アプローチショットの距離感は、体の大きな部分を使って出す

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あなたは18ホール中何ホールでパーオンしますか?

100の壁がまだ切れていないというレベルであれば、18ホールで1~2ホール、90で回っているレベルであれば、2~3ホールというところではないでしょうか?

いずれにしても、アベレージクラスのゴルファーであれば、18ホールのうち、おそらくは15~16回はアプローチショットをしなければならないはずです。

10ヤード刻みの距離感があれば、シングルクラスになれる

10ヤード刻みの距離感があれば、シングルクラスになれる

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その15~16回のアプローチショットのうち、3回に1回でも寄せワンで取れれば、あっさり90の壁は切れるはずですが、それがなかなか叶わない原因は、アプローチショットが、ダボ(ダブルボギー)オンなんて場合もあるからでしょう。

ということもさることながら、やはり5回に1回くらいしか1パット圏内に寄らないからでしょう。

チャックリをやったり、トップしたり、ときにはシャンクも出るでしょう。

しかし、しっかりボールをヒットしたとしても、1パット圏内に寄らないのだとしたら、要するに距離感が悪いからとしかいいようがありません。

アプローチショットは、基本的には横のミスは多くありません。

勝負は縦の距離感で、80ヤード以内であれば、プロゴルファーは5ヤード刻みの距離感を持っています。

これがシングルハンデのゴルファーになると、10ヤード刻みというところです。

10ヤード幅といっても、ピンに対しては半径5ヤードの円になりますから、円内にボールを止めることができれば、十分1パットが狙えます。

だから、10ヤード刻みの距離感を持っているゴルファーは、シングルハンデでいられるわけです。

プロは振り幅で距離感をつくっていない

プロは振り幅で距離感をつくっていない

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さて、距離感のつくり方です。

サンドウェッジのフルショットが80ヤードとした場合、80ヤード未満のショットをアプローチとします。

あなたは60ヤード、40ヤード、20ヤードの距離感を、どうやってつくっていますか?

おそらく、もっとも多い答えは「距離感は振り幅でつくっている」でしょう。

多くのレッスン書によく書かれているのが「20ヤードは4時から8時」、「40ヤードは3時から9時」のように、距離に応じたトップでのグリップの位置とフィニッシュでの位置というもので、つまり、クラブの振り幅を時計盤の針に見立てて解説しています。

確かに、プロゴルファーの多くも、結果から見れば、「20ヤードは4時から8時」の振り幅でアプローチしているかもしれませんが、それでは彼らがみんな時計の針をイメージしながら、スイングしているかといいますと、答えはNOです。

プロゴルファーに直接質問してみると、「アプローチショットはもっと感覚的なものなんです」と言います。

それでは答えになりませんので、この意味を解説してみましょう。

プロゴルファーたちは、肩を回す度合い、あるいは体を回転するときのスピードで距離感を出しているのです。

確かに、手は器用です。

さらに、アプローチショットならば飛ばす必要もありませんから、手打ちでも十分事足ります。

いや、繊細なアプローチショットのような繊細さが要求されるショットだからこそ、繊細な手を使ったほうがいいのではという声も聞こえてきそうですね。

しかし、真実は真反対です。

ゴルフはピアノの演奏や手芸とは違います。繊細さが要求されるからこそ、繊細な手を使ってはいけないのです。

体の大きな部分を使ったほうが再現性が高まる

体の大きな部分を使ったほうが再現性が高まる

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なぜならば、手というのは繊細過ぎて、プレッシャーに弱いからです。

アプローチショットを手打ちで覚えてしまったアマチュアゴルファーは、ここぞという大事な場面で、それこそ手が震えてしまって、チャックリをやってしまったという経験を持っておられる人も多いのではないでしょうか?

あるいは、ライが悪い状況だと、手で突っつくような打ち方をしてダフリ、トップといったミスをしてしまったりなど、手には心のありようが直接伝わってしまうのです。

手や腕を使わないとしたら、どこを使ったらいいのでしょう? そうなると、体を使うしかありません。

これは消去法ではありません。

ゴルフスイングというものは、フルショットはもちろんのこと、アプローチショットもパッティングも、体の大きな部分を使ったほうが、再現性が高まるのです。

今度、テレビのトーナメント中継を観る機会がありましたら、プロのアプローチショットをじっくりと観察してみてほしいものです。

特に30ヤード以内のアプローチショットともなりますと、彼らはほとんど手を動かしてはいません。

アドレスでインパクトの形をつくったら、後は肩の回し具合や、体の回転速度を微妙に変えることで、距離をコントロールしていることが分かるはずです。

「20ヤードならこれくらい肩を回せばいい」、「40ヤードならこれくらい」というような感じが分かってくるようになりますと、距離感がだんだん合うようになるだけでなく、チャックリやトップといったつまらないミスも激減するはずです。

それは意識が手に行かなくなったからで、そうなれば、1パット圏内に寄る回数も自然に増えて、あなたのゴルフの技量もスコアもレベルアップすることでしょう。

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Nick Jagger

元某ゴルフ雑誌編集長。ゴルフ取材歴30年以上。現在フリーランスのライターとして、単行本、ゴルフコミックの原作など多数執筆中。

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