初心者
ふぃりっぷ
なぜ上級者ほどパッティングを重要視するのか?
先日、シングルハンディの方に「どうすれば平均的にスコアが良くなるか」と質問しました。
しかも「今の自分の技術レベルのままで」という前置きをして。ショットの技術はすぐに向上するものではないので(笑)。
答えは簡単なものでした。
「パットの練習せえ」
これまで何度も他の上級者から聞いた答えと一緒です。
私の場合、この答えだけ聞いても、パット練習へのモチベーションが継続しません。
これまでも、パットの練習はすぐに飽きてしまい続きませんでした。
上達が分かりづらいから継続できないのでしょうね~。
私はついでに理由を聞きました。
「なんでドライバーやアイアンのショットより、パットを上達させるべきなのですか?」
その方「パットしか回数減らされへんやん」
私「……は?」
意味不明だったので、さらに質問し、懇切丁寧に教えていただきました。
その結果、パッティングの上達を一番の優先事項にすることに決めました。パットを上達させない限り、上級者になれそうにありません。
今回は、私がシングルハンディの方から教わった「パッティングを上達させるべき理由」について書きます。
スコアの内訳を理解する
「パットしか回数が減らせない」ことの意味を説明します。
たとえば1ラウンドあたりのショットは、少なくとも36回、必ずしなければなりません。
内訳は次のとおりです。
■ティーショット×18回(ミドルホール×10ホール、ロングホール×4ホール、ショートホール×4)
■セカンドショット×14回(ミドルホール×10ホール、ロングホール×4ホール)
■サードショット×4回(ロングホール×4ホール)
これに、アプローチとパットを足したものがスコアになります。
たとえば目標を85だとすると、36回のショットに加え、アプローチとパットを49回で済ませれば良いわけです。
全ホール2パットでカップインできれば(36パット)、アプローチは13回できます(49-36=13)。
ということは、13ホールはボギーオンで良く、85で上がるには、次のような内容で良いことになります。
・ボギーオン×13ホール
・パーオン×5ホール
・2パット×18ホール(全ホール)
13のホールでボギーオンが許されるなら、できそうな気がしませんか?
OBさえ打たなければ、ボギーオンは難しいことではありません。そこそこのショットができれば、スコア85は難しくないのではないでしょうか。
また、アプローチがピンに寄れば、1パットで上がれるホールもあるかもしれません。そうすれば、80台前半のスコアが見えてきます。
このように、ショットは最低36回は打たなければなりませんが、アプローチとパットの回数は減らすことができます。
「パットしか回数減らされへんやん」というのは、こういう意味だったのです。
こういうことを理解しているから、上級者はパッティングやアプローチの練習に時間を費やすのだそうです。
それを理解していない我々が、長いクラブの練習をするのでしょうね……。
プロだってパーオン率は6〜7割
男子ツアープロでも、いつもパーオンしているわけではありません。
次のデータは、日本ゴルフツアー機構が公開している2019年ツアーのパーオン率です。
今平 周吾=72.04
石川 遼 =65.56
池田 勇太=63.81
浅地 洋佑=62.54
谷口 徹 =57.03
https://www.jgto.org/pc/TourGreensInRegulation.do?year=2019&tournaKbnCd=0
ついでに、USPGAツアーのデータも調べてみました。
ジャスティン・トーマス=70.68
ブルックス・ケプカ =69.97
松山 英樹 =69.38
ダスティン・ジョンソン=66.98
フィル・ミケルソン =64.17
https://www.pgatour.com/content/pgatour/stats/stat.103.y2019.eoff.t060.html
ツアープロのパーオン率でも6〜7割、1ラウンドで5〜8ホールはパーオンしていないのです。
意外に少ないな〜! と、思われませんか?
もちろん、ツアープロが使用するティーグラウンドは、アマチュアよりもはるか後方で、難易度がまったく異なりますが。
このデータを見て、思いました。
シングルハンディでもないアマチュアが、毎ホールでパーオンをできるわけがない。それならば、ボギーオンでOKというホールをプレー前から決めておいても良いのではないでしょうか。
たとえば○○ヤード以上の距離が残ったときは直接グリーンを狙わない、とか。
そんなゴルフができれば、グリーン左右のガードバンカーにつかまって大叩きする確率も少なくなり、平均スコアの底上げになるかもしれません。