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ゴルフクラブ

ロマン派ゴルフ作家の篠原

新・貧打爆裂レポート『スリクソン Z-STAR XV』

今回の貧打爆裂レポートは、2019年2月8日発売の『スリクソン Z-STAR XV』です。

新しい『Z-STAR XV』をコースに持ち込んで打ち込んできました。ツアーボールとしての性能に注目しつつ、動画も含めてレポートします。

超分子SeRMが生むぬめり感は安心の源になる

『スリクソン・Z-STAR XV』は、前作がとにかく話題になりました。

松山英樹プロが快進撃を続けた2年前に、その一因がボールにあると言われたからです。

実際、ツアーボールとしての完成度は素晴らしく、コントロール性能の高さ、インパクトが弾道に反映される再現性の優秀さ、スピン性能は言うまでもなく、飛距離性能もピカイチでした。

新しくなった『Z-STAR XV』は、始めから高いハードルを越えなければならない宿命を背負っています。

内部構造まで新しくした『Z-STAR』と比べて、『Z-STAR XV』は基本的には前作の構造や性能を引き継いだそうです。

ある意味で、それは想定通りですが、個人的に最も気になったのは、「打音の音質や音量が維持できているか?」でした。

ツアー系ボールのこだわりは、最終的に音の個性が合うか、合わないかで決まるからです。

『Z-STAR XV』で最もわかりやすく変わったのは、表面の質感です。

超分子SeRM(セルム)をコーティングに採用したことで、独特のぬめり感が生まれました。

ポケットに入った『Z-STAR XV』を触るとピタッと手にくっつくような感触があります。

ショートゲームで、このぬめり感がスピン性能を向上させます。

XVは王道のツアーボールだ

動画を見てください。

2019年、ツアーボールは二つにハッキリと分かれます。

一つは、打音が高音で、しっかりとわかるタイプで、もう一つは打音がやや低く、音も静かなタイプです。

『Z-STAR XV』は前者です。タイトリストの『プロV1』に代表される打音がしっかりとしたツアーボールは、現代において王道です。

前作でも感心させられましたが、新しい『Z-STAR XV』も素晴らしい打音がします。

ショットからパットまで、本当にバランスが良いのです。

実際に、2ラウンド使ってみました。

ドライバーなどのウッド系のショットでは、打ち応えが少しソフトになった感じがします。

その分、棒球感が強くなりました。これは結果として、より飛ぶようになる可能性が上がります。

アイアンも短くなっていくほど、カッチリした感じになるのは『Z-STAR XV』の特徴だといえます。上手くなったような感覚になります。

パットを始めとしたショートゲームでは、クリアで高音な打音がします。

『Z-STAR XV』は飛距離性能も十分なツアーボールです。

ヘッドスピードが速いプロゴルファーが強さを発揮できるように作られたことは間違いありませんが、ありがたいことに、一般のゴルファーの中でもヘッドスピードが40メートル/秒程度の僕でも十分にその機能を堪能できます。

ツアーボールが好きな人で、より高性能のツアーボールに変更したいと思っているゴルファーにはオススメです。

また、ショートゲームで打音にこだわりがあるゴルファーにもテストしてほしいです。

ツアー系ボールは、その機能だけで、他の機能を我慢してでも、スコアが良くなるために選択できる例があるのです。

『Z-STAR XV』は、プロゴルファーだけに使わせるのはもったいないボールなのです。