プロゴルファー
こせきよういち
ケプカの新ロゴは現金輸送車~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#176
全米プロの週の火曜日、ナイキはブルックス・ケプカの新しいロゴマークのポロシャツを発表しました。
彼を象徴する新ロゴは「トラック」。
でも、ただのトラックではありません。
アメリカでは現金輸送車の代名詞「ブリンクス」(貴重品の警備・輸送会社)のトラックを模したデザインです。
どうして?
昨年の大炎上から生まれたロゴ
その経緯をケプカ本人がツイッターで明かしています(下掲参照)。
それは、昨年のプレーオフシリーズ(全3戦)第2戦=BMW選手権でのこと。この時のケプカは低調。結果は24位タイに終わっています。
その競技の途中、雨で中断した際、ケプカは自分のツイッターアカウントに寄せられたコメントをスクロール。批判的なコメントが並ぶ中、そのひとつに目が留まります。
「ゴルフを辞めて、トラック運転手でもやってろ!」
それに対してケプカはこう思いました。
「僕が運転するのにぴったりなのは、お金がいっぱい詰まったトラックだ」
なんといってもメジャー4勝の実績ですから。
そこで彼は、「ブリンクス・トラック?」とリプライ。
すると、10分も経たずツイッターは大炎上したのです。
「笑ってしまったよ。釣り目的を釣り出す(排除する)ことはできない」
このエピソードに乗じて企画されたのが、今回のトラックロゴというわけ。同社のメンバー限定ですが、72ドルで購入できます。
You can’t out troll a troll.
— Brooks Koepka (@BKoepka) August 4, 2020
BROOKS TRUCK polo is here, check out the story to see how this came to be & scoop yours. #TeamNike https://t.co/IAm3Ra0nED pic.twitter.com/bpwjUpCyze
昨年はタイガーにも新ロゴ
.@TigerWoods speaking with the media now and sporting a new logo on his shirt. #themasters pic.twitter.com/0zp8Ved3Lk
— Michael Eaves (@michaeleaves) April 9, 2019
ナイキが特別にロゴを企画し、商品を限定発売するのは今回が初めてではありません。
昨年はマスターズを前に、タイガーのヘッドカバーのキャラクター「フランク」をモチーフにロゴを作成。ポロやキャップを発売しています。
ポロシャツは発売後、数時間でソールドアウトしたそうです。
さて、今回のケプカの新ロゴの反響は?
マキロイは洗濯機。フィナウはハイカットシューズ
まだあります。
昨年の全英オープンは、ロリー・マキロイの故郷=北アイルランドで開催されました。
ナイキはそれに合わせて、彼の子ども時代を象徴する「洗濯機」をロゴにしています。
ゴルフファンには良く知られた逸話ですが、ドアの開いたドラム式洗濯機は幼いマキロイにとって、チップショット練習の絶好の的だったのです。
もうひとり、トニー・フィナウも昨年のマスターズの前に、特別なロゴが作られました。
彼のロゴは特製のハイカットシューズ(ブーツ?)。
これは、彼が一昨年のマスターズのパー3コンテストでホールインワンに歓喜し、フェアウェイを飛び跳ねたところで足首をひねって脱臼したのが発端。
そこでナイキは、昨年の4月1日、エイプリルフールのフェイクニュースで、彼のために「フィナウ・ワン」というこのシューズを開発したという大作の動画を作成。
あわせて同シューズのロゴ入りポロを作ったのでした。
まさに、転んでもただでは起きない、といったところ。
こうなると、次が楽しみになります。