Gride

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初心者

おっ3

身体の後ろ側に意識を向けて飛距離も精度もアップ!

ともすると自分の目でチェックしやすい『身体の前面』にばかり意識が向きやすくなる方が多いと思います。

しかし、『身体の前面』への意識の集中は、力みを誘う上にスイングアークを小さくしてしまう可能性が高くなります。

ゴルフのスイングは、『身体の後ろ側』の強化と動かし方に意識を向けると飛距離も精度もアップすると思います!

※左右の表現はすべて右打ちをベースにしています。左打ちの方は、左右を置き換えて読んでください。

お尻とハムストリングを使えるアドレスを!

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アドレスでは、上半身を股関節に乗せるようにしながら、お尻とハムストリングを使えるようにして立つことがポイントです。

身体の前面で力を入れて良いのは、腹筋だけです! それもギリギリとシックスパックを作るような入れ方ではありません。少し腹圧をかけるような感じです。

腹圧は、姿勢を保つために重要です。

スイングは、言うまでも無く『回転運動』です。回転するためには、何らかの『動力源』が必要です。
動力をどこに求めるかは、とても重要です。

手先、腕ではありません。

『おっ3』の意識を因数分解してみると、

・ハムストリングで踏ん張る
・右のお尻を左後方に回す
・腹筋が捻じられる

これで『回転』、いわゆるバックスイングが始まります。お尻とハムストリングが軸を保ち、エネルギー源となる感じです。

トップに向かいながら

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すい星のごとく現れ、2021年には全米女子オープン制覇まで成し遂げてしまった笹生優花プロが目指すスイングはご覧のロリー・マキロイだそうです。

確かに雰囲気はよく似ています。

マキロイは身長175センチと大男揃いのPGAツアーにあっては、小柄と言ってもいい体型です。しかし、ドライビングディスタンスは常時トップレベルで一振り300ヤードは当たり前の飛ばし屋です。

その要因は、筋力と合理的なスイング、そして類稀な柔軟性にあると思います。

写真は切り返しの瞬間です。柔軟性に裏打ちされた肩甲骨の大きな動きに注目してください。

背中側の動きでバックスイングすると、トップに向かいながら肩甲骨を動かしやすくなります。右の肩甲骨は背骨に近付き、左の肩甲骨は反対に背骨から離れていきます。

大きなスイングアークのためには、肩甲骨が大きく動く必要があります。肩甲骨周辺の筋力と柔軟性は、飛距離と精度の両立にとても大切な要素です。

切り返しからインパクトまで

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マキロイのスイングに憧れを抱く笹生優花プロ。この切り返しの瞬間もどこかマキロイに似ています。

切り返しは、トップで右足裏で強く地面を踏みつけた後、頭の位置を動かさないようにしながら左足裏で地面を踏みしめるようにすることから始まります。

この後は、身体の後ろ側が活躍します。

左足で地面にかける圧力を徐々に強めながら、左のお尻を右後ろに引っ張るように動かします。そのまま左のお尻の動きに引っ張られるように、胴⇒肩⇒腕⇒クラブという順番でついて来るイメージを持たれると良いでしょう。

この時、クラブヘッドは背中側かつ、両肩を結んだラインよりも低い位置から降りて来ることが良いスイングの条件になります。

グリップは右腰よりもかなり右側に下りて来る意識でちょうど良いと思います。

そこからはアームローテーションでクラブヘッドが加速しながらインパクトを迎え、インパクト直後に両腕が真っすぐに伸びた状態になります。

フィニッシュまで

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『おっ3』は、マキロイのピタリ! と収まるフィニッシュが大好きです。

ヘッドスピード54メートル/秒を超える猛スピードのスイングにも関わらず、何事もなかったかのようにピタリと収まるフィニッシュは、芸術的でさえあります。

インパクトの後も、身体の回転は止めてはいけません。

左足をしっかりと踏み込んでいれば、左のお尻はしっかりと回り切り、それにつられて、胴も肩も回ります。

マキロイのようにピタリ! と収めるためには、ここでもやはり背中側の動きが重要になります。

トップの時とは反対に、右の肩甲骨が背骨から離れ、左の肩甲骨は背骨に寄っていきます。右肩を飛球線方向に突き出そうとするとスウェイしてしまう可能性があるので、『おっ3』は右の肩甲骨を背骨から離す意識のほうが強いです。

マキロイの筋力も柔軟性も若さもない『おっ3』ではありますが、背中側の意識のお陰で年齢の割には飛距離は衰えていないようです。

パフォーマンス向上のために!

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背中、特に肩甲骨周辺の柔軟性を高めましょう。

厳しいトレーニングをして筋力アップを狙うよりも、肩甲骨の可動域を拡げるほうがパフォーマンスは向上すると思います。

読者の皆さんも一度は耳にしたことがあると思いますが『肩甲骨はがし』はおススメです。肩甲骨の可動域が拡がる上に、肩こりの軽減にもつながります。

お尻の筋肉やハムストリングはスイングのエンジンと思います。エンジンの出力を上げ、スムーズに動けるようにする方法は、また別途投稿します。

今回の投稿を読んで共感いただいた方は、背中やお尻、ハムストリングといった身体の後ろ側の使い方を再考してみてください。

小手先で当てにいったり、腕の力みを解消できるかもしれません。

それが飛距離と精度の向上に好影響すると期待できますよ。