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もーりー

最高の夢舞台!マスターズ2018をプレイバックPart 3【3日目編】

春です、4月です、桜の次はアザレアです!

そう、アザレアの花といったらマスターズ!!

メジャー初戦かつ最高の夢舞台です。

“ムービングサタデー”の3日目は今大会唯一の雨模様の1日となりました。

ファウラーとラームが一気に上位へ

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雨の影響か、グリーンのスピードがかなり遅くなり、パットのフィーリングが合わない選手もいたようですね。

素人目ではグリーンスピードが遅い方が単純に簡単になる気がしますが、2日間の超高速グリーンに体が慣れてしまっているので、スピードの変化に適応させるほうが難しいようです。

そんななか、雨など関係ない! とばかりに-7のビッグスコアを出して上位に顔を出した選手が なんと3人も!

しかも3人とも揃って1イーグル、5バーディーノーボキーのラウンドでした。

猛チャージをみせた3人ですが、まず1人目はスペインの新星ジョン・ラーム。

この日は4位まで順位を上げてきました。

ツアーに本格参戦して2年も経っていませんが、アメリカ、ヨーロッパの両ツアーで大活躍して一気に世界ランキング3位まで上り詰めました。

188センチに体重100キロという恵まれた体格から繰り出される豪快なショットは迫力十分です!

そうかと思えばホールによってドローとフェードを打ち分ける器用さを兼ね備えているようですね。

同じアリゾナ州立大学出身のフィル・ミケルソンからアドバイスをもらったりもしていると思いますが、出場2回目でこれだけオーガスタナショナルを攻略できるというのは、ポテンシャルの高さを感じます。

ラームがメジャー制覇する日はそんなに遠くないはずです。

2人目はご存じリッキー・ファウラー。

初日は-2と上々の滑り出しでしたが、2日目はイーブンパーと停滞。

しかしムービングサタデーで一気に上位につけてきました(首位と5打差の3位)。

初のメジャー制覇に並々ならぬ意欲を持つファウラーですが、今大会は正直全然目立ってないんですよね。

まるで忍者みたいにいつの間にか3位につけていた、みたいな感じです。

それは上位陣のなかではバーディーも少ないかわりにボギーがもっとも少ない(3日間でわずかに5つ)という手堅い内容にも表れているのかもしれませんね。

そしてこの男も!

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そしてもう一人、-7でリーダーボードを駆け上がったのがローリー・マキロイです。

私が今大会の大本命に挙げていたこの男がついに来ましたね!

3日目のテレビ中継は日本時間で日曜の朝ということもあり、じっくりマキロイのプレーを見ましたが、この日は本当に落ち着いていましたね。

雨なんかお構いなしの圧倒的なドライバーショットに目が行きがちですが、この日はアプローチやショートパットをひとつひとつ丁寧に打っていましたね。

それがノーボキーという結果に結びつきました。

ギャンブルといえば、13番ホール、アザレアのピンクの海(花壇)から強引にグリーンを狙った第3打くらいでしょうか(結果的にうまく脱出してこのホールはパーセーブ)。

3日目が終わった時点で3打差の2位というのは、重圧もなければ、追いかけるためのモチベーションが切れるような差でもありません。

この時はマキロイ自身も『最終日に向けて願ったり叶ったりの絶好のポジションを確保できた』と思ったことでしょう。

明暗が別れた最終組

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そして3日目を最終組でまわった2人は明暗が別れてしまいました。

まず『暗』のラウンドとなってしまったのがマーク・リーシュマン。

この日はバーディー、イーグルともに0の+1と、ムービングサタデーでスコアを伸ばせずに優勝戦線から後退してしまいました。

しかし私は、リーシュマンは調子自体は悪くなかった気がします。

その証拠にボギーは1回だけで、あとはすべてパープレー。

ただバーディーが取れなかっただけ…。

そう、3日目に最も雨の影響を受けたのはリーシュマンかもしれません。

そして『明』のラウンドとなったのは、この日も首位を堅持したパトリック・リード。

優勝を意識するなというほうが無理な話で、アーメンコーナー(11番~13番)に差し掛かるまでは、後続の突き上げにあって四苦八苦でしたが、13番の起死回生のチップインイーグルで息を吹き返しましたね。

15番でもイーグルを奪取すると、首位のままホールアウトしました。

結局リードはこの日も-5という好スコア。

ボギーを打ってもすぐにバーディーを取り返してくる攻めのゴルフですが、よーく見ていると、ティーショットは危険な方向には絶対に行かせないようにかなり慎重に打っています。

出入りの激しいゴルフに見えても、けっして冷静さは失っていないということですね。

はたしてリードがこの冷静さを最終日も保てるのか、楽しみな展開となりました。