初心者
LITTLE RED BOOK
【ゴルフ豆知識】なぜゴルフ場の予約はアウトコースから埋まるのか
5月に入ってゴルフ場も混み始めましたね。土日の予約は3か月先までほぼ一杯です。
ところで皆さんはコースを予約する時、アウトスタートとインスタートのどちらを選びますか?
休日の予約状況を見ると、アウトが一杯でもインは多少空いていると思います。
ゴルフ場の予約は、なぜアウトコースから先に埋まるのでしょう?
今日は知ってるようで意外と知らない、ゴルフ場のアウトコースとインコースについてお話します。
なぜゴルフ場はアウトが先で、インが後なのか
ゴルフ場は通常18ホールで構成されており、前半9ホールをアウトコース、後半9ホールをインコースと呼びます。
これって少し不思議ですよね。
日本語であれば普通は「内外」、英語も「IN and OUT」の順番だと思います。
なぜゴルフではアウトがインより先なのでしょう?
その理由はゴルフ発祥の地、英国スコットランドのゴルフ場のレイアウトに由来します。
英国のゴルフ場は一筆書き
スコットランドのゴルフ場は「リンクス」と呼ばれ、海岸沿いの自然の地形を生かしています。
プレーヤーはクラブハウスを出ると、海岸沿いを1番ホールから9番ホールへ進みます。
そして10番ホールで折り返して、18番ホールを経てクラブハウスに戻って来るのです。
前半はクラブハウスから出て行くのでGoing Out、後半はクラブハウスに戻ってくるのでComing In。
これがアウトコースとインコースの由来なのです。
米国のゴルフ場は合理主義
米国のゴルフ場のレイアウトはとても合理的です。
クラブハウスの前に1番ホール(アウトコース)と10番ホール(インコース)が並んでいます。
アウト、イン両方からスタートするので、英国と比べて2倍の人数を詰め込むことができます。
米国ではゴルフ場も合理主義なのです。
日本のゴルフ場も(土地は狭いですが)基本的に米国と同じ考え方で設計されています。
設計者のストーリーを味わうにはアウトコースから
アウトスタートが人気があるのはなぜでしようか?
それはアウトからスタートした方が、設計者が考えたストーリーを味わうことができるからです。
例えば1番ホールはまだスタートしたばかりなので、フェアウェイを広めに取ります。
最初の数ホールを右回りにして、右にスライスしてもOBにならないように工夫することもあります。
パー3で正確なアイアンショットを要求し、パー5でフェアウェイウッドでの2オンを誘う。
最後の18番はグリーンの花道を広く開けておいてバーディーを狙わせたりします。
設計者は1番から18番まで、一つのストーリーを描きながらコースレイアウトを考えているのです。
皆さんも設計者のストーリーを感じながら、山あり谷ありの一日を楽しんでみてはいかがでしょうか。
皆さんの明日のゴルフのお役に立てれば幸いです。