初心者
LITTLE RED BOOK
【126切り講座】アイアンのロフトは「5度」立てて打とう!
皆さんは「インパクトはアドレスの再現」という言葉をお聞きになったことがありますか?
この言葉は、初歩の段階でスイングの流れを把握するにはとても便利なフレーズです。
しかしながら、プロや上級者はインパクトでヘッドをアドレスの形に戻してはいません。
ハンドファーストにすることで、アイアン本来のロフトより「5度立てて」打っているのです。
今日はアイアンのロフトを「5度立てて」打つための練習法についてお話しします。
ロフトを立てることを「ディロフト」と言います
アイアンのロフト角はシャフト軸を0度として計測します。
アイアンのロフトを立てて打つことを、英語ではdeloft(ディロフト=ロフトを減らす)と表現します。
ティーアップしたドライバーは打てるが、地面から打つアイアンは飛距離が出ない……。
そんな悩みを持つ人は、もしかするとディロフトして打てていないのかもしれません。
インパクトで球に当たり負けしていませんか?
マンチェスター・メトロポリタン大学が撮影した、ゴルフのスーパースローモーション映像を見てみましょう(下記YouTube動画)。
これは7番アイアンの映像なのですが、球に衝突した瞬間、ヘッドが球に当たり負けして、右に開いてしまっています。
アイアンをディロフトして打つことは、インパクトで球に当たり負けしないためにも重要な動きなのです。
ディロフトして打つための練習器具
こちらは「ツアーストライカー」という、巷(ちまた)では割と有名な練習器具です。
一言で表現すると「ものすごくハイバウンスのアイアン」です。
ソールを床に置くとリーディングエッジが「球の赤道」に当たります。
アイアンをすくい打ちしている人は、ボールがふわっと上がってしまって番手なりの距離が出ません。
きちんとダウンブローで打っている人なら、球は7番アイアン本来の高さで飛んでいきます。
アイアンのすくい打ちを直したい人、アイアンをディロフトして飛距離を出したい人には、お奨めの練習器具です。
ただし、この練習器具、かなり難しいのでその点はお覚悟ください。
普通のアイアンでもディロフトの練習ができる
最後に、普通のアイアンでも可能なディロフト練習法についてお話ししましょう。
アイアンヘッドの重心位置は、シャフトの軸線上にはなく、横にはみ出しています(フェース面上にあります)。
ダウンスイングの前半では、ヘッドはシャフトより一瞬遅れて(フェースが開いて)下りてきます。
ダウンスイングの後半では、ヘッドがシャフトを追い越すようくるりと回る(フェースが閉じる)のです。
クラブの自然な動きに任せると、フェースはいったん開いて、その後で閉じる動きをするのです。
この自然な動きを利用すると、インパクトでヘッドをくるりとローテーションさせながら球を打つことができるようになります。
このコラムを読んだ人は、次回のラウンドでぜひ試してみてください。
少々慣れが必要ですが、ヘッドが球を押し込んで行くような動きになればOKです。
皆さんの明日のゴルフのお役に立てれば幸いです。