バンカーショットの極意、それはボールを意識しないこと

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なかなかスコア100を切れないというアマチュアゴルファーのレベルでも、バンカーショットの打ち方の基本ぐらいは知っていると思います。

初心者向けのレッスン書には、ほぼ同じことが書かれていますからね。

例えば、オープンスタンスに構えて、左足体重にして、サンドウェッジのクラブフェースを開く。

コックを使いながら、スタンスに沿ってアウトサイドインの軌道で、ボールの3~4センチ手前の砂をバウンスを利用して上から打ち込む。

こんなところがバンカーショットの基本とされていますが、これらに縛られているからバンカーショットが上手くならないのかもしれません。

ゴルフでは、知識が上達を時には妨げることもあるのです。

バンカーショットの基本という固定観念にとらわれない

バンカーショットの基本という固定観念にとらわれない

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例えば、アウトサイドインのカット打ちをしたら、砂は当然左に飛んでいくはずですが、実際はボールの飛ぶピン方向に砂は飛んでいます。

クラブフェースとボールの間にある砂だけが、別の方向に飛んでいくということは絶対にありえません。

左方向に振り抜いていくという表現は、あくまでもイメージで、要するにクラブヘッドを走らせて、大きくスイングしなさいというニュアンスなのです。

PGAツアーで活躍していたピーター・ジェイコブソンなどは、バンカーショットをインサイドアウトのイメージで振っていたそうです(このように言っているプロは少なくありません)。

バンカーショットが苦手というアマチュアゴルファーは、バンカーショットの基本と言われる様々なことに縛られているのです。

例えば、ボールの手前3~4センチの場所に打ち込まなければいけないという固定観念にとらわれ過ぎると、クラブヘッドをその場所に打ち込むことだけに意識が集中し、その結果、ヘッドが砂に深く入り過ぎてフォロースルーが取れず、ボールがバンカーから出ないのです。

そんなミスをした後は、今度は砂を薄く取ろうとしますから、フェースの刃が直接当たって、ホームランという最悪のパターンになってしまいます。

ボールの周りの砂を弾き飛ばすだけでいい

ボールの周りの砂を弾き飛ばすだけでいい

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そのような固定観念にとらわれずに、バンカーから脱出させるだけであれば、ボールの周りの砂を飛ばすだけという意識だけで十分です。

あるレッスンプロは、バンカーショットが苦手という生徒さんに、ボールを置かずに、砂だけを飛ばす練習を繰り返させます。

この練習が最も効果があるといいます。

その後に実際にボールを置いて打たせると、ほとんどの人が実に簡単そうにボールをグリーンに乗せるそうです。

この砂を飛ばす練習は砂を深く取り過ぎることも防げますし、大きく振れるようになりますので、多少ダフっても、ボールが簡単に出るということが理解できるのです。

この砂を爆発させるショットをエクスプロージョンショットといいますが、サンドウエッジで打った場合、最大30ヤードくらいしか飛びません。

グリーンの大きさは小さいものでも奥行きは30ヤードあります。

ということは、多少距離が足りなくても手前に乗せることはできますし、飛び過ぎてもグリーンの奥には止まるはずです。

そのようなことを考えれば、スイングやボールを意識するのではなく、砂だけをグリーン面に飛ばすだけとシンプルに考えたほうが、バンカーショットはやさしくなるのではないでしょうか。

ひとつ意識してほしいのが、フィニッシュをしっかり取るために、ボール以外にも砂という抵抗がありますので、通常の3倍くらいの振り幅が必要になります。

例えば、ピンまで20ヤードであれば、フェアウェイから60ヤードのショットを打つくらいの振り幅でスイングすればいいでしょう。

もう少し上のレベルのゴルファーになると、距離をコントロールするために、クラブフェースの開き加減で調節する人もいるでしょうが、それよりもスタンス幅で調節するほうが、シンプルでやさしいはずです。

スタンスを狭くすれば、スイング軌道はアップライトになりますから、砂やボールは飛ぶようになりますし、反対に広げると、フラット軌道になり、砂やボールがフェースの上を抜けるようになりますから、距離は出なくなります。

ですから、ピンまでの距離が遠ければ、スタンスは狭く、オープンの度合いも少なくし、ピンまでが近ければ、フェースを開いて、スタンスは通常よりも広めに取ればいいのです。

バンカーショットの振り幅はひとつでいい

バンカーショットの振り幅はひとつでいい

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バンカーショットはボールではなく、砂を飛ばすショットだと考えれば、それほど難しいものではないと前述しました。

100切りを目指すレベルであれば、バンカーショットはもっとシンプルにイメージしましょう。

砂をピンまで飛ばすアバウトなショットなんだと思うことで、簡単に思えてきませんか。

とにかく、一番優先させることは、まず脱出です。

一発で出ないミスが最悪だということは、過去の経験で分かっているはずです。

砂を飛ばすためには、大きなスイングが必要になります。

バンカーショットの場合、当然クラブフェースとボールの間に砂が入るということは、インパクトの衝撃は吸収されてしまい、ボールがイメージよりも飛ばないことが多いはずです。

もちろん、柔らかい砂、硬い砂、湿った砂など状況は異なりますが、ピンまでの距離が10ヤードであっても、30ヤードであっても、基本はフルスイングに近い大きな振り幅で打つべきです。

どんなに小さい振り幅でも、グリップは右肩よりも上まで上げてください。それはボールを飛ばす多少のダフリが必要なショットだからです。

もし、ゴルフコースや普段通っている練習場にバンカーショットができる場所があるなら、ボールを打たずに、砂に線を引いて、線の左側にボールがあると想定しながら、前進しながら砂を飛ばす練習が効果的です。

意識することは、砂の抵抗に負けない振り幅で砂を遠くに飛ばすことだけです。
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Nick Jagger

元某ゴルフ雑誌編集長。ゴルフ取材歴30年以上。現在フリーランスのライターとして、単行本、ゴルフコミックの原作など多数執筆中。

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SRIXON ZX201007-1107
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