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ゴルフスイング

Nick Jagger

冬の枯れ芝からのアプローチはウェッジ以外のクラブで転がしていく

年末の大寒波の中、忘年コンペに出かけてきました。

朝イチのティ-グラウンドでは、霜でティーも刺さらないほどの寒さでしたが、改めて思ったのは、冬の枯れ芝の難しさです。

特に、グリーン周りからのアプローチショットは、1年で一番難しい季節ですよね。

冬の枯れ芝はベアグラウンドと同じ

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ゴルフというスポーツの特徴として、芝の状態によってプレイヤビリティー(playability=プレーのしやすさ)が大きく変わるということが挙げられます。

最もプレイヤビリティーが高いのは、春から秋にかけての芝の生育が盛んな時期であり、反対に最もプレイヤビリティーが下がるのは、冬から春先に枯化(高麗芝の場合、芝が茶色になって生育が止まること。洋芝の場合は、生育が止まっても芝の色は緑のまま)する時期です。

冬の枯れ芝(高麗芝)のフェアウェイは、葉の数が減少して、芝の厚さがかなり薄くなってしまっているので、感覚的にはベアグラウンドと同じです。

パターで寄せるのが一番やさしい

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従って、フェアウェイといえども、クラブヘッドの入れ方には神経を使います。

冬芝でのアプローチショットは、通常サンドウェッジを使うという人でも、アプローチウェッジやピッチングウェッジを使って、転がしていくというのが常道です。

ロフトの多いクラブほど、ボールにきっちりヒットさせることは難しいものです。芝の薄い冬ならば、なおさらです。

そこで大きめのクラブを持って手前から転がしていくという方法を取るのが、ベターな作戦になります。

フェアウェイもボールが転がりやすくなっていますので、パターに近い距離感で打っていけるはずです。

もちろん、パターが使える状況であれば、パターが一番安全でやさしいクラブです。

ウェッジの形状で寄せ方は変わる

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しかし、どうしてもウェッジを使いたいというのならば、ボールを右足寄りに置いて、通常よりハンドファーストの強い構えを作って、ボールをクリーンにヒットします。

あるいは、クラブフェースを開いて、バンカーショットのように、ソールを手前から滑らせて打ちます。

前者はネックがグース(リーディングエッジがシャフトより引っ込んでいる)になっているウェッジを使う人に向いている打ち方で、後者はリーディングエッジが出っ張っている、いわゆる出っ歯型のウェッジを使っている人に向いている打ち方です。

ただし、フェースを開く場合は、ボールがラフなどに浮いている場合に限ったほうがいいでしょう。

薄いフェアウェイの芝の上だと、バウンスが跳ねてトップしてしまうリスクがあるからです。

つまり、冬はむしろ、ラフにボールがあるほうが打ちやすいのです。

ボールが少しだけ浮いていて、ちょうど夏場のフェアウェイと同じ感覚で打てますからね。