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ゴルフスイング

レッスンプロ・クラフトマン 河野

スイングがこんがらかってしまっているt様のお話(その2)

こんにちは。

レッスンプロ・クラフトマンの河野です。

今回は、スイングがこんがらかってしまっているt様のお話のその2です。

t様は、アウトサイドインのヘッド軌道です。

フェースが開けばスライスになりますのでフェースを急激に返していますが、タイミングが少しでも狂うとフックや引っ掛けを打ってしまいます。

ご本人は、もうどのようにスイングをして良いのかわからなくなってしまっていました。

アウトサイドインのヘッド軌道

「ゴルフを始めて20年以上経ちますが、いまだに110打平均です」というt様は、アウトサイドインでなおかつ手をコネるというスイングをしています。

強く振りたいので、体も必要以上に動いています。

初めてゴルフスイングをする方は、ほとんどの方がアウトサイドインに振ります。

なぜなら、それが人間として一番振りやすい方法なので、ゴルフスイングを理解していない限りそうなるのです。

そのため大勢の方がスライスからゴルフが始まります。

振るというより、高く上げたクラブを引き降ろす動作で、ボールを打ちます。

引き降ろすのに一番自然な形がアウトサイドインに振り下ろすことなのです。

武士が刀を上段に持った場合、袈裟(けさ)切りの形は想像できますが、インサイドアウトに刀を振り下ろす想像をする方は、いないのではないでしょうか。

車のワイパーの動き

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ゴルフクラブをインサイドアウトに振るというところには、理屈を教えてもらわない限り、なかなか辿り着きません。

そのために、ゴルフを始めるとほとんどの方がスライスになるのです。

私「t様はアウトサイドインのスイングですので、イントゥインというヘッド軌道を理解していただく練習をします」

両肘を体に付けたまま、アドレスをします(以下の動作は、両肘を体に付けたまま行ってもらいました)。

両肘を体に付けたままクラブを車のワイパーの様に右に左に動かしてもらい、“トゥ”の部分でボールを打ちます(この動きがイントゥインという動きです)。

この状態で、ティーアップしたボールを打ってもらいます。

グリップは、両手ともガッチリと握ります(両肘を体に付けたまま)。

t様「こんなにインサイドにテークバックするとボールが右に飛びそうで怖いです」

私「この状態で小さくスイングをしますと、テークバックでフェースが開きます。インパクトまでにフェースがボールに正対(飛球線に対して直角に)するように戻せば真っすぐに飛びますよ」

私がレクチャーをしながら何発か打っていただくと、ボールは真っすぐに飛び初めました。

アンダースローで投げるように

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私「これが、イントゥインというヘッド軌道です」

しかし、このスイング軌道では、インパクトが点でしかありませんので、イントゥインの“トゥ”の部分、つまりインパクトの部分を、少し長くするためにボール2個を打つくらいのつもりでヘッドを前に押し出してください。

その真っすぐに出す、インパクト以降左肘は開いて行きます。右肘も体から離れます。

t様に何発か打ってもらいました。

私「アンダースローでボールを投げている感じになりませんか?」

t様「そう言われればそんな感じですが、まだ良くわかりません」

私「これが、インパクトを点ではなくゾーンにするという打ち方で、イントゥストレートです」

t様「こんな感覚でボールを打ったことはありません」

次回は、イントゥストレートでハーフスイングに取り組みます。

レッスンプロ・クラフトマンの河野でした。