飛ばしには必要不可欠!?スイングの「タメ」って、何?

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「タメ」という言葉を聞いたことが一度はあるでしょうが、なかなか答えられるアマチュアゴルファーは多くいないようです。

ゴルフスイングでいう「タメ」とは、「クラブヘッドを遅らせることで、インパクト時にヘッドを加速させる技術」のことです。

この「タメ」の有無が、プロとアマの飛距離の差を生む違いとも言われています。

腰と肩の捻転差で「タメ」はつくられる

腰と肩の捻転差で「タメ」はつくられる

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タメをつくるためには、バックスイングからトップにかけて、タメができるような準備が必要です。

それは、上半身と下半身の捻転差です。

トップでは、アドレスの位置から腰は30~45度、肩は90度右方向(右打ちの場合)に回転していなければなりませんが、その腰と肩の回転差がなければ、タメはつくれないのです。

まず、ゴルフクラブを持たずに、両腕を胸に当てて、そのままバックスイングをしてみてください。

背骨が軸であることを意識しながら、前傾角度を変えずに上半身を捻転させると、右の股関節がしっかり入っていることが実感できるはずです。

そうしてトップの姿勢をつくったら、この姿勢でダウンスイングの動作をしてみてください。

動き出すのは下半身からです。

ただし、実際のスイングでは、下半身がダウンスイングに入ろうとした瞬間、上半身はさらに右に回転しようとしています。

これが捻転差をさらに大きくして、さらに強力なタメを生むというわけです。

ダウンスイングのきっかけは、左ひざを少し左に移動させることです。次に腰も少しだけ左にスライドしながら、元の位置に戻ろうと回転し始めます。

しかしこの時、両肩はまだ回転を始めていません。右方向を向いたままです。

もし、ここで腰と一緒に両肩が元に戻り始めてしまいますと、タメはできません。下半身と上半身には、捩り戻る時に「時差」が必要なのです。

やがて腰が正面を向き、さらに左方向に回転しようとすると、どんなに抵抗しようとしても、それに引っ張られるように左方向に回転し始めます。

さらに腰が回転して、ターゲット方向を向き始めた頃、ここでやっと両肩はアドレスの位置に戻るのです。

そうです。ここがインパクトの瞬間というわけです。

遅れてやってきた上半身とともにクラブヘッドも後からやってきますから、それだけクラブヘッドも加速しているというわけです。

右ひじと手首がつくる「タメ」もある

右ひじと手首がつくる「タメ」もある

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前述したように、上半身と下半身の捻転差によるタメが「大きなタメ」だとすれば、タメにはもうひとつ「小さなタメ」もあるのです。

それは、右ひじと手首がつくるタメです。

「小さな」といっても、飛距離に及ぼす影響はとても大きいもので、またダフリなどのミスショットを防止するという意味もありますので、これができるかできないかで、スイングのレベルは大きく変わってきます。

今度は実際にゴルフクラブを持って、トップの姿勢をつくってみてください。

それから下半身のリードでダウンスイングに入っていくわけですが、まず最初のポイントは、右ひじの角度をキープしながら、右ひじが右の脇腹をこするように真っすぐ下に引き下ろしてくるという点です。

ダウスイングの途中で右ひじが伸びてしまいますと、それはタメを解いてしまったということになり、当然飛距離はダウンしてしまいますし、ボールの手前を叩いてしまう、つまりダフリの原因にもなってしまうのです。

また、両腕とクラブシャフトがつくる角度もキープしたままです。

トップで手首は自然にコックされているはずですが、そのコックの角度をインパクトのぎりぎりまでキープしておくのです。

連続写真でプロゴルファーのハーフウェイダウン(ダウンスイングでクラブが水平になったところ)をよく見て、右ひじの角度もコックもキープされたままであるところに注目してみてください。

右ひじがダウンスイングをリードしている

右ひじがダウンスイングをリードしている

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さて、いよいよタメを解くのは、そこからインパクトにかけてです。

それによってクラブヘッドは一気に加速をして、インパクトでは、両腕とシャフトがアドレス時の形に戻ります。

アドレス時とインパクト時の違いは、インパクト時では少し腰が開いており、グリップの位置も少しだけターゲット方向に出ているところです。

つまり、ハンドファーストになっているという点です。

また、タメを解くとはいっても、右ひじはインパクトの時点では、まだ伸び切ってはいません。右ひじが伸び切るのは、インパクトを過ぎてからです。

今回ここで紹介した一連の動きを自分のものにするためには、ゴルフクラブを持たないで、右腕1本だけでスイングをしてみることです。

そうすることで、右ひじがダウンスイングをリードしていることが実感できることでしょう。

ただし、近年プロゴルファーたちには、あまりこのタメというものを意識している人が少なくなったと言います。

なぜならば、最近のドライバーの場合、クラブヘッドが巨大化して、また、チタンという非常に硬い素材が使われるようになったため、ボールの弾きが以前と比べ物にならないくらい良くなったからだと言われています。

こうしたニュークラブでは、タメずに、トップから一気にボールにクラブヘッドをぶつけたほうが、飛んで曲がらないと言われています。

一般的にはタメたほうが飛ぶと言われていますが、最新ドライバーならそれほどタメを意識しなくても飛ばせるということです。

自分がどの方法で飛ばすかは、実際にいろいろ試してみて判断してくださいね。
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Nick Jagger

元某ゴルフ雑誌編集長。ゴルフ取材歴30年以上。現在フリーランスのライターとして、単行本、ゴルフコミックの原作など多数執筆中。

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