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【プロゴルファーのスイングを徹底解析】チェ・ホソン

こんにちは、ライターのとやです!

変わったスイングで一世を風靡しているチェ・ホソンプロ。「崔虎星」と書くため「虎さん」とも呼ばれていますね。

名前は知らなくても、スイングだけは知っている人も多いほど超個性的なスイング。

SNSでも真似する人が続出しているこのスイングを解析してみましょう・・・。

スローで見ていくと意外な真実が明らかに・・・!?

躍る? スイング

チェ・ホソンプロの最大の特徴は、みんなが真似するこのフィニッシュ。

フィニッシュで右足を蹴り出して、フィニッシュはよれよれに見えてしまいます。

それでも狙ったところへボールは飛んでいます。

一見すると摩訶不思議。今までゴルフの基本やレッスンで言われてきたことは何なのか、疑問に思えてしまうほどです。

チェ・ホソンプロ本人は「遠くへ飛ばすため」とそのフィニッシュについてインタビューで語っていましたね。

全体の印象としては体の回転を目一杯使った、力強いスイングと表現できるでしょう。

胸はずっとボールを見続けている!

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まずスイングで注目していきたいのが、その胸の向きです。

チェ・ホソンプロはハーフウェイダウンからインパクトまでほとんど胸の向きが変わっていません。

トップから体をグイッ! と左へ回転させてからは、胸がずっとボールを向いています。

これは後からついてくる腕、グリップが加速してヘッドが出てくるのを待っているためですね。

この動きを意図的にしているのかどうかわかりませんが「ヘッドを走らせる」、すなわち飛距離を稼ぐためには必要な動作です。

このまま体が流れたり開いたりしてしまうと、スライスの元。

一般のゴルファーが真似するとスライスが出るのは、フィニッシュで足ばかりに気を取られて、インパクトで胸を向く方向がボールよりも開いてしまっているからです。

カカトを中心に開く左足

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上体を大きく開いた独特のフィニッシュがチェ・ホソンプロの代名詞ですよね。

インパクトまでしっかりボールに体が向いており、そこからフォローにかけて大きく体が流れます。

しかしこれはミスショットを誘発する動きではなく、ボールが前に飛んだ後での動作。

そこで体を開く前に左足がカカト体重になります。そこでクラブの遠心力を止めるのではなく、そのまま左足カカトを軸にして腰と上体がクラブと一緒に開いていきます。

普通のスイングではフィニッシュでスイングが止まります。クラブの遠心力を受け止めているんです。

チェ・ホソンプロは飛距離を稼ぐイメージで、フォローを大きくしていった結果このような形に落ち着いたのかもしれませんね。

ボールを左に巻き過ぎない工夫

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体ごとついていくフォローを取ると、インパクト前に開けばスライス。体が止まってしまうと引っかけのミスショットが出てきます。

チェ・ホソンプロはインパクトで体がしっかり止まっていましたよね。ともすると引っかけが出やすいスイングになるんです。

ボールを左に巻き込まないために、フォローはハイフィニッシュの形を取っているのが分かるでしょうか。

フェースの被せ過ぎを抑制する動きで、意図的にスライスボールを打つ場合もこのフィニッシュの形になります。

そのままヘッドを返してしまうと引っかけが出てしまうため、このようにヘッドの返り過ぎを防いでボールの巻き込みを防いでいるのでしょう。

インパクト周辺は実は基本に忠実

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こうしてみてみると、インパクト周辺ではある程度基本に忠実な動きをしていますね。

強めのフックグリップ、切り返しで大きめの体重移動、大きめの逆ハの字のアドレス、など少しずつ個性的な部分はあります。

けれども体の捻転を強く使い、インパクトではしっかり体がボールを向いています。

チェ・ホソンプロのスイングは、飛距離を出すためのエッセンスが随所に見られます。

見た目の強烈なインパクトとは違い、ある程度基本に忠実なスイングであると言えそうです。

172センチという小さな体で、少しでも飛距離を稼ぐため少しずつバージョンアップしてきたのでしょう。

個性的だって1つのスイングを完成系にまで昇華させてしまえば、もっともっとゴルフも伸びていく、ということなんでしょうか。