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ライフスタイル

ミラクルゴルファー★まもプ(蝶首亭塗立)

ピンは挿したままのほうがいいのか?実験してみました!

桜の季節がやってきてトーナメントが始まり、暖かくなってゴルフ場は緑色に変わり、ゴルフシーズン到来という雰囲気となりました。

早いものでルール変更が行われてから5ヵ月が経過して、プロだけでなくアマチュアがプライベートでラウンドする際にも気になったり話題になったりすることが当たり前となりました。

そのルール変更の中でも「ピンを挿したままのパッティング」という点は、プレースピードが変わるということだけでなく今までとどんな違いがあるのかと様々な意見が交わされていて、メディアでも取り上げられています。

ワタシもいろいろと試しながらラウンドを重ねていますが、感覚的には「ピンを挿したまま」で何ら問題なくプレーできると感じて、プライベートでは100%ピンを挿したままプレーをしています。

ただ、今までは「感覚的」に挿したままでいいかと感じただけだったので、自分自身で実験を行い簡単にデータを取ってみました。

データを取ってみて「なるほど」と感じたこともあったので、お知らせします。今後のプレーの参考にしてみてください。

少しでも皆さんのプレーの役に立てたら幸いです。

ゴルフの科学者もいち早く実験済

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有名な話で耳に入ってくることと言えば、PGAツアーの“ゴルフの科学者”として知られるブライソン・デシャンボーが実験を行ってプレースタイルに反映させている、とSNSなどでもその話などが流れてきたりします。

正直言ってしまうと、そういった情報が知られれば自分のプレーには十分なのかもしれませんが、どちらかというと聞けば聞くほど自分でも確認しないと気が済まないタイプのワタシは個人的に実験をしてみました。

様々なパターンを試してみたのですが、一番結果としてわかりやすかったパターンをお知らせします。

プロが行うとはいえ機械でなく人間の行うことなので多少のパッティングのズレがあるとは思いますが、極力同じ条件でパッティングできたものを数値として採用してデータを取りました。

「実際にパッティングしてみたら?」という形で実験してみました。

そのショットの中でも、例えば「あまりに強くヒットしてしまった」などと感じたパッティングはデータの数値から除外しました。

実験の結果は……

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実験の条件は、同じラインで2メートル先のカップに向けてパッティングをします。

2メートルのラインを2メートルオーバーする力加減でパッティングをしていきます(この時にあきらかに強い場合や弱い場合はカウントから外しました)。

使用したピンはカーボン製の一般的に通常使われるピンです。

※風の強い地域などの条件でピンの素材や太さが違うゴルフ場もあります。

【ピンを挿したままでパッティングした場合】

ピンセンターにヒット:100%(5/5)残り距離平均0センチ
ピンを外れた場合  : 40%(4/10)残り距離平均85センチ

※パーセンテージがカップインの確率
※ピンに少しかすった場合も含む

【ピンを抜いてパッティングした場合】

カップセンター      :33%(4/12)※残り距離平均35センチ
カップセンターを外れた場合:10%(1/10)※残り距離平均123センチ

となりました。

データを読み解くと……

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注目すべきは、センターへ打った場合のカップインの確率です。

ピンを挿したままの場合ほぼカップインするのですが、ピンを抜いた場合は半分以下しかカップインしませんでした。

ピンを抜いている場合は2メートルオーバーくらいの強さならカップインすると思ってこれまでプレーしていました(そう教わった気がします)ので、センターに打てばかなりの確率でカップインすると思っていました。

今まではカップの真ん中に打てればと考えていたのですが、カップの真ん中でも思ったよりも外れる確率が高いことには驚きました。

加えて、ピンの真ん中から外れた場合も挿したままのほうがカップインの確率が高かったのです。

ワタシの感覚では、カップセンターを外した場合はほぼ同じかもしくは、ピンを抜いた場合のほうが確率が高いのではないかと感じていたので、ピンを挿したままのほうが良いという想像以上の結果に少し驚きました。

やはりピンは挿したままがいい?

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他にも非参考記録として(強さや方向の正確性がバラバラになるため)。

カップオーバーの距離が短い(ジャストタッチに近い)場合だと、センターに打った場合はピンを挿しても抜いても同じ確率でした。

センターを外した場合はピンを挿したままのほうがやや良かったかな。

また、2メートルオーバーよりももう少し強く打った場合は、挿したままだとカップのセンターへ打てば8割くらいカップインするのに対して、ピンを外した場合は1割以下しかカップインしなかったという結果も出ましたので、総合的に考えてもピンが挿さったままのほうが明らかにカップインの確率は高かったことがわかりました。

また、センターを外した場合は、2メートル以上オーバーの力加減で打った場合はほぼカップインしませんでした。

どの強さで打った時も、カップインしなかった場合の残り距離がピンを挿したままのほうが短くなり、ほとんどの場合次のパットがOKパットほどの距離に収まりました。

そんなことも踏まえて考えると「パターはピンを挿したままで2メートルオーバーで打て」がセオリーとなるかもしれません。

カップインしてもしなくてもピンを挿したままのほうが結果的には良いのではないかと感じます。

プレーの進行も早くなりますし、抜いたピンを置く際にグリーン面などを痛めることも少なくなります。

そして何よりスコアも良くなるかもしれないということなのです。

あとは「慣れ」と「イメージ」の問題なのかもしれませんね。

もしかしたら今後のトーナメントでは「ピンは挿したまま」ということが増えてくるかもしれませんね。