ギア猿
Gridge編集部
1月の『ギア猿』はウェッジをサルベージ!華丸がウェッジに覚醒!?
2021年最初の『ギア猿』は、ウェッジをサルベージします!
現在、通常アイアンセットはピッチングウェッジまでで、単品ウェッジを別に買い足すのが主流となっています。
しかし、単品ウェッジはメーカーやブランド毎にあるだけでなく、同一ブランド内でもロフト角やソール形状、バウンス角の種類が多数存在しているため、どのようにして選んだらいいのかわからないという人も少なくないはず。
そこで今回は、ジャパンゴルフスクール(千葉県)内のアプローチ練習場で、代表的なウェッジメーカーであるボーケイウェッジ(タイトリスト)の豊富なバリエーションを用意して、実際に芝の上でチェックして、自分に合ったウェッジ選びを深掘りします!
題して「ウェッジマスターへの道」!
今回は関雅史プロ(QP)も出席し、久しぶりにレギュラー3人揃っての外ロケです!
目次
その1 ウェッジの重要性を知る
番組レギュラーでカリスマクラフトマンの鹿又芳典さんによると、アマチュアゴルファーが1ラウンドでウェッジを使用する回数は約10回。
この時、トップしたりダフったりしてもダメだし、上手くピンに寄せられなければパット数もどんどん増えていってしまうわけです。
そんなスコアアップのカギを握るウェッジだからこそ、多くのバリエーションの中から自分にピッタリの物を選ばなければならないのです。
さらに、最近のアイアンはモデルによってロフト角がバラバラになっているため、ウェッジによって番手間の距離を埋める必要性もあります。
つまり、ウェッジには、
1.フェアウェイ・ラフ・バンカーの打ち分け
2.距離の打ち分け
3.高さの打ち分け
の3つの機能が求められるわけです。ですから、これらを実現するためには、自分に合うウェッジを複数組み合わせてセッティングする必要があるのです。
ちなみにボーケイの最新モデル「SM8」には、46度から62度まで偶数刻みで9ロフト、各ロフトに1~5種のソール形状があり、計23種類ものウェッジが用意されています。
その2 ウェッジの選び方
ウェッジの重要性は理解できたかと思いますが、ではどのようにして選べばいいのでしょうか。
そこで考えるべき重要な要素が3つあります。ロフト角、バウンス角、ソール形状です。
まずはロフト角を選びます。これを選ばなきゃ始まらないくらい重要です。
ちなみに、現在の華丸さんのウェッジのロフト角は、50度・56度・60度という構成だそうです。
50度はピッチングウェッジじゃちょっと大きいという時に、56度はアプローチ全般に、60度はバンカー、という用途とのこと。
本人は自信ありげでしたが……、自身のピッチングウェッジのロフト角を尋ねられると「48度?」とあやふや。
実は、ヘッドスピードにもよりますが、ロフト角1度でフルショットの距離が3~5ヤード違います。
なので、通常1番手につき3~5度差を付けることによって、10~15ヤードの飛距離差を生み出しているのです。
そこで華丸さんのピッチングウェッジのロフト角ですが、本人は知りませんでしたが、「45度」が正解。
「50度でショートすることが多かった」という華丸さん。そういう場合は「48度」をセッティングに入れれば良かった、というわけですね。
仮に48度を入れた場合は、その下に52度・56度・60度と入れたいそう。ただ、そうなると本数がオーバーしてしまうので、上のほうで何か1本抜かなければなりません。
鹿又さん、QPさんは、「いずれこういう(ピッチングウェッジの下に4本入れる)時代が来る」と言っています。
多くのアマチュアには、ツアープロがやっているという知識から「ウェッジは52度と58度」という先入観があるようですが、いずれにせよ、まずは自分が使っているピッチングウェッジのロフト角をチェックし、その下にどのような“飛距離の階段”を作るのかを考えることが大切です。
上記タイトリストのサイトでは、ピッチングウェッジのロフトや飛距離から、自分に合ったウェッジのロフトの組み合わせを診断することができます。
その3 打ちやすいロフト角を作る
さて、実際に4度刻みのウェッジを同じ場所から同じ距離を打ってみてどうか、華丸さんが体験してみます。
最初は60度、次に56度、52度、48度と打ってみました。
60度でフルショットくらいの距離だったので、ロフト角が立つにつれて、力を加減したコントロールショットにしなければなりません。
ロフト角が立つにつれて、弾道も低くなっていきます。
この時、上手く力加減を調節できればいいのですが、実際はなかなか難しいものです。
仮にバッグの中にウェッジが2本しか入っていない場合、中途半端な距離が残った時には、どちらかのクラブで加減して打たなければならなくなります。1本の守備範囲が広くなるわけです。
だったら、3~4本のウェッジを最初からバッグに入れておけば、それぞれの守備範囲が狭くなるので、フルショットちょうどの距離が残るケースも多くなるわけです。
さて、実際に60度を普段から使用しているという華丸さんですが、ほとんどバンカーでしか使わないということで、それ以上の長い距離を打とうとすると「トップしそうで怖い」そうです。
ということは、他のクラブでバンカーから打つことができれば、60度をバッグから抜くことができることになります。
そこで出てくるのが、「いままで見て見ぬ振りをしていた」(華丸さん)という、ロフトのそばに書いてある数字、バウンス角です。
その4 バウンスを使いこなす
バウンスの違いを体感するために、60度のウェッジでバウンス角4度と12度を打ち比べてみます。
すると華丸さんは「12度のほうが打ちやすい。じゃあコイツ(4度)は何のためにあるの?」と疑問に。
QPさん「これ(4度)が打ちやすいという人もいるんです」と回答。
鹿又さん「12度だと、ハンドファーストにインパクトした時にバウンスが出っ張っているので地面に刺さらずに前にソールが滑ってくれます。4度だと、バウンスが出っ張っていないのでヘッドが地面に刺さってしまいます」
QPさん「アマチュアはハンドファーストに打とうとすると手が前に出て地面にクラブヘッドを刺しにいってしまうので、後ろが出っ張っている(バウンス角が大きい)ほうがソールが滑りやすいんです。しかしプロは、ロブショットをしたりとか、フェースを開いて使ったりもするので、そうするとバウンス角が邪魔になるのです」
華丸「ってことは、(バウンス角が大きいウェッジは)バンカーで開かないほうがいいってこと?」だんだん華丸さんも理解してきた様子。
QPさん「つまり、華丸さんは56度のバウンス角の大きいウェッジを使えば、アプローチも上手くいくし、バンカーも打てるから60度がいらなくなる、ということです」
ちなみに、ゴルフショップなどの硬い床でウェッジを比べると、バウンス角の大きいウェッジは歯が浮いてしまってトップしそうに見えてしまうので、買う時には注意が必要(QPさん)とのことです。
その5 グラインドの特徴を知る
だいぶ理解が深まってきたところで、いよいよ深層に迫っていきます。ソール形状の話です。
まず、QPさんに好みの形状を聞くと「トウ側が厚くて、ヒール側が削ってあるのが好み」とのこと。
その理由は「バンカーではフェースを開きたい。開くとバウンスは大きくなり、ヒール側が接地するのでヒールのバウンスは落としたい。でも、アプローチの時は真っすぐに構えてトウ側を滑らせればバウンスが使えます。つまり“兼用”なんです」。
ちなみにボーケイでは、この形はMグラインドになります。
華丸さんが一通り打ったところ、Sグラインドが一番相性が良かったようです。
しかし、その後バンカーやアプローチを何度か打ってみると、バウンスが最も多いモデルが最も簡単に打てるということがわかりました。
「バウンスを気にしながら打つとゴルフが上手くなるなぁ」とは華丸さんの言。名言です!
3人のスーパープレーは見られるのか?
今年もやります、ざっくりお便りコーナー!
東京都のタイガーウェッジさんから「私はアプローチが超苦手なのですが、テレビのゴルフ中継などでスーパープレーを見てイメトレしています。ギア猿でもアプローチのスーパープレーが見てみたいです!(特にQPさん頑張って!!)」。
……という希望にお応えして、スーパーショット対決を実施!
舞台はピンまで20ヤード、約2メートルの植木越えのアプローチショットに3人が挑戦。グリーンは受けていないため、しっかりとボールを止めなければならないという難シチュエーションです。
はたして、新年早々スーパーショットは炸裂したのでしょうか?
最後にDチョイス! 変わり種ウェッジを集めてみました!
今年もディレクターがいろいろなものを集めてくるDチョイスコーナーをやっていきます。
今回は、変わり種ウェッジを集めてみました。番組で紹介したウェッジをいくつか紹介します。
ロフト70度で、高いあごも怖くない!?
花道からのアプローチ、スコアのカギを握る1本!?(ルール適合外)
玉虫色に光るウェッジ!?
ロフト100度でハンドファーストを身に付ける!
今年も1年、楽しくやっていきそうな3人です!
今月の放送予定は下記のゴルフネットワーク内『ギア猿』公式サイトまで!