プロゴルファー
こせきよういち
スタジアムホールの人気者~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#158
先週の米ツアー競技「ウェイスト・マネジメント・フェニックスオープン」はウェブ・シンプソンがプレーオフ1ホール目で、今年の大会を大いに沸かせたトニー・フィナウを下し、ツアー通算6勝目をマークしました。
ところで、この大会の名物といえば通称「スタジアムホール」=約2万人の大ギャラリーを収容する16番パー3のグランドスタンドです。
そして、このホールで最も人気があるのが、昨年の優勝者=リッキー・ファウラーです。その人気のすごさ、お騒がせぶりを紹介しましょう。
大歓声を要求し、きっちりバーディ
大会3日目、リッキーはティーショットの前に、いつものように「声が小さいぞ。もっと騒げ!」とばかりに歓声、ノイズを要求。
これでグリーンを外そうものなら、大ブーイングがこだまするところですが、リッキーはそのプレッシャーを力にピン奥にピタリ。
そして、続く大騒ぎの中、きっちりとバーディを奪いました。やっぱりスター性があります。
ところで、ティーショットのシーンでリッキーの後方に見えるオフィシャル(マーシャル)ですが、本来はギャラリーに静寂を求めるのが務め。
でも、このフェニックスオープンにおいて、それは“世界一無駄な仕事”。
実際、彼は手にした「Quiet!」のパドルを大きく振って騒ぎに拍車をかけています。
フェニックスオープンに「Quiet!」は無用。「Loud!」が似合います。
実際にそのパドルを持つギャラリーもいるのです(下掲の画像)。こんなトーナメント、世界中どこにもありません。
「ビッグ・ディック・リック!」コール
Big dick @RickieFowler is so back (Via @dalston1011/IG) pic.twitter.com/zBJtVQ5xVP
— Fore Play (@ForePlayPod) February 3, 2020
リッキーのバーディシーンですが、実はこのときグリーン周りでは単なる歓声ではなく、「ビッグ・ディック・リック!」、つまり「デカちん、リック!」のコールが鳴り響いていました。
当然、テレビでは紹介されませんけど……。
この呼び名はもとからあったわけではなく、5年ほど前にリッキーが出演したシリーズCMから生まれたものと思います。
リッキーが「私立探偵ディック・ファウラー」に扮し、ルール違反やマナー違反を働くゴルファーをこらしめるファーマーズ・インシュランスのユーモアいっぱいのCM(下掲のYouTube)です。
この「デカちん、リック!」のコールは、フェニックスでは最近ますます大きくなってきたようです。
リッキーは昨年、こんなコメントをしています。
「It's been going on for a few years now. It's really growing -- the name, I mean.」
「この2~3年のことなんだ。それが本当に大きくなってきた。大きくなったというのは、その呼び名のことだよ」
グリーン上のエンターテイナーです。