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ゴルフクラブ

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ドライバーの飛距離の伸ばし方!飛距離に影響する要因とは……?

ここ数年、女子プロゴルファーの活躍もあってゴルフを楽しむ女子が増えてきましたが、ゴルフ女子に最も多い悩みが「ドライバーの飛距離が出ない」こと。

もちろんゴルフの上手さやスコアは、飛距離だけでは決まりませんが、あまりに飛ばないとなかなかグリーンまでボールを運べず、おもしろさも半減してしまいますよね。

そこで今回は、飛距離を出すために必要な考え方と、飛距離を出すためのクラブの選び方についてお話します。

目次

    1. ゴルフ女子のドライバー平均飛距離って?
    2. ドライバーの飛距離が出ない原因は筋力やフォームだけではない!?
    3. クラブと飛距離の関係
    4. 飛距離が出やすいクラブを
    5. ドライバーの飛距離を出すために大切な数値や計算式
    6. ドライバーの飛距離を伸ばすためにはヘッドスピードアップ
    7. ボールが飛んでいくベストな角度は? 打ち出し角
    8. 曲がるボールはこの項目を見よう! サイドスピン
    9. ちょうどいいスピン量が適正飛距離を生む!
    10. ドライバーとボールがどう衝突してる? アタックアングル
    11. 効率良くインパクトをしているか!? ボール初速
    12. ボール初速÷ヘッドスピード=ミート率
    13. ドライバーの各種計算式をおさらいしてみよう
    14. 飛距離や弾道はコース攻略に直接関わる大切な指標
    15. ドライバーの飛距離を伸ばすためのおすすめ筋力トレーニングは?
    16. ドライバーの飛距離を伸ばすためのヘッドスピードを上げる方法は?
    17. ドライバーは非力でもミート率が上がれば飛距離アップ!
    18. ドライバーの飛距離を伸ばすためのQ&A
    19. Q.ドライバーの飛距離を飛ばすためのロフト角は何度がいい?
    20. Q.ドライバーのシャフト長さが伸びると距離はどれくらい変わる?
    21. Q.ドライバーを飛ばすためには体重があったほうがいい?
    22. Q.ティーの高さってドライバーの飛距離に関係する?
    23. Q.身長の違いでドライバーの飛距離は変わる?
    24. Q.50歳や70歳という体力の節目でもドライバーの飛距離は伸びる?
    25. Q.自分に合ったドライバーがわからない!
    26. ドライバーの飛距離を伸ばすためにいろいろな方法がある

ゴルフ女子のドライバー平均飛距離って?

普段は初心者だけでコースを回っていたり、あるいは反対に上手い人や男性ばかりとコースを回っている女性は、レディースプレーヤーの中で自分の飛距離が良いのか悪いのかわからないかもしれません。

そこで、ドライバーで打った時の飛距離の目安とよく使われる7番アイアンで打った時の女性の飛距離の目安を見てみると

・ドライバー……150-175-200(ヤード)
・7番アイアン……65-90-120(ヤード)

となっています。

※数字の見方は、「あまり飛ばない-平均的-ロングヒッター」です。

つまり、普段自分がドライバーで打つ時に175ヤードに達していない、7番アイアンで打つときに90ヤードに達していない、という方は飛距離が弱点と言えるでしょう。

そんなドライバーの飛距離が出ない人、実はまだまだ飛距離が伸びる余地がありますよ!!

ドライバーの飛距離が出ない原因は筋力やフォームだけではない!?

ゴルフで飛距離を決める要因は3つあります。

ドライバーに関して見てみると、男子と女子ではドライバーショットの平均飛距離を比べてみても男子は230ヤード、女子は175ヤードと、55ヤードもの差があります。

つまり、当然ではありますが男女の性差による飛距離の違いが、ドライバーの飛距離に関する1つ目の要因です。つまり筋力の差に関係があります。

飛距離が出ない方は、時間を見つけて定期的に筋トレをするのも1つの手ですね。

続いて、飛距離を決める2つめの要因はフォーム。

ドライバーショットで250ヤードを超える女子プロゴルファーは「力を抜いてキレイにスイングすれば、飛距離は絶対に伸びます」と言っています。

女子プロゴルファーとアマチュアの一般男性の筋肉量を比べてみても、アマチュアの一般男性のほうが筋肉がある場合は往々にしてあります。

それでも女子プロゴルファーのほうが飛距離が出る理由が、3つ目の要因のミート率です。

女子プロゴルファーのほうが効率良くパワーをボールにぶつけているからです。

クラブと飛距離の関係

ドライバーと一言で言っても、長さやヘッドの大きさ、重さなどそれぞれ違いがあります。

最も飛距離を求める1打目に用いるドライバーを例に、飛距離が出やすいクラブの選び方をお伝えします。

まず、ものを動かす力というのは、速度×質量で決まります。

はじめから難しい話になりましたね(笑)。

すごく簡単に言うと、重たいヘッドを速い速度でボールに当てれば、ボールは飛びます。

もちろん、重いクラブを思い切り振ればいいというわけではありません。

飛距離が出やすいクラブを

ドライバーを目いっぱい振っても飛距離があまり出ない初級〜中級者の人は、思い切ってクラブを変えてみるのも1つのポイントです。

具体的にどんなドライバーを選べばいいかと言うと、

・コントロールできる長さでなるべく長いもの
・自分の力で振り切れる重さでなるべく重いもの

このあたりが比較的飛距離の出やすいクラブと言えるでしょう。

最近は女性用のクラブでグリップの部分を軽くして、その分ヘッドを重くすることで元の重さと同じになるようなクラブも登場しています。

また、男性用の軽いクラブ、しなりが柔らかめのクラブも視野に入れるといいでしょう。

ドライバーの飛距離を出すために大切な数値や計算式

ゴルファーならば気になってしまう、ゴルフショップのスカイトラックやトラックマンなどの計測器。

この計測器ではドライバーで飛距離を出すための大切な要素が数値化して見られるようになっています。ドライバーの飛距離を出すための数値とその計算式も確認していきます。

スカイトラックやトラックマンなど弾道計測器で何がわかるのでしょう?

まずドライバーの飛距離を知るために、スカイトラックやトラックマンに代表される弾道計測器で何がわかるのかチェックしていきたいと思います。機器によって差がありますので、計測のできない項目もある点に注意です。

弾道計測器では
・ヘッドスピード
・打ち出し角
・サイドスピン量(もしくはスピン軸の傾き)
・バックスピン量
・アタックアングル(上/横)
・ボール初速
・ミート率
・飛距離(キャリーのみ/ランを含むもの)
・弾道高さ

これらがわかります。

ものすごくたくさんあって、正直何をどう見ればいいのかわからなくなってしまいそうですが、ちゃんとそれには理由があるんです。

これらの数値はどれもドライバーの飛距離と密接に関係しています。

見る人が見れば「ヘッドスピードは速いけど、飛距離を大幅にロスしてるね」とか「こんなクラブに変えればもっとドライバーの飛距離が伸びると思うよ」とかが丸わかりなんです。

1つ1つの項目を順番に解説していきましょう。

ドライバーの飛距離を伸ばすためにはヘッドスピードアップ

ボールをドライバーで打つ時に、衝突エネルギーというものがボールに加わります。そのエネルギーによってボールが飛んでいくわけですが、衝突エネルギーはスピードが速ければ速いほど大きくなります。

交通事故などでも、時速20キロメートル/時で進む車と、時速60キロメートル/時で進む車。どちらが衝突エネルギーが大きいかはわかりますよね。

ヘッドスピードもこれと同じで、速ければ速いほど衝突エネルギー大きくなって、ドライバーの飛距離が伸びていくんですね。

ちなみに男子プロゴルファーでは40台後半から50メートル/秒(m/s)、女子プロゴルファーでは42~43m/sあたりのヘッドスピードが平均になります。

対してアマチュアゴルファーは、男性が42~43m/s、女性は33m/sと言われています。そりゃプロが打つ目の覚めるようなドライバーショットが打てないのも納得です。

ボールが飛んでいくベストな角度は? 打ち出し角

ボールが飛んでいく時に、どれくらいの角度で飛んでいくかが実はものすごく大切なポイントです。

上に打ち過ぎればボールは高く上がるだけでキャリーが伸びませんし、低過ぎればすぐにボールが地面に着いてしまってランは伸びるかもしれませんが、当然キャリーは出ませんよね。

ドライバーの適正打ち出し角度は12度から18度くらいが理想と言われています。

曲がるボールはこの項目を見よう! サイドスピン

弾道計測器にはサイドスピンという項目があります。スピン軸の傾きという項目になっている機器もあります。

ゴルフボールが曲がる原理ついておさらいすると、まずボールの回転軸は、実は1つなんです。

バックスピンという言葉を聞いたことがあるはずですが、回転軸が横になっていてボールが上に伸びていくような回転ですね。

こう考えると「サイドスピン」という項目には違和感を覚えませんか? そう、実際にはサイドスピンはボールにはかかっていないんですよね。実際のボールはどうなっているかと言いますと、スピン軸が真横を向いた状態からどちらかに傾いているんです。

このスピン軸の傾きが本来ボールが曲がる方向や強さを決めているんですね。しかしちょっとイメージがしにくいため、サイドスピンという項目に置き換えて数値化しているわけです。

さて、このサイドスピンですが、これが少ないほどボールに対して飛球線方向への力がロスなくかかっていることになります。ヘッドとボールが正面衝突をしているんですね。逆にサイドスピンが多ければ多いほど、ボールをこするような打ち方になっているということになります。

ドライバーショットをする時に考えておきたいのが、飛距離も大切ですが、ミスをする方向についてです。

そうなるとこのサイドスピン「0」を目標としてしまうと、ほんのわずかなズレで右にも左にもドライバーが曲がってしまいます。つまり、真っすぐのボールを打つことを目指してしまうと、ちょっと窮屈になってしまうのです。

そこで、どちらか一定方向に曲がるボールが打てるようにドライバーを練習する、というのがコツになります。

ドライバーの飛距離を考えた場合、ボールにスライス回転がかかっていると(右打ちの方は右に曲がるボール)、スピン量が増えてボールが吹け上がります。その結果飛距離が出なくなります。

ボールにドロー回転(右打ちの方は左に曲がるボール)ならば、スピン量が抑えられて、ボールが前は力強く進んでいく弾道になります。

ドライバーの飛距離を伸ばしたい、と思った時には、このような理由からドロー回転を目指して練習していったほうがいいです。

飛距離が大きなアドバンテージとなりやすい女子プロゴルファーの多くが、飛距離を出しやすいドローボールを持ち球にしているのは、このような理由からです。

ちょうどいいスピン量が適正飛距離を生む!

弾道測定器で多くの方が参考にしているのがスピン量です。ここでいうスピン量とはバックスピンを指しています。

ロフト角が大きなクラブほどバックスピン量は増えていきます(ウェッジなら1万回転前後になることも)。

ドライバーの場合は、スピン量が2000~3000回転くらいに収まっていれば、まぁまぁ合格と言われるレベルです。これはバックスピンが多過ぎれば上に上がり過ぎてしまうためです。

逆にバックスピンが少な過ぎる場合は、ボールが思った以上に伸びずドロップ(落ちてくる)してしまうんです。

ボールが前に飛び出していく強さと、ボールの伸びがちょうどかみ合うポイントが2000回転~3000回転くらいになるのです。

ちなみにスライサーの人はバックスピンが多い傾向に。ドローの人はバックスピンが少なめの傾向になります。

ドライバーとボールがどう衝突してる? アタックアングル

あまり聞きなれない言葉ですが、弾道計測器ではアタックアングルという項目も確認できます。これはボールに対してドライバーヘッドがどう当たっているかを見る項目です。

ヘッドの入射角、とも言います。

アタックアングルは横からの視点と上からの視点2つがあって、先ほど紹介したバックスピンとサイドスピンに密接に関係してきます。

まずアタックアングルの横から見ていきたいと思います。

アタックアングルを横から見ると、ボールに対してヘッドがどういう軌道を描いてインパクトしているかがわかります。すなわちダウンブローなのかレベルブローなのか。はたまたアッパーブローなのか、ということです。

ドライバーで飛距離を出すためには打ち出し角度が12度から18度くらいが適正でしたが、ここでアタックアングルとドライバーのロフト角を足してみます。

例えばドライバーのロフト角は男性ゴルファーなら9.5度、女性ゴルファーなら12度くらいが多いですよね。

そこにアタックアングルを足します。

完全にレベルブローならばロフト角の通りですが、5度アッパーブローなら男性は14.5度、女性は17度、という打ち出し角が生まれます。適正打ち出し角になっているかどうかの確認ができるわけですね(実際はこんなに単純に打ち出し角が決まるわけではありませんが、わかりやすく簡略化して説明しています)。

そしてもう1つは、ドライバーをダウンブローで打つ場合、バックスピンが増えてしまうことを覚えておいてください。卓球のカットをイメージするとわかりやすいと思いますが、面を上に向けてボールの下をこするように打っていますよね。

これを同じようなスピンがゴルフでもかかるので、ダウンブローで打つ人の多くはバックスピン過多になっているんです。横からのアタックアングルが適正かどうかをぜひチェックしてみてください。

続いて上からのアタックアングルを見てみましょう。

こちらはボールが飛んでいく方向に対して、ヘッドがどちらから入って、どちらに抜けているかがわかります。

ボールのサイドスピンと密接な関係があり、飛球線方向に対してインサイドアウト(内側から入って外側へ抜けていく)のヘッド軌道ならドローボール。アウトサイドイン(外側から入って内側へ抜けていく)のヘッド軌道ならフェードボールになります。

ドライバーの飛距離を出すためには、なるべくストレートに近いインサイドアウトのヘッド軌道が理想です。

このヘッド軌道で打てるようになると、サイドスピンが300以内に収まり、飛距離が出て、さらに強い弾道のドローボールになってくれるでしょう。

効率良くインパクトをしているか!? ボール初速

ボール初速とはインパクトした瞬間にボールがどれくらいのスピードで飛び出していくのか、という数字です。

ヘッドスピードとは違うの? という声も聞こえてきそうですが、ちょっと違います。実は、ヘッドスピードが速くてもボール初速が遅い場合は飛距離が出ないからです。

むしろヘッドスピードが遅くてもボール初速さえ出れば、ドライバーの飛距離はもっともっと伸びてくるんです。

ボールとヘッドがきちんと正面衝突しており、ドライバーの芯にしっかり当たっているかどうかがボール初速を上げるポイントです。

ボールスピードの目安はヘッドスピードによって変わります。

アマチュアの男性ゴルファーの一般的な数値であるヘッドスピード42m/sなら、ボール初速は60m/s以上が理想。

アマチュアの女性ゴルファーの一般的な数値であるヘッドスピード33m/s前後なら、ボール初速は46m/sあたりを目指してみましょう。

ボール初速÷ヘッドスピード=ミート率

ここまで出てきたボール初速をヘッドスピードで割った数値が、ミート率と呼ばれるものです。ヘッドスピードとボール初速の関係を数値化したものですね。

ボール初速は、ヘッドスピードによって最適な数字が変わるのですが、ミート率ではヘッドスピードにかかわらず、どれくらい効率良くボールを飛ばしているかが確認できます。

プロゴルファーがよく飛ぶのはこのミート率の高さが原因です。

ちなみにドライバーでのミート率の限界は1.56とされており、

自分のヘッドスピード×1.56という計算式で飛距離の限界がわかります。

ドライバーの各種計算式をおさらいしてみよう

まずはよく見るミート率の計算式を見てみましょう。

ミート率=ボール初速÷ヘッドスピード

これでミート率が算出できます。

続いて飛距離の計算式です。

ボール初速=ヘッドスピード×ミート率
飛距離=ボール初速×4

という計算式になります。飛距離を算出する係数“4”は目安の数字になります。

打ちっ放し練習場やゴルフラウンド中にこうした飛距離が知りたい場合は、この数式を利用して大体の目安を算出することができます。

飛距離から逆算していきましょう。

ヘッドスピードが45m/sのゴルファーが、ドライバーで250ヤード飛んだ場合。

250ヤード÷4=62.5m/s(ボール初速)
62.5m/s(ボール初速)÷45m/s(ヘッドスピード)≒1.39(ミート率)

ヘッドスピードが33m/sのゴルファーが、ドライバーで180ヤード飛んだ場合。

180ヤード÷4=45m/s(ボール初速)
45m/s(ボール初速)÷33m/s(ヘッドスピード)≒1.36(ミート率)

このような計算式になります。

ドライバーのミート率、1.5以上を目指してみましょう。

飛距離や弾道はコース攻略に直接関わる大切な指標

弾道測定器では飛距離や弾道も確認ができます。

むしろ弾道測定器のメインとなる数値と言えるでしょう。この飛距離を伸ばす方法や弾道のコントロール方法は、上の項目を確認して理想に近づけてみてください。

ちなみに自分の飛距離や弾道が「よくわからない」というゴルファーは、ぜひチェックしていただくことをおすすめします。

それは、どれだけ飛ばしたら前方のハザードに届いてしまうのか、どれくらいの距離を打てばちょうどいいのか、コース攻略のためにどこを狙うのか、などをラウンド中に考えることがスコアアップには必要だからです。

このゴルフのマネジメントを組み立てる上で、自分の飛距離や弾道を覚えておくことはとても大切です。

ドライバーの飛距離を伸ばすためのおすすめ筋力トレーニングは?

女性ゴルファーよりも男性ゴルファーの方が相対的にドライバーの飛距離が出るのは、単純に筋肉の量が違うため。

だからこそ筋力トレーニングをすれば、お金をかけず健康的にドライバーの飛距離が伸ばせるようになるんですね。

そこで、ドライバーの飛距離を伸ばすためにおすすめの筋力トレーニングを紹介します。

ダウンスイングで足を踏み込む時に、地面から反発力が帰ってきています。これを地面反力と言いますが、地面反力を受け止めるために脚力が必要になります。脚力を鍛えるためにはスクワットやランジトレーニングが最適です。

ゴルフのスイングでは上半身の捻転を使って、捻じり戻しの動きでクラブをスイングします。この捻じり戻しの動きを担当する筋肉が、体幹(腹筋、背筋、腹斜筋など)の筋肉になります。

おすすめの筋力トレーニングはクランチやサイドクランチ、ひねりを加えながらのバイシクルクランチ、プランクなどが有効です。

背中の筋トレはうつ伏せになり上体を引き上げるお馴染みの背筋運動や、ダンベルを使ったオーバーロウ、ワンハンドロウというトレーニングで背筋を鍛えられます。

ダンベル運動では腕の力を使ってあげるのではなく、肩甲骨を引き寄せるように動かすのがコツです。

上半身は肩周りのトレーニングもドライバーの飛距離アップに有効。

お馴染みの腕立て伏せ(プッシュアップ)や、椅子などの台を使ったリバースプッシュアップがやりやすいでしょう。肩だけでなく二の腕もまんべんなく鍛えられるのでおすすめのトレーニングです。

ドライバーの飛距離を伸ばすためのヘッドスピードを上げる方法は?

ドライバーの飛距離を伸ばすためにヘッドスピードが重要なのはお話した通りですが、ヘッドスピードを上げるための方法も見ていきましょう。

実は筋力トレーニングでは重いものを扱えるようにはなりますが、体を速く動かすトレーニングではありません。そのため筋力トレーニングと合わせてスピードトレーニングをしていくことも大切です。

素早くヘッドを動かすためには、重いものではなく軽いものをスイングすることがポイント。

・いつも使っているクラブ
・重量、バランスともに少し軽いクラブ
・重量、バランスともに少し重いクラブ

この3本を用意します。

この3本「いつも使っているクラブ」「軽いクラブ」「重いクラブ」をそれぞれこの順番で10回ずつスイングしてみましょう。

これを地道に続けていくと、ヘッドスピードが必ずアップします。ヘッドスピードをアップさせてドライバーの飛距離アップにチャレンジしましょう!

ドライバーは非力でもミート率が上がれば飛距離アップ!

ドライバーは非力な女性ゴルファーでもシニアゴルファーでも、ミート率が高くなれば飛躍的に飛距離がアップします。

ヘッドスピードが42m/sくらいの女子プロゴルファーでも、ドライバーで250ヤードの飛距離が出るのもそのためです。

そのためアマチュアの一般男子なら250ヤード、アマチュアの一般女性なら200ヤードの飛距離は十分に狙える可能性があるのです。

そのためには、ミート率を上げることが不可欠。

ミート率を上げるためには、いかにしてドライバーで芯をとらえられるかが大切。そのためのおすすめの練習方法がベタ足ハーフショットです。

ドライバーのミート率を上げるこのドリルは、ベタ足でのハーフショットで、最後まで顔を残してスイングする練習方法です。

ベタ足ならば顔が残りやすくなりますので、上半身の開きが抑えられてボールをしっかりミートしやすくなります。合わせてスウェーするクセを強制的に抑えられるので、ドライバーのミート率をアップさせられます。

毎回きちんと芯でミートできるように、ハーフショットで行うのがポイントです。

顔が残れば上半身が前に流れず、さらにベタ足を意識することでグリップを視点にヘッドを走らせやすくなるというのもうれしいメリット。

ミート率アップと飛距離アップの効果も期待できる練習ドリルがベタ足ハーフショットドリルです。動画ではフェアウェイウッドで行っていますが、ティーアップしてドライバーで行ってみましょう。

ドライバーの飛距離を伸ばすためのQ&A

ドライバーの飛距離を伸ばすためのよくある質問を、Q&Aにしてまとめてみました。

ここに、もしかしたらあなたの疑問と同じ悩みがあるかもしれませんよ。

Q.ドライバーの飛距離を飛ばすためのロフト角は何度がいい?

A.一概には言えません。

ドライバーの飛距離を伸ばすためにロフト角は何度がいいのか、という疑問をよく耳にします。ドライバーのロフト角は男性なら9.5度、10.5度、女性なら12度、13度あたりが一般的でしょう。

しかしどのロフト角が一番飛ばせるか、というのは打ち出し角が関係してきますので一概には言えません。

なぜなら、リアルロフトというインパクトの瞬間にロフト角がどれくらい付いているのかが大切だからです。

例えばインパクトの瞬間、レディースの12度のドライバーを使っていたとして、5度ダウンブローでインパクトをしていれば、打ち出し角は7度となります。

打ち出し角は12度から18度が適正なので、7度では全然ボールに高さが足りなくなってしまいます。

逆に9.5度のドライバーを使っていて、10度アッパーブローでインパクトしている場合は19.5度の打ち出し角に。こちらはロフトの小さなドライバーを使っていたとしても「上がり過ぎ」なんですね。

※話をわかりやすくするために単純にしています。実際はフェースの向きなども関係してきます。

そのためドライバーで飛距離を出したいと考えた時には、打ち出し角確認してください。打ち出し角が高過ぎれば小さなロフトのドライバーを、打ち出し角が低過ぎれば大きなロフトのドライバーを選択していきましょう。

またロフト角ではなくスイングそのものに原因が隠されているケースもありますので、上下のアタックアングルをぜひチェックしてみてください。

Q.ドライバーのシャフト長さが伸びると距離はどれくらい変わる?

A.1インチで5~7ヤード伸びる。ただし伸びないこともある。

「ドライバーのシャフトが長くなれば飛距離が伸びる」と言われていますが、実際にどれくらい飛距離が伸びるのかと言うと、1インチで5~7ヤードが目安と言われています。

ドライバーの飛距離が伸びる考え方としては、1インチシャフトが伸びるとヘッドスピードが1m/s伸びると仮定しています。0.5インチシャフトが伸びればヘッドスピードが0.5m/s伸びる計算ですね。

とにかくドライバーで飛距離を伸ばしたい! と考えている方は、長尺のシャフトをチョイスしていただくと今のスイングのまま飛距離を最大化できる可能性があります。

ただしデメリットもあります。

シャフトが長くなればそれだけミスも出やすくなってしまいます。ほんの少しの長さでクラブの挙動が変わってきますので飛距離を取るのか、確実性を取るのか、ゴルファーによって考え方が変わる部分です。

スイングタイプによっても、長尺化してもヘッドスピードが速くならない人もいます。

もし長尺化を考える時は、ヘッドスピードが速くなるか、ミート率は下がらないかという点をチェックするといいでしょう。

Q.ドライバーを飛ばすためには体重があったほうがいい?

A.あまり関係なさそう。

「ドライバーを飛ばすために体重があったほうがいいのかどうか」という疑問ですが、一般的に実感できるほど変わりません。

仮に体重があったほうが圧倒的に有利なら、ツアーに出場するプロゴルファーやドラコン選手たちはお相撲さんのような体型の選手ばかりになっているでしょう。

ドライバーの飛距離を一気に伸ばしたプレーヤーと言えば、ブライソン・デシャンボーがいます。デシャンボーがドライバーの飛距離を伸ばすためにやったことは、徹底的な肉体改造。

そう、筋力トレーニングですね。

筋力があればあるほど地面反力を強く使えますし、クラブをスイングするパワーもアップします。体重を増やすというよりは、筋肉を増やした結果として体重が増えた、ということなんでしょう。

ドライバーを飛ばすために、体重だけを追い求めても効果は非常に薄いでしょう。

Q.ティーの高さってドライバーの飛距離に関係する?

A.関係します。

ティーアップの高さはドライバーショットの打ち出し角に関わってきます。

ティーを高くすればアッパーブローに打ち出しやすく、低くすればレベルブローかダウンブローに近いヘッド軌道を強いられます。

適正な打ち出し角が確保できれば、ドライバーの飛距離を最大化できますが、そのためには適切なスピン量が必要です。

適切なスピン量は、ダイナミックロフトとアタックアングルで決まります。アッパーブローはスピン量が少なくなり、レベルブローやダウンブローはスピン量が多くなります。

そのため打ち出し角が適正で、スピン量に問題のない場合には、ティーの高さを変更しても意味がないという結論になります。

つまり、スピン量が多く、もっとアッパーに打ったほうがいいゴルファーで、ティーの高さが低過ぎる場合や、スピン量が少なく、アッパーの度合いを抑えてレベルに近いスイングにしたほうがいいゴルファーで、ティーの高さが高過ぎる場合は、ティーアップの高さを調整することで一定の効果が得られるでしょう。

自身の打ち出し角とスピン量が最適になるティーの高さを探ってみてください。

Q.身長の違いでドライバーの飛距離は変わる?

A.ほとんど関係ありません。

ドライバーの飛距離は打ち出し角、ボール初速、スピン量の3つです。そこに身長の項目は含まれていません。

そのため身長が高かろうが低かろうがドライバーの飛距離は変わりません。

しかし、大きな選手が飛距離を飛ばしやすい理由は、大きければそれだけ単純に筋肉量が増える点にあります。

実際には聞いたことがありませんが、身長150センチの女性ゴルファーでもヘッドスピードが52m/sあれば、300ヤードを超えるドライバーショットを打つことも理論上は可能になります。

Q.50歳や70歳という体力の節目でもドライバーの飛距離は伸びる?

A.伸びます。

ドライバーの飛距離は年齢によって変わるものではありません。年齢によって変わるものは体力≒筋力の衰えからくるものでしょう。

50歳や70歳という年齢は、体力的にも節目を迎えて一般的には体力が大きく落ち込みやすい、筋力が落ちたと実感しやすい年齢です。

こうした体力の節目でドライバーの飛距離を落とさない、もしくはさらに伸ばすためには、体の可動域や筋力を維持することがポイントになるでしょう。これらが維持できればそのままの飛距離が保てます。

そして飛距離をアップさせるためには、ミート率とヘッドスピードの向上が欠かせません。

体力の節目で飛距離がダウンしたとがっかりしている人は、ぜひミート率向上を目指して練習してみてください。

関節の可動域を維持するためのストレッチも非常に効果的ですので、こちらもお試しください。

Q.自分に合ったドライバーがわからない!

A.フィッティングを受けましょう。

ドライバーは飛距離を出すためのクラブですが、安定性も外せないポイントになります。自分はどんなドライバーを使えばいいのかわからない、という方はぜひフィッティングを受けていただくことをおすすめします。

自分のスイングや、目指す弾道などによってドライバーのヘッドやシャフト、重さ、しなりなどたくさんの要素を合わせていきます。

そこでぴったりのクラブや自分の弱点、詳細な数字もフィッティングで可視化できますので、ドライバーの種類ややったほうが良い練習方法なども見えてくるはずです。

ドライバーの飛距離を伸ばすためにいろいろな方法がある

なかなかドライバーの飛距離が出ないと、セカンドショットで長い距離が残ってしまいます。こうなるとスコアをまとめることも難しくなってしまいますよね。

ドライバーの飛距離を伸ばすために、まず理論を理解して練習方法やクラブに至るまで見直してみるといいでしょう。

また、クラブは実際にスイングしてみないと自分にフィットするかどうかわからないので、最寄りのゴルフショップや練習場で開催されている試打会に足を運んで実際に試打してみてください。

ある程度試打を重ねていくと、自分に合うクラブの重さやシャフトの硬さ、クラブの見え方(顔)の特徴などが見えてくるはずです。

自分に合うドライバーが見つかって、飛んで曲がらない弾道が手に入ると、それだけでゴルフが楽しくなり、スコアアップにもつながりますよ!