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成田美寿々プロの魅力を徹底分析!~パッティングの改善がゴルフ全体のレベルを押し上げる
ニッポンハムレディスクラシック(2018年7月6日~7月8日)では、14位タイの成田美寿々プロでした。
アン ソンジュが優勝し、これで7月8日時点の獲得賞金ランクは、鈴木愛(1位)、成田美寿々(2位)、アン ソンジュ(3位)となっています。
そこで、この3人のスタッツを比較しながら、成田美寿々プロの好調の秘密を分析してみたいと思います。
目次
切れ味鋭いアイアンショットが魅力、ショートゲームにまだ不安が残る
成田美寿々プロ、鈴木愛プロ、アン・ソンジュプロの最新スタッツ(2018年7月8日時点)をレーダーチャート(順位)で比較してみました。
ドライバーの飛距離とフェアウェイキープ率は、順位の差こそありますが、スコアに大きく影響するほどの差ではないと思われます。
成田美寿々プロの切れ味の鋭いアイアンショットは魅力、パーオン率は70.49%(6位)、鈴木愛プロの70.72%(5位)と上位で肉薄しています。
賞金ランクと強い相関がある1ラウンド当たりの平均バーディー数は、成田美寿々の3.75(2位)、鈴木愛プロの4.32(1位)と、2人でワン・ツーを突っ走っています。
やはり賞金ランクと強い相関がある1ラウンド当たりの平均ボギー数は、成田美寿々プロが2.5(16位)に対し、鈴木愛プロは1.72(1位)、アン ソンジュプロは1.97(4位)となっています。
平均ボギー数は、コースマネジメントやショートゲームの良し悪しが反映されていると思います。
成田美寿々プロのリカバリー率は61.96%(43位)、鈴木愛プロの73.3%(1位)、アン ソンジュプロの66.95%(10位)と比べと少し劣位な状況です。
パーオン率は復調、平均バーディー数は過去最高を更新中
成田美寿々プロのパーオン率と平均バーディー数について、2012年からのスタッツ・トレンドで見てみました。
パーオン率は2015年、2016年と悪化傾向でしたが、2017年、2018年と復調してきています。
平均バーディー数は、3.75と過去最高を更新中です。
パッティングの改善が他のショットにも好影響、ゴルフ全体のレベルアップにつながった
成田美寿々プロはもともとショートゲームに課題があったようですが、2017年から南秀樹氏とコーチ契約を結び、パッティングの指導を受けています。
南秀樹氏は鈴木愛プロを育てたことでも知られています。
南秀樹コーチのパッティングの基本的な指導方法は、
(1)バックスイングは適当でもいい
(2)フォローで打つ
(3)手打ちは再現性が悪い、体全体を使ってゆっくり打つ
(4)ヘッドではなくシャフトを使って押し込む
(5)得意なショットとパッティングを関連付ける
成田美寿々プロは、この指導を受けるようになってから、他のショットの安定性にもつながり、ゴルフ全体の底上げにつながったと話しています。
パッティングの改善が他のショットに化学反応を起こし、ゴルフ全体のレベルアップにつながる、我々アマチュアもぜひ参考にしたいポイントです。
これが功を奏しているのでしょうか、成田美寿々プロのパーオンしたホールでの平均パット数は、2017年から改善傾向、2018年は今のところ1.78と過去最高を更新中です。
とは言え、ニッポンハムレディスクラシックの最終日、「1.2メートルのパットを4回も外した」とインスタで愚痴っているところから、まだまだのようですね。
リカバリー率は悪化傾向ですので、ショートゲームの改善にも少し時間がかかるかもしれません。
グリーン周りからのアプローチはパッティングの延長と考えられ、パッティングが良くなればアプローチも良くなるはずなので、パッティングの改善とともに良くなることを期待したいです。