ゴルフスイング
Nick Jagger
「ゆっくり」スイングは難しい!?「ゆったり」スイングしてみよう!
「いいスイングはいいタイミングから生まれる」また、「できるだけゆっくり振れ」とも言われます。
実は、この「ゆっくり」が曲者で誤解されやすい表現なのです。
速いスイングで打ち急ぎのクセのある人に、「もっとゆっくり……」とアドバイスしても、これほどないものねだりの注文はありませんよね。
ゆっくりスイングするのは難しい
スイングの速い人がゆっくり振ろうとすると、異質の動作をすることになるので、そこに神経を取られ、雑念が入り、ボールを打って振り抜くという肝心なことを忘れてしまいます。
仮にバックスイングはゆっくり取れても、ダウンスイングから待ち切れずに急に速くなってしまいます。
しかもどの程度のゆっくりがいいのか、尺度もありません。ここがポイントです。
人それぞれに関節の硬軟、筋力の強弱があります。筋力のあるプロゴルファーは平均してスイングが速いです。
彼らのスイングはゆっくりに見えても、実際はかなり速いのです。
ゆっくり振る、言葉では簡単ですが、これは結構難しいものなのです。
「ゆっくり」は言葉の便宜上の表現
ですから、スイングの速い人にゆっくり振ることを勧めたり、ゆっくり振っている人に「もっと速く」と言っても無理な話です。
タイミングさえその人にピッタリならば、速い遅いは関係ないのです。
「ゆっくり」の言葉の真意は、あくまでもタイミングのための便宜上の問題に過ぎません。
むしろ「ゆったり」(弾力的で余裕のあるスイング)のほうが正解でしょう。
スイングの単純化が求められるのと同様、メンタル面も雑念(チェックポイント)を少なくするのが理想ですから、速くとかゆっくりとかにこだわるよりも、タイミング上の振れる「きっかけ」を探すほうが賢明です。
あとは思い切りよくスイングするだけです。
速い遅いよりもタイミング重視
往年の岡本綾子やアーニー・エルスなどがゆったりスイングをする代表選手ですが、これはアマチュアにはなかなか真似できない高度なスイングです。
アマチュアゴルファーを対象にするなら、スイングは速いよりはゆっくりのほうが大きなミスは防げますが、とりあえず「ゆったり」を意識することにしましょう。
ミスショットを打つと、「タイミングが早過ぎた」という人が多いようですが、早過ぎたのではなく、合わなかっただけで、速い遅いの感覚を捨て去るほうが心理面の理由をつけやすいでしょう。