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【三井住友VISA太平洋マスターズ】 香妻陣一朗が初優勝!古江彩佳は今季2勝目!【伊藤園レディス】

アメリカでは世界が注目する『マスターズ 2020』が史上初の秋開催となり注目を浴びましたが、国内男女ツアーも無観客ながらも熱い試合が繰り広げられました。

男子ツアー『三井住友VISA太平洋マスターズ』は香妻陣一朗が悲願の初優勝を、そして女子ツアー『伊藤園レディス』では古江彩佳が今季2勝目(アマ時代を含め通算3勝目)を挙げました。

宮里兄妹に続く姉弟でのツアー優勝!

国内男子ツアーは『三井住友VISA太平洋マスターズ』が(11月12~15日 静岡県・太平洋クラブ御殿場コース、7262ヤード・パー70)が開催されました。

奇しくも新型コロナウイルスの影響でアメリカのメジャー大会である『マスターズ』と同日の開催ということになりましたが、日本の“マスターズ”も伝統のある国内屈指のビッグタイトル。

歴代優勝者には尾崎将司、中島常幸、片山晋呉、松山英樹、石川遼選手などのビッグネームが名を連ねています。

そんな今年の大会を制したのは、ツアー8年目26歳の香妻陣一朗選手でした。

最終日のサンデーバックナインの時点で誰が優勝してもおかしくないという大混戦で迎えた、最終18番ロングホール(パー5)。

首位とは1打ビハインドの香妻選手はティーショットをフェアウェイに運ぶと、続く第2打(残り230ヤードの打ち下ろし)を5番アイアンで鋭く振り抜きます。

するとボールは左からの風に煽られつつグリーンに到達。

そこからピンに向かって駆け上がり、ピンそば20センチに止まるというスーパーショット!

結局このイーグルが決め手となり、後続組を退けての見事な逆転、そしてツアー初優勝となりました。

165センチと小柄で、アプローチやパターといった小技でスコアを作って戦ってきた香妻選手。

2018年にシード落ちも経験していますが、それはたった1メートルのパットを外し、わずか63万円差でシードを失うという過酷なものでした。

しかしそういった苦難を乗り越えたからこそ、今回のような大舞台で忍耐強く粘り、そして最後の最後でスーパーショットを呼び込むことができたのでしょう!

これで姉である香妻琴乃選手(18年JLPGAツアー優勝)に続く姉弟での優勝となり、宮里兄妹(聖志、優作、藍)以来の快挙となります。

兄弟姉妹で揃ってプロゴルファーになるだけでもすごいことなのに、さらに揃って優勝するなんて、本当に信じられないくらいの偉業です。

アイアンがキレッキレ! 古江彩佳がまたもプレーオフを制する!

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いっぽう国内女子ツアーのほうは『伊藤園レディス』(11月13~15日 千葉県・グレートアイランド倶楽部、6741ヤード・パー72)が開催されました。

渋野日向子選手がようやく上位フィニッシュ(23位)を見せ、イ・ボミ選手やキム・ハヌルといった韓国勢が優勝争いに食い込むなど、ようやく実力者が本領を発揮し始めた中、プレーオフに進出したのは酒井美紀選手と古江彩佳選手の二人でした。

まず、6年ぶりのツアー復活優勝を目指した酒井選手。

本当に久しぶりに優勝争いに絡んできましたね。

一時はシード喪失も経験するなど苦しい時期もあったようですが、今大会はプレーオフを含めて57ホールでノーボギーと非常に安定したゴルフを披露しました。

元々アイアンショットの精度には定評のある選手ですので、今回のようなゴルフを続けていければ、復活優勝のチャンスはまだまだありそうですね。

お姉さんがキャディーというまさに仲良し姉妹のこれからの快進撃に期待しましょう。

そして3ホールに及ぶプレーオフを制したのが古江彩佳選手。

前回の勝利もプレーオフでしたし、本当にルーキーらしからぬ勝負強さです。

しかし勝負を決めた古江選手のセカンドショットは圧巻でした。グリーン手前から左サイドにかけて池が配置されており、引っかけやショートのミスが許されないという160ヤードのショット。

優勝が懸かったこの場面にも関わらず、ボールはピンの手前からコロコロと転がってピンをかすめ、あわやチップインかというスーパーショットでした。

しかも古江選手はこのショットを7番アイアンで打っているんですよね。

あの、ほどよく力感が抜けていて、しかもいつでも一定のリズムで放つショットを見せつけられると、古江選手に死角はなさそうですね。

まるで強い頃の宮里藍さんを見ているように感じるのは私だけでしょうか ((´∀`*))

スリクソンにブリヂストン、国内メーカーがアツいかも!?

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男子は香妻陣一朗選手、女子は古江彩佳選手と、フレッシュな二人が優勝した国内ツアーですが、注目なのが二人のクラブ契約先です。

香妻選手はスリクソン(SRIXON)、古江選手はブリヂストンゴルフ(BRIDGESTONE GOLF)とクラブ契約を結んでいるんです。

スリクソンとブリヂストンといえば、国内クラブメーカーの2トップです。

最近のクラブ市場はテーラーメイド、キャロウェイ、タイトリスト、ピンといった海外メーカーが人気で、国内メーカーは少し元気がない状況ですので(ダンロップの「ゼクシオ」は別格ですが)、彼らの優勝で国内メーカーのクラブがクローズアップされるのはうれしいことですね。

特にブリヂストンはここ数年看板選手が次々に引退やら契約先変更(もしくはフリー契約)となってしまったので、古江選手の大車輪の活躍はうれしい限りでしょうね。

ちなみに私もゴルフを始めたてのころはブリヂストン(当時はツアーステージ)、最近ではスリクソンのウッドを愛用しています。

海外メーカーもいいですが、国内メーカーにも素晴らしいクラブがたくさんあります。

ぜひ機会があれば香妻選手や古江選手が使用しているクラブを試してみてくださいね♪


といったところで今回はこのへんで、それでは!