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宮下芳雄@プロゴルファー
トップポジションを低くしてブレイクしたジャスティン・ローズ!
こんにちは、JGMセベバレステロスGC所属プロの宮下芳雄です。
今回は1月24~27日にトーリーパインズGCで開催された「ファーマーズ・インシュランス・オープン」で見事に優勝したジャスティン・ローズ選手のスイングについて説明させてください。
その前に、まずは彼のプロフィールをご覧ください。
目次
現在ワールドランキング1位(記録は2019年2月7日現在)
1998年、まだ17歳だったJ・ローズ選手は「全英オープン」に出場し4位に入りました。
その活躍に世界中のゴルファーから注目を集めたのです。
その後、すぐにプロ転向をしたものの21試合連続予選落ちをしてスランプを体験しました。
J・ローズ選手はその時、プロの厳しさを強く感じたことと思います。
そんな苦労人の彼は2002年「アルフレッドダンヒル選手権」でうれしいヨーロピアンツアー初勝利をあげます。
また同じ年、海外招待選手として出場した「中日クラウンズ」でも優勝をしました。
2007年には年間2勝をあげてヨーロピアンツアーの賞金王に輝きました。
さらにJ・ローズ選手の快進撃はこの後も続きます!
2010年には「ザ・メモリアル」でPGAツアー初優勝をしました。
そして2013年の「全米オープン」で初めてメジャータイトルを獲り、世界に知られるプロゴルファーになったのです。
2016年の「リオデジャネイロオリンピックのゴルフ競技」ではヘンリク・ステンソンとの激闘に勝ち抜き、金メダルに輝いたことは、まだみなさんの記憶に残っていることと思います。
トップポジションを低くしてブレイクしたJ・ローズ選手
ではJ・ローズ選手のスイングを見ていきましょう。
一目見て感じることは、スイングにクセがなく、無理のないスムーズなスイングだと言うことです。
彼のスイングでのストロングポイントなのは、ずばりトップポジションの位置です。
世界的に有名なゴルフコーチであるショーン・フォーリー氏と一緒にスイング改造を行い、トップポジションを以前よりかなり低く改造しました。
さらにトップポジションで目標方向に対してクラブシャフトがクロスしていた個所も同時に直し、スクエアポジションへ矯正をしました。
これによりクラブヘッドがオンプレーンから外れなくなり、スイング軌道の安定感が抜群に向上!
余分な動作がなくなり、結果としてショットが曲がることが圧倒的に少なくなりました。
他にも「左右に体を揺らす動作の抑制」「左軸を意識してスイング」「右足で地面を蹴ることで飛距離のパワーソースを出す」などのスイング改造も行ったとのことです。
エンジョイゴルファーさんもJ・ローズ選手を参考にしよう!
次は題して「こんなゴルファーさんはJ・ローズ選手のスイングを参考にしよう!」です。
例えば「ドライバーがアウトサイドイン軌道でスライスしやすい方」「クラブを左へ引っ張るように振ってしまいアイアンを引っかけてしまうゴルファーさん」などです。
こんなミスショットが多いゴルファーさんにはJ・ローズ選手のスイングがとても参考になると私は考えています。
じつは両方ともにトップポジションが高くなり過ぎると生じてしまいやすくなるミスショットなのです。
そこで彼のスイングで参考になるポイントは「ダウンスイングでの右脇・右肘の動作」です。
具体的にはダウンスイングで右脇を締め、さらに右肘を内旋(肘を脇腹へ向けて絞るようにすること)させながらクラブを下ろしていきましょう。
これによりインサイドからクラブが下りるようになり、アウトサイドイン軌道が抑制されてスライスが出にくくなります。
さらに右脇を締め、さらに右肘を内旋させることによりグリップエンドが先行しながらダウンスイングできるのでフェースローテーションがワンテンポ遅くなります。
結果的にアイアンなどの引っかけてしまうミスも抑制できるようになるのです。
みなさんもJ・ローズ選手のようにインサイドからクラブを下ろすスイングに挑戦してみてくださいね!
J・ローズ選手の使うゴルフクラブは Made in Japan!!
そしてJ・ローズ選手といえば、2019年に日本の老舗ゴルフクラブメーカーである本間ゴルフと用具契約を結び、ゴルフファンを驚かせました。
そして本間ゴルフのクラブを使用して2試合目で、見事に優勝!
昨年から極秘にテストをしていたそうですが、使い始めて数ヶ月のクラブでの優勝はさすが世界のトップランカーだと感じました。
さらに今回の優勝が記念すべきPGAツアー10勝目とのことです。
2019年はジャパンブランドの本間ゴルフとJ・ローズ選手に注目が集まること間違いなしですね!