ゴルフクラブ
クレンショウ木村
最新クラブが、必ずしも自分にとってベストとは限らない?!
毎年毎年新製品が発売されるゴルフクラブですが、その最新クラブが自分にとって必ずしもベストとは限らないということを、今回は書いていきます。
皆さんは、今使っているクラブはどのようなきっかけで購入しましたか?
もう長年使っていて忘れたとか、最新クラブを見て新製品に買い替えたとか、新製品が出て旧製品がマークダウンになってお得になったから買い替えたとか、中古ショップで見かけて気に入ったのでとか、いろんなパターンがあります。
いろいろなきっかけがあると思いますが、メーカーは、最新クラブを売るための広告など、いろいろ実施してきます。そうして、そのような広告を見ると、最新クラブが一番いいクラブに見えてくるのが不思議です。
しかし、本当に自分にとってベストかというと必ずしもそうではないと思います。
クラブメーカーのビジネス手法の分析!!
さて、ゴルフ業界も本当に厳しい状況になっています。クラブを開発してもなかなか売れない、ゴルフ人口もどんどん減っていくみたいな波の中で、ビジネスを続けていかなければいけません。
特にクラブについていえば、あの大手メーカーであるナイキがクラブ、ボール業界から撤退し、ウェア、シューズに絞っています。そういう中で、現在のメーカーは、毎年新製品を出して、売っていくわけです。
大手メーカーは、新製品をブランドごとに2年サイクルで発売しているケースが多く、2ブランドにして交互に発売することで、結果的に毎年新製品を出したりしています。
例えば、キャロウェイであれば、2019年は、エピックフラッシュというブランドで販売していますが、2020年は、マーベリックというブランドに代わり、2021年エピックスピード、2022年ローグSTと変遷しています。
テーラーメイドも、毎年新製品を出しています。2020年は、Mシリーズから、SIMシリーズに代わりました。2021年はSIM2、そして2022年はステルスです。
それで、どちらも、新製品が出れば、旧製品はマークダウンとなり、販売価格が大きく下がります。これは、いわゆるアパレルメーカーの手法です。
アパレルは、シーズンごとに新製品となるのですが、シーズン中盤から終わり頃に、バーゲンということで販売価格が安くなります。
それでメーカーは、できるだけ高い価格で売りたいということで、販売価格が下がる前までにどの程度クラブが売れるかが勝負となるわけです。売れないクラブは、販売価格が安くなってからでしか、数量が出ないようになります。
自分にとってべストと思えるクラブの選択方法とは?!
自分にとってベストだと思えるクラブですが、契約プロでもない限り、好きなクラブを選択できます。どのメーカーでも、どのセッティングでもいいわけです。
逆に、選択肢が広ければ広いほど、何を選んでいいかわからなくなるということもあります。
そのような中で、自分にとってベストなクラブの選択方法ですが、まず、好きなメーカーのことを考えましょう。
好きなメーカー好きなブランド、好きなプロが使ってるブランドでもいいです。
なぜ好きなメーカーやブランドがいいのかというと、使うことが楽しくなるということと、使いこなす努力をしたくなるという2点です。
例えば、それほど、好きでもないというブランドのクラブであれば、少しでも調子が悪くなった時に、やっぱり合わないかな? とかネガティブな考えに取りつかれる場合があります。
しかし、好きなブランドであれば、多少調子が悪くなっても、何とか使いこなそうという感じになるからですね。
そして、その好きなブランドの中から自分に合ったスペックを選ぶといいですね。
それで、大事なこと。自分に合ったスペックの見つけ方ですが、はじめにドライバーの見つけ方です。
気に入ったブランドの中で、試打をしてみます。最近だと、試打クラブも結構あると思いますし、中古クラブは中古ショップで、当日買取制度みたいなのもありますので、レンタル感覚でクラブを試せます。
新製品にこだわらず、中古クラブも視野に入れてください。
それで、計測器のあるショップでは、計測器の数字、練習場やコースでは、どのようなショットが出たかとか、どのような傾向になったかというのをチェックします。
チェック項目ですが、
1:弾道
これは、高い、低い、フックしやすい、スライスしやすいなどです。例えば、一生懸命打っても弾道が低い場合は、そのロフトは、合ってないということですね。
ロフトのスペックの数字は気にせず、あくまでもそのクラブのそのロフトスペックが合わないと意識してください。
違うブランドでは、例えば、9.5度と書いていても実際は、11度というものもありますので、記載の数字は気にしないようにして、あくまでも弾道での判断が大事です。
さらに、右に行きやすい、左に行きやすいという特性もチェックしましょう。これは、数字的には複雑で、重心距離、重心アングル、重心深度、フェースアングル、シャフト特性などが複雑に絡み合います。
その中で、影響の高い要素をチェックします。ここでは、重心距離とフェースアングルです。
重心距離は長いほうが右に行きやすく、フェースアングルはフックフェースのほうが左に行きやすい、くらいのチェックでいいと思います。
2:平均飛距離
飛距離がわかる計測器であれば、どうしても一番飛距離が出たクラブを選びがちですが、本当は、何球も打って平均飛距離が飛んでいるものを選ぶべきです。
さらに、一番飛ばない場合の飛距離を確認して、一番飛ばない場合で、一番飛んでいるクラブがいいですね。
例えば、Aというクラブで一番飛んだ飛距離が250ヤード、一番飛ばない飛距離が200ヤード、Bというクラブで一番飛んだ飛距離が240ヤード、一番飛ばない飛距離が220ヤードであれば、Bを選択するという感じです。
どうして一番飛ぶクラブを選ばないかというと、一番飛んでしまうと、どうしてもそのクラブを持った時にその飛距離を追いかけてしまうからです。
つまり、計測器で250ヤード飛んだという事実が頭から離れないと、コースに出て飛んでないと感じると、力んで飛ばそうとしてしまうからですね。
力みは、いい結果をもたらしません。
逆に、ミスしてもここまで飛んでいるという事実のあるクラブだと、力まずスイングしやすいですし、安心感にもつながります。
まとめ
僕のクラブセッティングは、常に最新のクラブではないです。
メーカーも、最新のクラブは最新のテクノロジーを搭載していますが、最新のテクノロジーが必ずしも、すべての人にメリットとならないこともあります。
そういう事実を踏まえ、使いたいと思うクラブの中で、弾道、平均飛距離をチェックして選択していただければ、結果的に良くなると思います。