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Gridge編集部
わたしのゴルフ履歴書〜Vol.17〜株式会社日本システム管理 高岡裕社長
ゴルフ好きな経営者のゴルフライフを覗く企画「わたしのゴルフ履歴書」第17弾。
今回は、株式会社リバティープロの福森眞二社長(Vol.15)からご紹介いただきました、株式会社日本システム管理の高岡裕社長です!
株式会社にっぱん(Vol.12)の近藤社長の紹介で福森社長と知り合ったという高岡社長、なんと同じビルの隣のフロアの会社だったという奇跡!
この3人がいっしょになってラウンドする機会もよくあるそうです。
目次
高岡裕(タカオカユタカ)さんとはこんな人
東京都の立川市で育った高岡さん。大学時代は社会心理学を専攻していて大学院に行きたかったそうですが、親からは「浪人させる金はない」と言われ、進学と就職の両方を視野に入れていたそう。
すると、たまたま店頭公開直前の鮮魚販売の会社が最寄り駅で就職セミナーをしており、“町の小さな魚屋さんから一部上場企業を目指す”という理念だったそうで、それに心を動かされその魚屋さんに就職したそうです。
父が不動産会社を経営していたものの、兄が大学時代から不動産関係の資格を取得するなど、家業を継ぐ気満々に見えたこともあり、高岡さんは自由にやらせてもらうつもりでした。
魚屋さんに就職した高岡さん、樽を洗う下働きから始まり、対面販売や冷凍魚を切る仕事など、基礎から学んでいきました。
「こんなはずじゃなかった」と次々と辞めていく同期を尻目に、現場の仕事に楽しさを見出していたようです。
そんな高岡さんに昇進の話が舞い込んできます。
現場の仕事が面白くなってきていた高岡さん、「魚に触れなくなってしまうのなら……」と思い、30代を前に、意を決して会社を辞めることにしてしまいました。
辞めた当初は「魚料理教室でもやっていこうかなぁ」と思っていたそう。
ところがちょうどその頃に結婚の話も出始め、「一人で食べていく分にはいいけど……」と思い就職を決意し、不動産業界に入ります。
ただ、「親の世話にはならない」という“次男あるある(?)”で、父とは関係のない大手の賃貸の会社に就職しました。
そこで2年働いたところで、父から誘いを受け今の会社に入り、現在に至ります。32歳の頃のことでした。
社長になった現在でも、当時の腕を活かして、趣味でマグロ解体ショーや魚料理教室をやっているそうです。
ちなみに、家業を継ぐと思っていた兄は、全然違う場所で働いているそうです。
仕方なく始めたゴルフだけど、せっかくならカッコよくなりたいと一念発起
――どういったきっかけでゴルフを始められたのでしょうか。
最初は本当に“仕方なく”ですね。
元々ゴルフは人生の先輩方のスポーツだと思っていましたし、ネガティブなイメージしかありませんでした。お金もかかるし。
――仕方なく、とはどういうことでしょうか?
青年会議所に入っていて、役職が上がると、先輩方との接待コンペのようなものに出ざるを得なくなってしまいまして。そういうコンペでデビューしました。
クラブは、「どうせ付き合いだから、どうせ続けないだろうから」と、ゴルフが趣味の父からメーカーもバラバラなものをお下がりでもらってやっていました。30代後半頃のことです。
最初の数年間は年1、2回くらいそういったコンペでラウンドするだけでした。
「走ればいいんでしょ?」みたいな感じでクラブ3本持って走っていました(笑)。2、3年間くらいそんな感じでしたね。
ただ、付き合いで時間を割いて、お金を使って……。それでいつもコンペでも下のほうで、というのも面白くなく。
不動産業界の人って、みんなゴルフ上手いんですよね。不動産業界は、ゴルフをしながら情報共有する文化がまだ根強いので、大家さんも関連業者さんも、みんな上手くなってしまうのです。
なので、みんなコンペで私より上のほうに行っちゃう。
それもシャクだし、せっかくだからカッコよくなりたいし、ゴルフが趣味ですって言えるようになろうと思って、週一で練習するようになりました。
家でもパターマットやアプローチネットを買って練習するようになりました。
そうこうしているうちに、最近では、年30回くらいはラウンドするようになりました。
立派なゴルフ好きになりました(笑)。
“逆算思考”が経営との共通点
――ゴルフの面白い点はどこだと思いますか?
魚屋だったものですから、技術を追求することが好きなんですね。そのせいか、特にアプローチやパターが好きです。
ゴルフの良さって、スコア以外にも「パターが上手」「アプローチが上手」など、どこかしら認められる部分があるので、そこがいいと思います。
たとえスコアが悪くても「あのアプローチ良かったね」とか「あのパッティング、すごかったね」っていうことがありますからね。
あと、経営に生かされる部分はすごくあります。“逆算思考”ですね。
最初に「このホールは○打で上がる」と決めると、その場その場でするべきことやしてはいけないことが決まってきますよね。
「○打で上がるんだったら、ティーショットはドライバーじゃなくてもいいや」とか、ありますよね?
この“逆算思考”が、会社を経営するときにもとても役立っていると思います。
最初に目標を立てて、そこに到達するためにはどのようにアプローチしていけばいいのかという考え方は、ゴルフに通じるものがあります。
――ゴルフが人脈を広げるということについてはどうですか?
ありますあります!
お寿司の近藤さん(にっぱんの近藤社長)は、とある焼肉を食べる会で正面に座ったのが初対面だったのですが、近藤さんがお寿司屋さん、私が元魚屋ということで意気投合して、お互いゴルフ好きということでいっしょに行くようになりました。
そして、近藤社長が「私に紹介したい人がいる」と言って連れてきてくれたのが、リバティープロの福森社長だったんです。
それまでまったく福森社長とは接点がなかったのですが、会社が同じビルの同じ階、隣のフロアだったので本当にビックリしました。
福森社長は、弊社にいる私よりも年上の社員を社長だと思っていたそうです(笑)。私たち同士は、それまでまったく面識がありませんでした。
“空き家問題”をゴルフ業界活性化に生かす?
――毎回インタビューする皆さんに聞いているのですが、ゴルフ業界を活性化させる案として、何か考えはありますか?
弊社は不動産管理をしているので、“空き家問題”というのがあります。
そこで、例えば空き家になっている場所を更地にして、小さいパットゴルフ場にしたり、練習場にしたりなど、地域の皆さんがコミュニティの場として気軽に利用できる施設を作れば、ゴルフがより身近なものになっていくのではないでしょうか。
――たしかに、そういう場所で仲良くなった人たちが一緒にゴルフに行くようになったりするかもしれませんね。
ゴルフ自体の敷居を下げるのも大切かもしれませんが、ゴルフに行くまでのアプローチ自体を身近にすると言いますか、パットゴルフのようなものから段階を踏んでゴルフをするようになっていくといいのかなと思いますね。
また、名門コースみたいなものの価値は、それはそれとして維持していくことも大事ですが、そこに行けない人に対して、セカンドブランドみたいなものを用意してあげるのもいいかなと思います。
いまはその名門コースには行けなくても、将来的にはこっちに来てね、それまではここでプレーしてね、といった具合にね。
ゴルフそのものの敷居を下げるのと同時に、ゴルフへとつながるいろいろなものを少しずつ身近にしていくことが、最終的にはゴルフの発展につながるのではないかと思っています。
取材後記
最初は嫌々だったものの、「やるからには」と取り組み始めるうちにゴルフが好きになったという高岡社長。いまでは月2回レッスンを受け、上達を目指しているそうです。
「ゴルフは4人で、キャディーさんを入れれば5人で回るスポーツなので、楽しくラウンドしたい。初心者が一緒のときもありますが、初心者でもラウンド中に1回はスーパーショットがあるものなので、それを拾って褒めてあげたい。『次も高岡と一緒に回りたい』と思われるようなゴルファーになりたいですね」と語った高岡さん。
福森社長も近藤社長も、Vol.13に登場した株式会社ゴンドラの古江社長も同じことをおっしゃっていました。
私も「また一緒に回りたい」と思われるようなゴルファーを目指せば、社長の椅子が近づいてくるはず!(違)
プロフィール
(写真右からリバティープロ・福森社長、にっぱん・近藤社長、高岡社長)
【ゴルフ歴】
7年
【ベストスコア】
92
【クラブセッティング】(2019年9月時点)
1W:テーラーメイド M4
5W:キャロウェイ スチールヘッド XR
5UT:テーラーメイド M4
アイアン(5~PW):テーラーメイド M4
ウェッジ:テーラーメイド ミルドグラインド(52度)、キャロウェイ シュアアウト ウェッジ(64度)
パター:テーラーメイド TPコレクション アードモア
ボール:ダンロップ DDH(失くすので安いもの)
【愛用ブランド】
アンダーアーマー
株式会社日本システム管理 代表取締役社長 高岡裕(たかおか・ゆたか)
1973年9月5日、東京都生まれ。東洋大学社会学部社会心理学科卒。大学卒業後、株式会社魚力に入社。30歳を前に退社し、大手不動産賃貸業者ミニミニに転職。2年後、父の経営する株式会社日本システム管理に入社。フランチャイズ加盟しているピタットハウスの接客コンテストでは、900人超の参加者中3位に入賞。父の取締役会長就任に伴い、同社社長に。