初心者
Nick Jagger
番手選びに迷ったら、直感と第一印象に従う
迷ってなかなか結論が出ない時は、直感と第一印象に従えば、大きな誤りもなく、平均して正しいジャッジの場合が多いといいます。
これをゴルフに当てはめると、アイアンショットでの番手選びでよく経験します。
「さぁ、何番で打とうかな……」と考える時、不安や迷いが生じます。
風向き、ピンの位置、グリーン周りのハザード、その他もろもろなことを計算すれば、迷うのは当然のことでしょう。
プロでも、18ホールのうち、なんの不安も迷いもなくクラブを選ぶことは3~4回くらいしかないようです。
特に最初の9ホールはほとんど不安で、バック9に入ってやっと吹っ切れるという人もいます。
あるプロが18ホールすべてパーオンしたとき、「こんなことは生まれて初めて」と言っていましたが、それほどアイアンショットは難しいのです。
直感に逆らった時、圧倒的にミスが出る傾向が
そこで、もし迷って番手が決まらない時は、最初の直感通りに行動することをお勧めします。
直感とは、その人の技術や経験の蓄積が状況に応じて本能的に働く心的現象なので、まず間違っていないと思っていいし、迷った時ほど直感を信じることです。
例えば、このアゲンストでは6番ではグリーンに届かないかもしれないという状況を思い描いてください。
そして、5番アイアンはあまり自信がないというケースです。
最初に頭をかすめたのが6番ならば、その「閃き」を優先させるべきです。
多くのゴルファーが経験していることだと思いますが、直感通りにやらなかったほうが、圧倒的にミスになるということです。
プロレベルになれば、どの番手も打ちこなす技術がありますから、状況によって3番手くらいの幅で迷うケースがあるそうです。
例えば、6、7、8番。特にラフからのショットでは、風やフライヤーなどを計算して番手をチョイスしますが、それでも最初の直感があって、その番手を選ぶと、平均して結果がいいそうです。
その理由は思い切りよくスイングできるからです。
アマチュアゴルファーの場合、さらに番手による得意、不得意のハンデが加わります。
苦手意識のあるクラブでチャレンジして成功する可能性は極めて低いですよね。
それでも、最初の直感が苦手クラブであっても、ナイスショットのイメージを描いて、思い切りよくスイングしたほうがいいのです。
このプラス思考がいい結果を生めば、喜びもより大きなものとなり、その後の自信にもつながりますし、苦手意識が薄れるというメリットもあります。
池が気になるならば、池を避けられるクラブを選ぶ
グリーン手前に深いガードバンカーやウォーターハザードが待ち受けているホールが苦手というアマチュアゴルファーは多いはずです。
それはバンカーや池がやたらと大きく視野に広がり、そこに打ち込みたくないという気持ちが当然強くなります。
これは完全にマイナス思考です。ショットを打つ前に不安心理が働くと、その解決策に雑念が入ってきます。
池を越すにはどうすればいいというプラス思考が消え、思い切ったショットが打てなくなります。
池を越すために、ボールをしゃくり上げたり、手打ちになってしまい、その結果ダフリ、トップにつながり、思いとは逆に池やバンカーに吸い込まれてしまうのです。
その点、プロや上級レベルになると思考が違います。
例えばバンカー越えならば、「バンカーもグリーンのうち」と、むしろバンカーが目に入らず、ピンに意識が集中し、どこに落とせばピンに寄せられるかという計算をしています。
バンカーよりも意識がピンポジションやグリーンのアンジュレーションを重要視しているからです。
他の例を挙げるなら、セカンドショット、ボールのすぐ先には池があって、グリーンまでは残り200ヤードという場面を思い描いてください。
池を越すだけならば、7番アイアンで楽に越えるという状況です。
プロならば迷わずグリーンに乗せるクラブを選びますが、アマチュアの多くは、まず目前の池が気になり、「池に入れたくない」と「グリーンに乗せたい」という2つの心理が働きます。
これがミスショットにつながる大きな原因です。
最初から池は無視するのか、池が怖いならば確実に池を越せるクラブで打つか、どちらかにハッキリ決めなくてはいけません。
中途半端な気持ちがスイングに即反映して、ミスが出るのがゴルフなのです。
迷いが多い時ほど、悪い結果につながる
ドライバーショットを曲げてしまうと、OBゾーンやウォーターハザードが待っているというホールならば、レイアップをして、危険を避ける他のクラブ選択も考えます。
こんな時、プロの思考回路は、どの番手がその状況で最も確率が高いかを判断するために、5番アイアン、ユーティリティクラブ、5番ウッド、スプーンといった具合に、大きなクラブに上げていき、さらに逆戻りして決定するという話を聞いたことがあります。
フェアウェイバンカーからグリーンを狙う時にしても、「これは無理だな」と感じたら、確実にバンカーから脱出できるクラブでしっかり打つことにスパッと切り替えます。
変な欲が出ると、ミスショットにつながることを経験上痛感しているからです。
ゴルフは自分ですべて判断するゲームです。性格によって、コースの攻略法も人それぞれで、常に自分の決断を信用するしかありません。
迷いや不安が多いほど結果が悪いということは、レベルを問わず、誰もが経験上知っていますよね。
なので、迷った時は、自分が最初に感じた印象や直感を信じてプレーしてみてはいかがでしょうか。