プロゴルファー
こせきよういち
話題満載のティレル・ハットン~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#186
先週、世界中で最も話題になったのは、欧州ツアーのメジャートーナメント「BMW-PGA選手権」を制したティレル・ハットンでした。
ハットンといえば昨年、ここでも紹介しましたが、ストロークの直前、近くに設置された仮設トイレから大きな音が響いたため動きをストップ。音を発した人に目をやり、苦笑。
そして、中継するテレビカメラに向かって発した言葉は、「僕のフィアンセだよ」(下記リンク先をご覧ください)。
というように、いろいろとファンを楽しませてくれるハットン。
今回、話題になったのは?
5歳の頃から抱く夢が、ついに実現
Dreams come true @TyrrellHatton.#ImJustAKid#BMWPGA #RolexSeries pic.twitter.com/LPSyZuL8eH
— The European Tour (@EuropeanTour) October 11, 2020
イングランドの名門=ウェントワースGCで開催されるこのトーナメント。ハットンには特別な思い入れがありました。
特に今年は、米ツアーで初優勝(3月の「アーノルド・パーマー招待」)を遂げ、世界ランキングも15位という高位で迎えたこともあり、本人が「ゴルフ人生の目標」と口にするこのタイトルの制覇を相当意識していたようです。
大会前、メディアに「この大会は子供の頃よく見に来たよ。父親と一緒に来た5歳の時、ビジェイ・シンが大きく曲げたボールに危うく当たりそうになったんだ。今週ここに来て思い出した」と語っていました。
そして、今回見事優勝すると、欧州ツアーは彼が子ども時代にこの大会で撮った写真と同じアングルから、優勝トロフィーを抱え、うれしそうに登場するハットンを動画撮影。
SNSに「ドリームス・カム・トゥルー(夢がかなった)」と題し、シェアしたのです。
それが、上掲のツイッター動画。
ハットンの何とも言えない、幸せいっぱいの笑顔に乾杯!
優勝以上に話題になったのが、フーディ
ところが、イギリスを中心に、このエモーショナルな優勝以上にバズったのは、4日間彼が着用したフード付きのウェア=フーディ(パーカー)でした。
フーディは、イギリスでは入場を認めない保守的なクラブも少なくなく、ウェントワースGCも普段は着替えを求められるそうです。
でも、今回は契約するアディダスゴルフの戦略なのでしょうか。ハットンは大会を通して着続け、その是非が大きな話題になると、さっそくツイッターで「希望のサイズを書いてリプライしてください。僕と同じフーディを抽選で10人にプレゼントします」とプロモーション。
1万4000人からの応募を集めています(10月14日現在)。
フード付きのウェアは国内ツアーでもたまに目にしており、違和感はあまりないのですが、実は日本にも「ドレスコード」で禁止とするクラブがあるようです。
しかし、イギリスではゴルフウェアに相応しくないとするゴルファーやクラブがより多く、ハットンが勝った週明けにはその流行の広がりを恐れたのでしょうか、改めてフーディの着用禁止をアピールするクラブがネットメディアに取り上げられています(下記リンク先)。
さて、この是非の成り行きは?
ハットンはコース上のエンターテイナー?
フーディ是非論争の過熱は、ハットンの望むところではなかったのかも知れませんが、世界のトッププレーヤーになった彼が今後ますます注目されることは間違いないでしょう。
冒頭にも紹介しましたが、コース上での彼の言動は注目に値します。ファンを楽しませてくれるのです。
上掲のツイッター動画では、「サイテーだ! ここしばらく見たことない」って、大げさに嘆いています。
何もそこまで言わなくても……。じゃなくて、もっと言ってください。
期待しています。