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ゴルフスイング

宮下芳雄@プロゴルファー

つま先上がり傾斜はなぜ難しいのか。その傾向と対策!

「傾斜になると当たらなくなる」「左へのミスが多くてつま先上がり傾斜が苦手」「つま先上がり傾斜はダフリばかり……」

そんなお悩みを解決します。

この記事を書いている私はゴルフ歴35年、2000年にプロテスト合格、ラウンド/コースレッスン3500回開催しているゴルフコーチです。

ではご覧ください。

つま先上がり傾斜はなぜ難しいのか?

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つま先上がり傾斜はダフリのミスが多く出るから難しいのです。

その理由はボールが足元より上にあるからです。

その結果、ボールの下を打ちやすくなります。

つまりボールの下を打つということは「ダフリ」のミスが出やすいってことです。

こう書くと「私はまったく問題なく打てるよ!」「俺は逆にトップのミスが多いけど……」という人もいます。

たしかにゴルファーのスイングスタイルやゴルフ経験、ゴルフレベルによって違いはありますが、約7割のゴルファーがダフリで悩んでいるというデータもあります。

そんなこともあり、つま先上がり傾斜はダフリのミスが出やすいので難しく感じるのです。

つま先上がり傾斜の構え方、打ち方

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つぎは、つま先上がり傾斜の構え方・打ち方を紹介しましょう。

■グリップを短く握る

とてもシンプルではありますが、グリップを短く握りましょう。

たったこれだけですが、3割くらいダフリのミスを改善できます。

特に初心者ゴルファーさんにはお勧めです。

なぜなら、スイング動作を変えるのではなく握る長さを変えるだけだからです。

しかし、こう言うと「短く握ることに違和感がある」「普段から短く握ってるんですけど……」と感じる方もいると思います。

そんな方は握る長さはそのままでも大丈夫です。

しかし違和感についてはちょっと練習すると、すぐに慣れるのでぜひ挑戦してほしいと思います。

普段から短く握っている人は別の方法、クラブの振り方でつま先上がり傾斜に挑戦してみてください。

■フラットにクラブを振る

つま先上がり傾斜は、クラブを通常よりフラットに振りましょう。

簡単に言うと「水平振りのイメージ」です。

その理由を説明します。

クラブを水平に振るとスイングは横振りになります。つまり払い打ち、クラブのソールを滑らせるようなスイングになるのです。

逆につま先上がり傾斜でクラブを縦に打ち込むようなスイングをしてしまうと、ダフリが出やすくなってしまうのです。

具体的に水平にクラブを振るイメージを出すには、地面からクラブヘッドを1メートルほど浮かせて構えてください。

そして、クラブヘッドを浮かせた位置を水平に振ってみてください。

さらにシャフトが肩の高さより上がらないくらいに水平にクラブを振れるといいですね。

こう書くと「難しそう!」「自分には無理だ」と思う方がいると思います。

たしかに慣れないと難しいのですが、10回くらい水平に振る素振りをすると、すぐに慣れます。

なので、つま先上がり傾斜ではクラブを通常よりフラットに振ってダフリを予防してほしいのです。

つま先上がり傾斜でよく出るミスは?

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つま先上がり傾斜では、ダフリのほかに良く出るのが左へのミスです。

これには2つの理由があります。

・地面に対してライ角がアップライトになるので、左へボールが飛びやすくなる
・フラットにスイングするとアームローテーションが強くなり、左へのミスが出る

そしてこの左へのミスを改善するには3つの方法があります。

1.目標よりも右を向く

左へのミスを想定して、あらかじめ目標より右を向いておく。

アドレスの向きを右にするだけなので初心者ゴルファーさんでも簡単にできる方法です。

ただし右を向き過ぎたり、ボールが予想外に左へ飛ばないと、逆に右へ大きくミスしてしまうことがあるので注意しましょう。

2.ボールを右足寄りへ置く

ゴルフスイングはフェース面を開閉しながら円運動をしています。

つまり通常よりボールを右へセットすると無意識でフェースが開いて当たるようになります。

結果としてボールが左へ飛びにくくなるのです。

3.アドレスでフェースを右へ向ける

目標に対してフェースの向きを始めから右へ向けてしまいます。

物理的に左へボールが飛ばないようにするのです。

しかし、こう書くと「シャンクが出そうな気がする」「違和感があってスイングできない」と思うはずです。

私もコースレッスンをしていて気が付くのですが、たしかにフェースを右へ向けるとボールがまったく当たらなくなる人がとても多いです。

そんなこともあり、フェースを開くのはプロゴルファーやゴルフ上級者用と言ってもいいでしょう。

自信のある方、違和感がない方はぜひ試してみてください。

明日のゴルフに間に合う上手く打つコツ

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最後に、明日ゴルフでも間に合うコツを紹介しましょう。

それは「腹圧」です。

ゴルフで腹圧とは、アドレスでお腹に力を入れて(お腹を膨らませて)スイングすることです。

これによりスイング中の軸がブレにくくなくなります。

結果としてつま先上がり傾斜でもバランスを崩すことなく安定したショットを打つことができるのです。

これはゴルフのレベルや経験に関係なく誰でも簡単に成果を感じられるコツです。

ぜひお試しください。

今回は以上です。

ではまた次回Gridgeでお会いしましょう。