マキロイがセベの再現?~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#137

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マキロイがセベの再現?~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#137

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米ツアーはつかの間のシーズンオフ。

そこで先週は欧州ツアーの名物トーナメント「オメガ・ヨーロピアン・マスターズ(旧・スイスオープン)」に注目が集まりました。

昨季のフェデックスカップ王者=ロリー・マキロイをはじめ、トミー・フリートウッドやセルヒオ・ガルシアといった米ツアーでも活躍する選手が多数出場したからです。

そのなかで、ネット上最も話題になったのが、ファイナルラウンドで見せたマキロイのプレーです。

それは、1993年、セベ・バレステロスが見せた伝説のスーパーショットとそっくりのシチュエーションだったからです。

振り返ってみましょう。

いま蘇る、セベの伝説のショット

まずは上掲のインスタ動画を見てください。

最初に紹介されるのが、1993年のセベのプレーです。

最終日の最終18番パー4。セベは、先行するバリー・レインに対し、わずかでも追い付き、優勝の望みをつなぐにはバーディを奪うしかない状況でした。

ところが、ティーショットは大きくスライス。ボールは木立のさらに奥。高さ2.4メートルほどのコンクリート壁の手前に落ちていました(下掲の画像参照。セベのボールはこの石碑の位置にありました)。

そこから130ヤードほど先のグリーンを直接狙うには、目の前に立ちはだかる壁の上を超えるしかルートはありません。でも、壁のすぐ上には木立の枝が伸びており、ボールを通す空間はごく狭い隙間でした。

当時を伝える記事には「手の長さほど」という記述もありますから、20~30センチ程度でしょうか。

キャディのビリー・フォスターは、当然、横に出すことを強く進言します。

しかし、アグレッシブが信条のセベの心は決まっていました。わずかなチャンスに賭けたのです。

サンドウェッジのフェースを思い切り開き、振り抜くと、ボールは高々と舞い上がって壁をクリア。左から伸びる枝をかすめるようにすり抜けると、グリーン手前の花道近くまで達したのです。

そこからの再度のスーパーショットは、上掲の動画でご堪能ください。

残念ながら、結果は優勝したレインに1打及ばなかったのですが、それでもこの一連のスーパーショットはセベ・バレステロスを語る上で欠かせない伝説のプレーと言われています。

マキロイも最後に魅せた

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そして、今年の大会。

マキロイはこの18番パー4でバーディをマークすれば、最終的に5人がトップタイに並び、プレーオフとなる状況から抜け出し、優勝することができました。

しかし、バーディを狙って放ったティーショットは、やはり右に飛び出し、セベの石碑の手前まで転がってしまいます。

ここで“セベの再現”が期待されたのですが、残念ながらマキロイにはグリーン方向を狙える隙間はありませんでした。

第2打は横に出すだけ。

でも、次の第3打がすごかった。ピン横にピタリ。そして、パーをセーブし、プレーオフに残ったのでした。

ところで、この大会の舞台=クランスシュルシエレGCは標高1500メートルの高地にあり、空気抵抗が小さいため、マキロイは400ヤードドライブを何度か披露していました。

上掲の動画の音に注目。空気を切り裂くような鋭い打球音に、マキロイの物すごいパワーを感じます。

18番パー4ではこんなスーパーショットも

おまけです。

今年の大会、この18番パー4の右サイドの木立からはパドレイグ・ハリントンもスーパーショットを放っています。

別の意味で、見せてくれました。

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こせきよういち

かれこれ30年もフリーランスのライター稼業をやっています。活動のフィールドはゴルフ雑誌がメインですが、ゴーストライターとして単行本を執筆したり、某出版社の運営を手伝ったり、テレビ・ラジオのスポーツ番組の構成を手掛けたり……。昨年(2016年)はトランプ大統領をテーマにした単行本の一部執筆もしました(笑)。でも、目下一番忙しいのは、日々SNSにアップしているゴルフ関連の話題を収集する作業かな。ゴルフ界、スポーツ界がもっと元気になれるように、との視点から有益な、あるいは面白い情報を集め、発信しています。 Twitter: https://twitter.com/kohe46

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