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野球経験者必見!?左打者はゴルフも左打ちがいいの?

実際に右投げ左打ちのライターとやが、左用のクラブでスイング、試打をしてみました。

さすがに野球経験者と言えど、ゴルフと野球では勝手が違うことを痛感。そうそう安定したボールが毎回打てるわけではありませんでした。

しかしスイングそのものや感覚といった部分では、バットスイングに近いものがあるためやはりやや有利かもしれませんね。

シリーズでお送りした「左打者はどっちで始めよう?」は最後の考察を残すのみとなりました!

目次

    1. 右投げ左打ちの野球経験者 それぞれのメリットとデメリットを整理
    2. 右投げ左打ちの野球経験者 右打ちに馴染む期間は?
    3. 左打者でもすぐに打てるようになるわけじゃない
    4. 左バッターが左打ち 野球のスイングはそのままじゃ使えない
    5. 右投げ左打ちの野球経験者はどちらで始めればいいんだろう?
    6. 左バッターがゴルフの左打ちをしてみると
    7. 左打ちで分厚いインパクトがわかる
    8. 左打ちを野球スイングに例えるなら……
    9. 左打ちの打ち方:アドレス
    10. 左打ちの打ち方:バックスイング
    11. 左打ちの打ち方:ダウンスイング
    12. 左打ちの打ち方:インパクトからフォロー
    13. 左打ちの打ち方はリリースを早く
    14. 左打ちのグリップはどう握ってる?
    15. 左バッターは左打ちでものすごく強い球が出る!
    16. 元プロの右バッター 右打ちゴルファー驚愕のドライバーショット
    17. 右打ちゴルファーが左打ちの練習をするとどんな効果がある!?
    18. 左打ち練習をする効果1.左右のバランスがよくなる
    19. 左打ち練習をする効果2.利き腕でクラブを引っ張る感覚が養える
    20. 左打ちを練習する効果3.右打ちでわからないことが見える
    21. 左打ちの練習をしているプロゴルファーもたくさん
    22. 左打ちはレッスンが受けづらいというデメリットが
    23. デメリットもあるけどメリットもある 左バッターの左打ち!

右投げ左打ちの野球経験者 それぞれのメリットとデメリットを整理

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右打ち
【メリット】
・道具がたくさん選べる
・中古クラブがたくさんあるので「とりあえず買ってみる」というお試しがしやすい
・練習場の打席がたくさんある

【デメリット】
・スイングが素人同然、利き腕の感覚が活かせない

左打ち
【メリット】
・スイングの感覚が似ている
・振り慣れない右よりも遥かにスムーズ
・なんだかカッコイイ

【デメリット】
・いきなり上手に打てるわけではない
・クラブが新品/中古問わず種類が非常に少ない
・練習場で打席が少ない

スイングの感覚が似ており、スムーズなのはうれしいメリットなのですが、道具の問題は大きな壁になりそうですね。

右投げ左打ちの野球経験者 右打ちに馴染む期間は?

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右投げ左打ちの元野球小僧ライターとや。ゴルフは右打ちで始めました。

最初はスイングの形もまともにできず、非常に苦労して右打ちスイングに馴染むのに約1ヶ月から2ヶ月程度かかりました。

ほぼ毎日素振りや練習場に通うなど、練習を繰り返してなんとなく慣れてきたなぁ、と感じた期間です。

しかし左で素振りをしたところ、その間感じていた違和感は左ならば感じませんでした。

これを大きなアドバンテージと見るかどうかは、個人の見解が分かれるところだと思います。

左打者でもすぐに打てるようになるわけじゃない

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いくらスイングがスムーズとはいえ、実際にボールを打つとなると話が変わってきます。

慣れ親しんだ左打席でも、ボールがなかなかきれいに当たりません。野球の打感やインパクトとは似ていても、異なるものだと思っていただいたほうがいいです。

シャフトのしなりを感じて、フェースで弾いたり方向性を出したりする感覚については左右どちらも初心者なのは変わりません。

大切な感覚の部分で大きな仕事をするのは右打ちなら右手、左打ちなら左手になるので、利き手がどのように作用するかは未知数です。

左バッターが左打ち 野球のスイングはそのままじゃ使えない

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野球のスイングをそのままゴルフに当てはめてしまうと、正直な話まったく使いものにならないスイングになってしまいます。

それは野球のバットには面がありませんが、ゴルフクラブにはフェース面が存在するからです。

実際にゴルフクラブで野球のスイングをしてみると、フェースが大きく開いてしまうんです。そのため微調整は必要で、ヘッドをしっかり戻してくる意識を持っておかないといけません。

右投げ左打ちの野球経験者はどちらで始めればいいんだろう?

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まずゴルフをするに当たって金銭的な負担があります。

この金銭的負担を少しでも抑えようとするなら、クラブが選びやすい右打ちで始めるべきです。

それは新品のクラブだけでなく、中古市場に出回っているクラブの数も影響してきます。

さらに左用のクラブを販売していない種類もあったり、あっても高額になってしまったり。野球ほど、左打ちのメリットがないゴルフでは仕方がありません。

金銭的な負担が気にならない方は次の選択肢へ行ってみましょう。

近くの練習場で左打席がない。さらに自宅に練習ネットを設置していない/予定がない(設置が不可能)という方も右打ちで始めたほうが良いでしょう。

右打ちのゴルファーがほとんどのため、左打席は練習場でも極端に少ないのが普通です。

練習場も収益を上げる必要があるので、数が少ない左打ちゴルファーのために打席を開けておくのはなかなか難しいですからね。

そんな場合には、自宅で気軽に打てるように、練習ネットを設置してしまえば問題は解決しますが、場所や音などの問題をクリアできるかどうかがポイントになりそうです。

さらにこの問題もクリアしている方は次の選択肢へ。

ここまでくると左右どちらで始めても問題ありません。

普段から慣れ親しんだ左打ちか、絶対的に人口が多い右打ちか、それぞれのメリットとデメリットを考えて選択しましょう。

一度ゴルフを始めてしまうと、打席を変更する方は聞いたことがありません。

「あー、やっぱり○打ちにしておけばよかった」とあとで後悔しないようによく考えて選択するようにしましょう。

ちなみにライターとやは、クラブが安く購入できる、というごくごく単純な理由で右打ちでゴルフを始めました。

左バッターがゴルフの左打ちをしてみると

お遊び程度で記事ネタのために左打ちの練習をした程度の腕前ですが、ライターとやが左打ちをしてみた動画です。

右打ちで得た経験値もありますので、スイングのチェックポイントなどを思い出しながら、左打ちへ落とし込んでから実打開始!

ライターとやは右利きなので、右腕でリードする感覚もしっかりつかんでいます。さらに何千、何万と振ってきたバットの感覚があるので、ヘッドを走らせる、タメを作る、などの動作は完全に体が覚えています。

ミスショットもいくつかありましたが、ほとんどゴルフでは左で打ったことがない人が左打席で4番アイアンを打っている動画としてはかなりいい感触ではないでしょうか。

さらに言えば、安定はしないものの、ボールにドロー回転をかけたり、フェード回転をかけたり、打ち込んだり、すくい打ちをしてみたり、といろいろなスイングも感覚でできてしまいます。

左打ちで分厚いインパクトがわかる

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ゴルフを始めたばかりの頃、当たりが弱くて分厚いインパクトの感触って多くの方が味わえなかったのではないでしょうか。

でも左バッターのとやが左打ちをすると、分厚いインパクトがしっかりと感じられます。道具は違えど、棒状の道具を振ることと、インパクトでの力加減などはほぼ同じ。

しなり戻りやヘッドの走りは「昔取った杵柄」で、ちゃんと体のセンサーが反応してくれているようです。

左打ちを野球スイングに例えるなら……

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左打ちのスイングですが、野球のスイングと違ってフェースを強くかぶせなければいけません。そのためイメージとしては、外角低めのボール球をセンター前に運ぶイメージですね。

外角の球は左打者なら左方向へ運ぶのがセオリーなのですが、ゴルフスイングともなると話が変わってきます。

左打ちの打ち方:アドレス

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左打ちの打ち方をライターとやなりに考察してみます。あくまでライターとやが感じたことなので、個人の主観を多分に含みます。

まずアドレスで強い違和感があります。そのまま野球打ちのスイングをするためには、ボールを右足の前に置かないとものすごく気持ち悪いんです。

でもゴルフボールを打つためには、ボールをセンターに置かなければなりません。ボールをセンターにおいていざ構えてみると、非常にボールまでの位置が近く感じられて窮屈に。

しかしハンドファーストでちょっと窮屈な感じを受けながらもゴルフのスイングとして成り立つ位置にボールを置いてスイングしていきます。

最初のアドレスからすでに強い違和感があります。

左打ちの打ち方:バックスイング

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フェースをシャットにバックスイングをやろうとしましたが、ものすごく手首の動きがきつくてできませんでした。

代わりに何も考えずにバックスイングをしてみると、少々フェースが開き気味になってしまいますが、ここはスイングのしやすさをまずは優先してみます。

ここで膝の動きがバックスイングでカチッと止められないことに気付きます。バックスイングで左膝が内に流れてしまいます。

左打ちの打ち方:ダウンスイング

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ダウンスイングでは積極的にタメを作ってスイングをしようという意識では、フェースが大きく開いてインパクトしてしまいます。

ダウンスイングで意識すべきは、インパクトでフェースがスクエアに戻っていること。この1点のみに意識を集中してスイングします。

ただフェースを戻すという点だけを意識してスイングしたとしても、やはり野球の打ち方が染みついているんでしょうか。

ちゃんとタメはある程度作れているスイングになっていました。

左打ちの打ち方:インパクトからフォロー

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フェースをスクエアに戻してインパクトをするイメージだけでスイングしていきます。

ダウンブローと言うよりはヘッド軌道を後ろから前にストレートに出すようにイメージしてスイングしていきます。

野球の場合、インパクト付近で手首を返してはいけないという指導が一般的で、ライターとやもそう教え込まれてきました。

しかしストレートにヘッドを出すためには、リストを返しつつ、ヘッドをストレートに動かさなければいけません。

とにかくインパクトで、左手の向きとフェースの向きだけに気を配ってスイングしています。

左打ちの打ち方はリリースを早く

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野球の打ち方では、ボールをインパクトする瞬間も手首をリリースしていません。

手首をリリースしてインパクトしてしまうと、いわゆる「手をこねる」という状態になってしまうためです。

野球ではこの「手をこねる」という動きはNGとされていて、引っ掛けたようなゴロが多くなってしまうんです。

※右バッターならボテボテのサードゴロ、左バッターならボテボテのファーストゴロの打球です。

野球のスイングに例えるなら、インパクト前に手首をリリースしてヘッドを前に出してこなければいけません。ゴルフスイングでよく言われる体の前からヘッドを外さずに打つ、という教えは、正にこのことなんですね。

左打ちのグリップはどう握ってる?

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左打ちをしている時のグリップは、手首をかっちりと固定するためにインターロッキンググリップで握っています。

グリップとクラブの一体感が特徴的なグリップです。インターロッキングは野球打ちに慣れたものとしては、非常に打ちにくく違和感の塊です。

しかしこれを採用したのには理由があって、ベースボールグリップでは強く握り込んでしまって、フェースが常にかぶり気味になってしまいました。

またオーバーラッピンググリップについては、左手が動いてしまって安定しなかったんです。

一番違和感なく握れたのはベースボールグリップでしたが、違和感が強くても左手が固定されてフェース向きが揃いそうだな、と直感したインターロッキングを採用してスイングしてみました。

左バッターは左打ちでものすごく強い球が出る!

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左バッターがバットスイングをすると当然右では振れませんよね。でも左でスイングをするとしっかり、強く振れますし、強くインパクトするコツもすでに体得しています。

ゴルフを始めたばかりの頃を思い出してみてください。

当たりが弱くてヘロヘロのスライスボールが飛んでいくような場面を何度も目にしたでしょう。

当然ミスをして弱い当たりは出ますが、とらえた時はものすごく強いボールが出ているのがわかります。

下手をするとドライバーなんかは、右打ちよりも飛距離が出るんじゃないか? と感じるほどです。

元プロの右バッター 右打ちゴルファー驚愕のドライバーショット

近鉄バファローズ、ロサンゼルスドジャース、中日ドラゴンズ、東北楽天イーグルス、横浜DeNAベイスターズと数々の球団を渡り歩いた元プロ野球選手の中村紀洋さんは、大のゴルフ好きとして有名です。

右バッターで右打ち、ライターとやとは逆パターンですが、元プロ野球選手の驚愕とも言えるドライバーショットの動画をご覧ください。

体重移動やグリップを支点としたヘッドの走らせ方、下半身リードの始動、下半身と上半身の割れ、どれをとっても野球のスイングに通ずるものがあります。

野球出身者に「飛ばし屋が多い」なんて言われる理由のひとつです。

右打ちゴルファーが左打ちの練習をするとどんな効果がある!?

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実は生粋の右打ちゴルファーでも、左打ちの練習でゴルフが上達するメリットがあるんです。

実際に左で打ってラウンドしないまでも、左打ちの練習で得られる効果を見ていきましょう。

左打ち練習をする効果1.左右のバランスがよくなる

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右打ちばかりでは、体を決まった方向、部位にしか力が働きません。必然的に筋肉はよく使う部分についてくるものです。

さらに体を同じ方向ばかりに動かすので、骨や筋肉の同じ個所に負担がかかり、体の歪みなどの原因にもなる可能性が考えられます。

しかし左打ちの練習をしておけば、使う筋肉や負荷のかかる方向がバランスよく分散されます。

左右の動きをスイングしておくと、体全体を使えるというメリットがあります。

左打ち練習をする効果2.利き腕でクラブを引っ張る感覚が養える

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日本では右利きの人が9割を超えると言われています。

「左手はエンジン、右手はハンドル」というゴルフの格言があるように、ゴルフスイングの動力を考えた時は左手を使っていきたいわけです。

ただ利き手ではないので、ちょっと動きがぎこちなかったり、力が入りにくかったりするケースもあるでしょう。

そこで左打ちの練習をしておくと、器用に動かせて力も入りやすい右手が「エンジン」の役割を果たしてくれます。

クラブをプレーン上で正しく引っ張る動きがやりやすくなるのです。逆打ちで体験した感覚でも、本来の右打ちのスイングにイメージや感覚を落とし込むのは難しくありません。

スイングの「エンジン」を利き手で体験できるのは、左打ちの大きなメリットでしょう。

左打ちを練習する効果3.右打ちでわからないことが見える

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右打ちで打っているだけでは見えなかった感覚や欠点が、左打ちで見えてくるケースもあります。

体の切り返しやタイミング、腕の使い方など、これまで普通にスイングするだけではまったくわからなかったポイントがよくわかります。

また右打ちのようなクセがついていないので、どう動かせばいいのかを調べたり、模索していきやすいのも左打ちの特徴ですね。

特に左打ちでこうした感覚をつかみやすいのは、左打ちでラウンドするわけではないため、あらゆる方法や理論などを試してみやすいメリットもあります。

左打ちで感触が良ければ、右打ちにフィードバックもできるようになります。左でラウンドはしない人でも、右打ちの「気付き」として活用できるメリットがあります。

左打ちの練習をしているプロゴルファーもたくさん

ツアーに出場しているようなプロ選手でも、左打ちの練習を取り入れている方はたくさんいます。

代表的なのが、個性的で独自の練習方法をたくさん取り入れている片山晋呉選手。

インスタグラムでも「毎日左で打っている」と本人がコメントを残しているほどです。左打ちの実力も80台でラウンドするという噂で、かなりの実力ですよね。

左打ちはレッスンが受けづらいというデメリットが

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左打ちにはゴルフ練習場でのレッスンが非常に受けにくいというデメリットがあります。それはまず左打ちのゴルファーはレアな上に、レッスンプロともなればさらにその確率は下がります。

そのため右打ちと左打ちの違いはどうしても出てしまいます。

さらにレッスンは特定の打席をいくつか確保してレッスンをする、というケースも多いのですが、左打席が都合よくそこにあるとも限りません。

左打ちゴルファーの少なさに応じて、左打ちの打席も少ないのが現状なのです。

もちろんレッスンが受けられないわけではありませんが、少なくとも右打ちより環境が良くなることはまずあり得ません。

デメリットもあるけどメリットもある 左バッターの左打ち!

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いろいろなデメリットがありながらも、さらにメリットが非常に少ない、という左打ち。

こと野球経験者で左バッターだった方にだけ、スイングの感覚的な部分でメリットがあるように思います。

なかなか思い切って変更するのは難しいかもしれませんが、左バッター経験者は「アリ」な選択肢かもしれませんよ。

ぜひ一度お試しください!