボ パター』は、今使っているパターに不満があるすべてのゴルファーに挑戦してほしいパターです。

パターが勝手にやってくれる感覚は、自分の弱点を補って、不安定さを解消してくれます。

また、ゴルフ歴が長いからこそ、時々、イップス気味に変なストロークをしてしまうゴルファーにもオススメです。

パターに任せてしまえる安心感は、いずれ自信になって武器になるでしょう。

オデッセイのパターのフラッグシップモデルは『SEVEN』です。

ほぼすべてのパターの『SEVEN』を打ってきましたが、僕はこの形のパターは好みではないと考えてしまう結果になっていました。

でも、今回試打した『ストローク ラボ SEVEN S パター』は、初めて使ってみたいと思いました。

モノトーンのカッコ良さに詰め込まれた最先端のテクノロジーと、ほぼすべてのゴルファーが自分の1本を選べるラインアップ。

『ストローク ラボ パター』は新しいセオリーになるかもしれないと予感させるすごいパターだったのです。