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プロゴルファー

こせきよういち

ニーマンとそのライバルたち~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#139

米ツアーは先週、2019年/20年シーズンの開幕戦「ア・ミリタリー・トリビュート・アット・ザ・グリーンブライアー」が行われ、昨年(17年/18年シーズン)途中にプロ転向した20歳のホアキン・ニーマンがツアー初優勝を飾りました。

米メディアが「新しいスター誕生」と注目するニーマンと、最近ツアーを賑わせ始めた彼のライバルたちを紹介しましょう。

チリ出身選手初の米ツアー優勝

ニーマンはチリ出身の20歳(1998年11月7日生まれ)。

昨年のマスターズにアマチュアとして出場。2週間後のバレロ・テキサスオープンでプロ転向すると、さっそく6位に入り、前評判通りの優れた実力を発揮しました。

前評判が高かったのは、彼はそのときアマチュアの世界ナンバー1だったからです。しかも、17年5月~18年4月までの長期間にわたって。

ツアー転向後は出場わずか12試合で18年/19年シーズンのシード権を獲得。

その18年/19年シーズンは、残念ながら期待されたような成績を挙げられませんでしたが、フェデックスカップランキングは67位で楽々と今季のシード権をキープ。

そして、迎えた今季開幕戦でツアー初優勝を遂げたのです。

同世代にはタレント豊富

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ニーマンが注目を集める背景には、同世代のライバルたちの存在があります。

一部メディアで“クラス19”と呼ばれる、2019年にプロ転向を遂げたプレーヤーたちのことで、その筆頭が今年7月、プロ転向わずか3試合目の「3Mオープン」でツアー優勝を遂げたマシュー・ウルフ(1999年4月14日生まれ、20歳、写真上)です。

その劇的過ぎる優勝については、ここでも取り上げています(下記のリンク先をご覧ください)。

ニーマンを取り巻くもう一人のライバルは、やはり今年7月、プロ転向6試合目でツアー優勝したコリン・モリカワ(1997年2月6日、22歳、写真下)。

彼もアマチュア世界ランキングでトップに立ったことがあります。

ちょっと遅れましたが、ニーマンも彼らの活躍に続いたわけです。

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期待の若手は他にも

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さらに、ニーマンに続いて“ツアー優勝は時間の問題”と見られているのが、ノルウェイ出身のビクトル・ホブランド(1997年9月18日生まれ、22歳、写真上)です。

ホブランドは今年4月のマスターズに出場し、ローアマのタイトルを獲得。アマチュア世界ランキングのトップに立ちました。

そして、そのポジションを守ったまま6月の全米オープンに出場。ここでも12位という素晴らしい成績(ローアマ)を挙げ、翌週にプロ転向しました。

「すぐに優勝」とはいきませんでしたが、レギュラーシーズン最終戦のウィンダム選手権で4位に入り、実力の高さを証明。

そして、2部ツアーのコーンフェリーツアーのファイナルズ(いわゆる入れ替え戦)で上位に入り、今季=19年/20年シーズンの出場権を得ています。

20歳そこそこでプロ転向した選手がすぐに活躍といえば、ジョーダン・スピースやジャスティン・トーマス、ザンダー・シャウフェレなどのいる「クラス11」(2011年に高校を卒業した世代)が有名ですが、ニーマンたちの世代(20歳~22歳)も近々ツアーをリードする存在になるかも知れません。

彼らの活躍を楽しみに!