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ゴルフスイング

亜月

ナイスショットでティーはどこに飛ぶ?スイングとの関係は?

ゴルフ場でドライバーを打って、自分のボールの行く先を見た後、さっきまでボールを置いてあったティーを探す時、同伴者から「後ろ!」とか「前!」とか、ティーが落ちている場所について教えてもらったことがある人も多いと思います。

あなたのティーはどこに飛んでいますか? 前ですか? 後ろですか? その方向はいつも一定ですか?

今まで気にもしたことなかったという人、そのティーの飛んだ方向で、今の自分のスイングがどうだったかチェックできるんです!

ティーが飛ぶ方向に良い悪いはあるの?

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「ティーが後ろに飛ぶのがナイスショットした証だよ!」という言葉を投げかけられたことはありませんか?

では、ティーが前に飛んだ時は全然ダメなショットだったのかと思うと、意外とそうでもなく、きちんとフェアウェイにボールが置かれて、しかも転がって距離が出ていたりすることもありますよね。

ティーが飛ぶ方向には、基本的に良い・悪いはありません。

ただ、同じスイングをしているはずなのに、1日のうちでティーが飛ぶ方向が定まらず、前に飛んだり後ろに飛んだりとバラバラであるなら、ひとつのドライバースイングが上手く再現できていないということですので、修正を考えたほうが良いかもしれません。

ティーの飛ぶ方向でスイングチェックができるって本当?

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ところで、ティーの飛ぶ方向は、何が影響しているのでしょうか?

その一番は、やはりスイング軌道です。

ティーがどこに飛んだかにより、自分のスイングがどんな軌道を描いていたかを知ることができます。

上述の、1日のうちでティーが飛ぶ方向が定まっていない人は、このスイング軌道にバラつきがあるから、という原因が考えられます。

それぞれのティーが飛んだ方向から、自分がどんなスイングをしているのか見てみましょう。

ティーが後ろに飛んだ時

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「ナイスショット」のイメージが強い、ティーが後ろに飛んだ時。

これは、クラブのスイング軌道が下から上に打ち上げるように打つ、「アッパーブロー」の軌道を描いています。

「ドライバーはアッパーブローで打つ」と聞いたことがありますか?

もともとドライバーを打つためには、ティーにボールをセットしますが、その高さはまちまちながら、ボールが数センチ、地面から浮いている状態になりますよね。

ボールの手前に最下点を持ってくることが、理想のスイングになります。

クラブを振り下ろし、最下点を過ぎた後はヘッドは上がってくるだけですので、ボールはアッパーブローの軌道で打ち上げられます。

下から上に打つことで、ボールは高い弾道が出て、バックスピン量が減り、飛距離が伸びていくことになります。

「ティーが後ろに飛ぶのがナイスショット」というのも、あながち間違いではないようです。

ティーが前に飛んだ時

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ドライバーでスイングしてティーが前に飛んでしまうのは、ドライバーのフェース面でボールと一緒にティーを打ってしまっているからです。

一般的に、ドライバーのフェース面でとらえるティーは、8ミリ程度と言われています。

ただ、8ミリ程度ヒットしただけでは、ティーは前方に飛ぶことはありません。

それ以上の部分にフェースが当たってしまっているため、ティーが前に飛んでしまうのです。

ティーが前に飛んでしまう人は、ドライバーのスイートスポット(芯)の少し上のほうでボールをとらえている可能性があり、飛距離をロスしてしまっているかもしれません。

ティーが高いのか、インパクトの時に伸び上がってしまっているのか、もしくは他の要因があるのか、一度、スイングを見直してみることで飛距離がもっと伸びるかもしれません。

ティーが左側前方または右側前方に飛んだ時

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ショットした時の、ボールの弾道の軌跡を飛球線と呼びますが、その飛球線よりも外からクラブが入り、内側へ逃げていく軌道を、“アウトサイドイン”といいます。

この軌道でスイングし、さらに必要以上にフェースがティーをヒットしている場合、ティーは左側前方へ飛んでいきます。

また、ティーが右側前方に飛んだ時はその逆で、飛球線よりも内側からクラブが入り、外側へ逃げていく“インサイドアウト”の軌道を描いていて、かつ、フェースがティーを必要以上にヒットしている場合ということになります。

ティーが飛ばずにそのまま刺さっている時は?

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ところで、テレビでゴルフのトーナメント中継を観ている時、ショット後にティーを探し回るプロがほとんどいないことにお気付きでしょうか?

ボールを乗せてあったそのままの姿のティーを抜き取る姿や、その場に落ちているティーを拾う姿などが見られていると思います。

ティーを刺した地面の硬さにより、真上にティーが飛んだり、少し後方、少し前方に飛ぶことはありますが、探し切れないほど遠くに飛んでしまう、ということはまずありません。

ティーが飛ばずに、そのまま地面に刺さっている場合は、一体どんなスイング軌道でボールを打っているのでしょうか?

それは、地面と平行に動いたクラブヘッドが、ボールを真横に押し出すという「レベルブロー」というスイング軌道です。

少し前まではアッパースイングが主流でしたが、最近のドライバーの性能の進化により、スピンがかかりにくく、高く上がるボールが楽に打てるようになってきたため、レベルブローのスイングで理想のボールが打てるようになりました。

ドライバーの進化に合わせ、アッパーブローで打っていても、レベルブローを意識するようになった人も多くいます。

一番飛距離が出やすいレベルブローでスイングし、ティーを打たずにボールだけをきれいにとらえた時は、ティーはその場に刺さったままになるのです。

打ち終わってボールを見送ったあとは、ティーがどこにあるかをチェックしよう!

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まずは、実際にラウンドに行った時、自分のティーがどこに飛んでいったかを、チェックしてみましょう。

それにより、自分のスイング軌道を知ることができますので、次からの改善に役立ちますね。

また、毎ショット毎ショット、ティーが飛んでいく方向が違う人は要注意!

まだスイングが安定せず、同じようにショットができていないということですので、理想のスイングができるよう、練習することが大切ですよ。

自分に合ったティーを使うことが飛距離アップの秘訣になるかも?

一口にティーと言っても木製やプラスチック製など、数多くのティーが存在しています。

ティーによって、飛距離がアップする可能性のあるものもあるようですよ。

ぜひ、いろいろと試してみて、自分に合ったティーはどんなものか見つけ出してみてくださいね!