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ゴルフクラブ

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【試打レビュー】TOUR B XS ボールを打ってみた!(2020モデル)

本稿ではブリヂストンの新作ボール、TOUR Bシリーズの「XS」の試打レビューを書いてみたいと思います。

タイガーの求めるものが詰まったボール

みなさんこんにちは。ライターのQuattroです。

ジメジメとした気候が続いており、せっかく楽しみにしていたゴルフが雨でキャンセルになってしまった……なんて方も多いのではないでしょうか。

新型コロナウイルスの影響により各所様々な影響が出てきておりますが、ゴルフはその中でも感染リスクが低いスポーツですので、一人ひとりがしっかりと対策を講じてラウンドすれば問題ないかと思います。

さて、本日のレビュー記事はブリヂストンの新作ボール、TOUR B XSについて!

前回の記事でXのほうのレビューも行っておりますので、気になる方は下記のリンクより、ぜひそちらもご覧ください。

多くの方がご存知かとは思いますが、このTOUR B XSは現在のタイガー・ウッズの使用球となっております。

タイガーは「ボールが決まらなければクラブを決められない」とまで言うほど、ボール選びには強いこだわりを持っています。

彼は前シリーズのTOUR Bの際にブリヂストンとボール契約を結び、直後にマスターズを制しました(言わずもがな、このおかげで前シリーズのTOUR Bはバカ売れだったようです)。

それだけ完成度が高かった前TOUR Bシリーズにタイガーの意見をふんだんに取り入れて完成したのが今回の新シリーズ。

実際のところどんな特徴があるのでしょうか?

メーカーさんが言うには…

Xのほうの記事にも書きましたが、まずはメーカさんのセールスポイントについて軽くご紹介しておきましょう。

今回のTOUR Bシリーズのキャッチフレーズは「初速で飛ばす、初速で止める」。

これはブリヂストンさんの新しいテクノロジーである「スピードコントロール・テクノロジー」をアピールしているフレーズです。

ドライバーなどのインパクト衝撃が大きいクラブでのショットでは高初速で大きな飛距離を生み出し、アプローチなどのインパクト衝撃が小さいクラブでのショットでは初速を抑えてボールを止めるというコンセプトなわけです。

今まで「高初速」を前面に押し出すメーカーはいくつもありましたが、「低初速」っていうワードを使っているメーカーはあまり見たことがありません。

XSはよりスピン重視(ボールを止めること重視)のボールですので、この「低初速」についてはXよりも体感しやすいのかも……?

以下、Xとの比較も含めて各番手でのフィーリング・結果等を詳しく綴って参ります!

ドライバーショットにおける特性

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まずはドライバーショットに関して。

スピン重視のボールということもあって、非常にソフトな打感を想定したのですが、意外にも芯を感じる打ち応え。かと言って弾き感が強いわけではないので、フェース乗りを十分に感じることができます。

打ち出しはXよりも少し低め。Xの弾道がいわゆる「高弾道・低スピン」であるのに対し、XSは若干低めの打ち出しからスーっと伸びていくような球筋です。

飛距離に関しては、やはりXよりは若干落ちるかなという感じ。

筆者はスピン量が少ないほうではないのでこのような結果になりましたが、スピン量不足でドロップしている方が使えば、逆にキャリーを伸ばせるというケースも考えられますね。

アイアンショットにおける特性

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続いてはアイアンショットに関してです。

打感に関してはドライバーショットと同じく、芯を感じつつも球持ちのいい感触。

弾道は中弾道から高弾道で、Xが高めにスパーンと飛んでいくのに対してXSはちょっとだけ最後に吹くような弾道。

やはりスピン量が多い分、そのような弾道になるのでしょう。

飛距離的にはXに対して0.5番手ほど落ちる印象でしたが、やはりグリーンをキャッチする力は抜群で、5番アイアンのなどのロングアイアンのショットでもしっかりとグリーンに止めることができました。

まぁXでも十分にグリーンに止めることができる高さとスピンがありますので、この辺は何を優先するのか好みが分かれるところであります。

ちなみに私はXのほうが正直好みです(笑)。より短い番手を選択できる安心感も含めてですかね~。

アプローチ・パットについて

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最後はアプローチ・パットについて。この辺はおそらくタイガーが最もこだわっている部分ではないでしょうか。

タイガー曰く、アプローチは出球が低く出なければダメなんだそうな。

実際にウェッジで15ヤードぐらいのアプローチをしてみると、打感は非常にソフトで、フェースに食いつく感覚が伝わってきます。

出球は低く、スピンがよく効いた球が飛び出します。

思い切って突っ込んでいくことに慣れてくればピン近くまでキャリーさせられる分、アグレッシブにアプローチをすることができます。

「初速で止める」っていうのが今回のキーワードであったわけなのですが、15ヤードぐらいのアプローチだと打ち出しが低いので、むしろXよりビュッと飛び出てしまう感覚になりました。

30ヤードぐらいのアプローチで打ち出しがある程度ついてくると少しゆっくり飛んでいるように感じなくもない……(多分バイアスかかってます笑)。

いずれにせよ、短い距離のショットにおいてもスピンが強烈にかかり、「グリーンに止める」という性能が非常に高いボールであることには間違いありません。

また、パットに関しても打感はもちろん超ソフト、かつ打音も非常に静か。

Xもパット打音は静かで、最小限の「……コツッ」っていう音しか出ませんでしたが、それよりも穏やかな音というイメージです(この辺は文字で表すのが難しいですね)。

タイガーはパット時の打音には非常に敏感で、打音が小さいほうが怖がらずにしっかりヒットしていけるというフィーリングを持っています。

そういう意味でも今回のTOUR B XSはタイガーの意見が多く取り入れられているということでしょう。

まとめ

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さて、今回の試打のまとめです。

新TOUR B XSですが、とにかくスピン性能に特化したツアーボールであると言えると思います。

もちろん飛距離性能もある程度はありますが、ツアーボールでより飛距離を求めるのであれば「X」や他社の飛距離重視型のツアーボールを選択するほうがベター。

More Spinを求める方が選択すべきボールですね。

グリーン周りがシビアなコースをホームコースとしている方や、スピン量不足で悩んでいる方には非常に効果を発揮するボールだと思いますので、皆さんぜひお試しあれ!