ゴルフスイング
風と草の大地
あなたは「iPING」を知っていますか?自宅で科学的にパッティング練習しちゃおう!
「パットイズマネー」とも言われるように、パターはスコアメイクにおいて最重要課題の1つです。
パット数が良くならない原因には「パターが合ってない」「ラインの読みが悪い」「スイング(ストローク)が悪い」等あると思いますが、今回は「パターが合ってない」「スイングが悪い」を一気に解決できるかもしれない練習方法を紹介します。
目次
パターのスイングも数値化できる
これを見たことがある方はいますでしょうか?
世界各地で勝ちまくっているピン(PING)が開発した「iPING」というアプリケーションです。
PINGフィッティングスタジオやPINGコンセプトショップ、全国のパターフィッティング実施店舗で実際に使用されているアプリなんですが、実はコレ、外に出なくても自宅で簡単に行うことができるんです。
シャフトに固定するクレードルを作ろう
このiPINGというアプリを使うには、専用のケース(クレードル)が必要になるのですが、現状ではiPhone/iPod Touch以外ありませんと公式発表しています。さらに現在ほぼ入手不可能なんです。
しかし、実際はシャフトに固定できればなんでもいいので、ほとんどの人は自作すると良いと思います。
100均のスマホケースにホームセンターでケーブルをまとめるヤツを張り付けておしまい。専用の物は3000円以上しましたが、ワンコインで完成です。
ダウンロードしたものがコレ
ダウンロードしたアプリと公式ホームページに載っている画像が違うので、初めは「コレで合ってるの?」となるかもしれませんが、バージョンアップされており今はこんな感じのトップとなります。
「比較測定モード」「パターフィッティング」「練習モード」と3種類あります。
恐らく常用で使用するのはパターフィッティングモードと練習モードだと思います。
比較測定モードは、自分のスイングとピン契約の海外選手のスイングの違いを数値で見ることもできるのですが、誰かのスイングに無理矢理合わせるよりも自分のスイングを研鑽するほうが良いと思っているので、自分はまず使いません。
まずは自分のスイングを数値化する
パターフィッティングモードでまずは3球打ちます。打つ際はおおよそ3メートルの距離を打つ感覚でいいみたいです。
3球打ち終わると動画のように
・ダウンストローク時のフェースの開閉角度
・インパクト時のフェースの角度
・テンポ
・ライ角(アドレス時、インパクト時、水平方向、垂直方向で切り替え可能)
・シャフトの傾き(アドレス時、インパクト時で切り替え可能)
が表示されます。
それぞれの下に3個の点があると思いますが、3球打ったスイングのばらつきを表しています。
このばらつきが大きいほどその項目で再現性のない部分となります。
ちなみに一回打つごとに、「ピーン」と社名にもなった1-Aパターの打音がして、3球目にはカップインの音がするのでちょっと楽しいです。
1つずつ見てみましょう
この段落は少々長いですがお付き合いください。
・ダウンストローク時のフェースの開閉角度
ダウンスイングでどれだけフェースが開閉するかを測っています。
ピンでは3.5度未満がストレート、3.5度~7.5度未満がセミアーク、7.5度以上がアークとしています。
この結果でヘッド形状の合う合わないもおおよそ推測で絞られます。
ストレートの人はフェースバランス、セミアークの人はヒールトウバランス、アークの人はトウバランスのモデルが合っているとされてます。
補足説明すると、クラブのシャフトを机などに置いた時にフェースが上を向くのがフェースバランス(マレットタイプに多い)、斜めを向くのがヒールトウバランス(ブレードモデルに多い)、ほぼ真横を向くのがトウバランス(L字モデルに多い)です。
ピンのパターには、シャフトにそのパターがどのタイプかシールで貼ってあるので選びやすいですね。
ヘッド形状によってヘッドの動きが変わるので左右打ち出し角が安定しますよ。
・インパクト時のフェースの角度
インパクトの瞬間にフェースがどこを向いているかを表してます。
プラス(+)の数値は開いて右を向いていて、マイナス(-)の数値は閉じて左を向いているという結果になります。
これはダウンストローク時のフェースの開閉角度が安定すれば必然的にばらつきは少なくなりますが、プッシュと引っ掛けどっちのミスが多く出やすいかの判断材料にもなりますね。
・テンポ
どのくらいのテンポ(スピード)で振っているかを表してます。
細かくバックストロークとダウンストロークでミリ秒(ms)で表示されてますが、ここでは画像でいう2.0と表示のある大きな字の数値に注目してください。
1.7以下が速めのテンポ、1.8~2.2が一般的なテンポ、2.3以上は遅めのテンポとされてます。
この結果ではパターの重さについて合う合わないを見られます。
速めの人は軽め~スタンダードな重量、一般的な人はもちろんスタンダードな重量を、遅めの人は重めのパターが合うとされてます。
クラブの重さを整えるとスイングテンポが安定するので、距離感も定まりますよ。
・ライ角
これはアイアン他のクラブでも聞き慣れているワードですね。
アドレス時とインパクト時のライ角が表示されます。自分はほとんどインパクト時の数値を見ます。
当然パターにも適正ライ角があり、一般的に販売されているパターはスタンダードで70~71度くらいの物が多いです。
ボールから遠く構える人はライ角が60度台に、近くに構える人は72度より多い数値になりやすいです。
ライ角は購入後もショップや工房で曲げてくれますが、カスタムオーダーでプラスマイナス2~4度くらいのオーダーは可能です。
ライ角が合っていないとアイアンと同じく球筋に影響しますので、ぜひ合わせてみてください。
・シャフトの傾き
ここもアドレス時とインパクト時の数値を見られますが、自分はインパクト時を良く見ます。
これはボールに対してのハンドファースト(ハンドレイト)状態を表しています。プラスの数値ならハンドレイト、マイナスの数値ならハンドファーストとなります。
この数値を何に役立てるのかというと、一般的にパターには3度前後のロフトがあり、インパクトの瞬間に極わずかにロフトなりにボールを打ち出すと良いとされています。
ボールには約45グラムの重量があり、グリーン上でも極わずかに芝に沈んでいるので、インパクト直後から良い転がりを与えるには少しボールを浮かせる必要があるからです。
よく「パターもハンドファースト」と聞きますが、やり過ぎるとマイナスロフトになってしまい(「ディロフト」と言います)、地面に埋め込むように打つので、打ち出しからボールが弾んでしまうこともあるので注意です。
逆にロフトが付き過ぎると余計なバックスピン要素になるので、これも良くないです。
ピンではマイナス3.1度以上だと推奨ロフトが5度、マイナス3.0~1.1度だと推奨ロフトが4度、マイナス1.0度~プラス1.0度だと推奨ロフトが3度、プラス1.1度以上だと推奨ロフトが2度としています。
このモードでは以上のことが簡単に判断できます。
自分に合ったパターを探す時の判断材料にするのも良し、ストロークの再現性を確認するための練習にするもよしと、万能のモードです。
練習モードで1回ごとに数値を見る
このモードでは1回打つ毎に数値が表示されます。
自分のウィークポイントがわかったらそこだけを注意して徹底的に反復練習するのに利用できます。
ゴルフのスイングでは、人間の感覚では「大きく変えた!」と思っても、実際には大して変わっていなかったということは日常茶飯事。
ストロークを数値で見れるので、クセを直したりするのにはもってこいのモードです。
特に上の3つ「ダウンストローク時のフェースの開閉角度」「インパクト時のフェースの角度」「リズム」は大きくばらつきが出る人が多いので、ぜひ練習に使ってほしいです。
グリーン上を制すればスコアは良くなる!
画期的な方法の練習ですが、そもそもパター練習自体大きな動きもなく非常に地味かもしれません。
しかしスコアの3~4割をパット数が決めるゴルフにおいて、パッティングは最重要項目です。
パターが安定すればアプローチの時もプレッシャーが減り、リラックスできるので意外と寄る人も多いです。
今回紹介した方法なら、店舗へ赴かずとも自宅で延々と練習できます。
ぜひパターを鍛えまくって次回のラウンドで仲間をあっと言わせましょう!