Gride

gettyimages/87239551
getty

ゴルフスイング

kk

身長が違えばスイングもクラブも変わる!自分に合うクラブとは?

地面から手首までの高さは、背が高ければ長く、背が低ければ短くなるのが普通です。

ところが身長別のクラブは売っていません。身長180センチでも身長160センチでもかまわず、同じ長さのクラブを手にします。

なかには、身長が低いからシャフトを短くカットしてもらう、というカスタマイズを施すゴルファーもいますが、初心者はそうした発想すら浮かばず、買ったクラブをそのまま使う人も多いのではないでしょうか。

そのまま使うのであれば、身長差(地面から手首までの距離差)はそのまま、スイングの違いとなって現れざるを得ません。

短ければタテ、長ければヨコ。

getty

スイングとは基本的に(身長に対して)クラブが長ければ横振りに、クラブが短ければ縦振りになります。

それに加えて、膝や肘の曲げ伸ばしをどう駆使するかによっても、カラダとボールの距離(間合い)が変わります。

タテに振るゴルファーはボールの近くに立てますが、ヨコに振るゴルファーはボールとの間合いを詰めすぎるとダフってしまいます。

背が低く、ヨコ振りすべきゴルファーがボールの近くに立ってスイングするには、起き上がったり、後傾したり、肘を畳んでみたり、なんらかの工夫をする必要があります。

身長が違えば、タテ、ヨコという単純な傾きのみならず、カラダのさまざまな箇所でスイング=運動の仕方、イメージが異なってくるのです。

長いクラブは左へヒッカケやすい

getty

2016年の学校保健統計によると、日本人の17歳の平均身長は、男性で170.7センチ、女性で157.8センチです。

この数値は20年前とほとんど変わらないので、今の大人もこれくらいが平均身長であるといえます。

ところで、市販のゴルフクラブは平均身長に合わせて作られているといいます。

平均身長のゴルファーが市販のクラブを使う分には、スイングをしてインパクトする際に、上の写真のようにライ角がピタッと合っている可能性が高いです。

ライ角とは、クラブヘッドのソールを地面にピッタリ合わせたときにできるシャフトの角度のことです。

ところが平均身長よりも高いゴルファーはヘッドの手元側が浮いて右へ打ち出しやすくなりますし、平均身長よりも低いゴルファーはヘッドの先端が浮いて左へヒッカケやすくなってしまいます。

自分の身長(地面と手首の距離)に合わせてライ角を調整することはとても重要です。

自分にあったクラブに調整しよう

getty

例えば市販のゼクシオテン(ダンロップのドライバー)は男性用は45.75インチのみですが、女性用には43.5インチ、44.0インチ、44.5インチの3種が用意されています。

女性に人気のクラブだけあってバリュエーション豊かです。

しかし、多くの市販ドライバーでは長さのバリュエーションがないのが普通です。

ゴルフシャフトは硬さやしなり、振り心地の特性を出すために、長さにも気を配っています。

自分には長いからといって安易にシャフトカットして短くしてしまうと、硬くて軽くてヘッドの重みを感じなくなってしまう可能性がありますので、ゴルフ工房に持ち込んでクラフトマンと相談しながら慎重に行う必要があります。

しかし、クラブの長さを変えることで途端にスイングしやすくなることもありますので、思い当たるゴルファーは一考の余地があるといえます。

そうでなくとも、クラブというのは曲がることもあれば最初からバランスが悪い状態のものもあります。

冬、オフシーズンの間にクラブの状態をチェックをしてもらうとよいでしょう。

もしかしたら「どうも最近、7番アイアンでスライスが出やすいと思ったら、ライ角が狂っていた! きっとあのとき思いっきりダフったせいだ!」なんていう発見があるかもしれません。

教えてくれるのはうれしいけれど・・・

getty

身長差のみならず、使うクラブの特徴もまた、スイングに影響を与えることがわかりましたが、たとえば練習場に行くと、彼氏が彼女にスイングを教えている、時折そんなシーンに出くわします。

隣の打席でこれが始まると、嫌でも2人の会話が耳に届きます。

背の高い彼氏のスイングを、背の低い彼女にそのままマネしろと言わんばかりのレッスン。

彼氏のプライドを傷付けるわけにもいかず、聞き流すしかありません。

体格差、筋力差のみならず、カラダの動かし方さえ異なるかもしれない相手に、「トップはもっと高い位置に!」なんて強要してしまったら、彼女はいつまでたってもパワフルな横振りができません。

もしも背が低かったら、力がなかったら、この長さ・この重さのクラブはどう振るべきだろうか? と、想像力と思いやりをもって教えてあげてくださいね。