プロゴルファー
Nick Jagger
マスターズが開催されるオーガスタ、テレビ中継ホールの見どころは?
素晴らしい舞台オーガスタ・ナショナルで行われるマスターズ。
緑のフェアウェイに真っ白のバンカー、咲き乱れる花々とは対照的に苦悶の表情のトッププロ。
オーガスタの難しさはどこにあるのでしょう。
中継ホールの難しさ
オーガスタにはフロント9(1番~9番ホール)も見どころはたくさんありますが、ほとんどテレビには映りませんので、テレビ中継されるバック9を紹介しましょう。
なんといっても、11番~13番の3ホール、通称「アーメン・コーナー」からドラマはクライマックスに移ります。
バック9(10番~18番ホール)は長いパー4の10番ホールに続く11番がアーメン・コーナーの始まりです。
さらに“ホーガン・ブリッジ”で有名な短い池越えの12番パー3(写真)、そしてグリーン手前にクリーク越えの短いパー5の13番ホールへ続きますが、この3ホールがコースの高台にあり、風が強く吹くことも多く、スコアを伸ばせる選手と崩してしまう選手の明暗が分かれてしまうのです。
アーメン・コーナーが終わっても息もつかせない
そしてアーメン・コーナーが終われば、最後の5ホールは観ている我々にも息をつかせないドラマが佳境を迎えます。
14番は唯一バンカーのないホールですが、最もアンジュレーションの激しいグリーンが待ち受けています。
15番は2オン可能な530ヤードの池越えのパー5。
16番は池越えのパー3ですが、そのグリーンは右から左へ激しく傾斜していて、毎年最終日には左端にカップが切られます。
思い出すのは2005年のタイガー・ウッズですね(写真)。
カップ手前で止まるかと思われたチップショットが、最後にナイキのスウッシュマークを見せながらひと転がりして入ったシーンを覚えている人は少なくないでしょう。
グリーンジャケットに袖を通すのは
続く17番ホールは、フェアウェイ左中央にアイゼンハワーツリー(2014年にアイスストームによりダメージを受けて撤去)で知られていました。
かつて、オーガスタのメンバーだったアイゼンハワー大統領がよく打ち込んだことからその名が付いたそうです。
そしてフィニッシングホールの18番ホール。
大きく右ドッグレッグした上りのパー4です。
ずっとドローボールを打たせてきた選手たちに、ここでフェードボールを打たせるというわけです。
プレーヤーはフェアウェイのセンターに運びたいホールですが、正面に見えるフェアウェイバンカーを嫌って、右の林に入れてしまうと、パーオンはほぼ不可能になってしまう難易度の高いホールになっています。
このフェアウェイバンカーや林に入れて、グリーンジャケットに袖を通すことができなかったプレーヤーは数えきれません。