Gride

ライフスタイル

Gridge編集部

わたしのゴルフ履歴書〜Vol.7〜アクティブソナー青木康時社長

ゴルフを愛する経営者に、ビジネスとゴルフライフをインタビューする企画、第7弾です。

今回は、ベンチャー創業4社目という、株式会社アクティブソナーの青木康時社長にお話を伺ってきました!

一体なんの会社なんでしょうか!? ゴルフも仕事も気になります!

インタビュアーはGridge編集部ヒッティ(以下ヒ)とじゅんやあく(以下じ)です。

ご紹介してくださったアライドアーキテクツ(株)中村さんの記事はコチラ↓

青木康時(アオキコウジ)さんはこんな人

(写真はRECLOホームページより引用)

青木社長が代表を務めるアクティブソナーは、「RECLO(リクロ)」というブランド中古品の買取・委託販売サービスを展開しています。

RECLOはハイブランドアイテムを対象としたリセールストアで、売りたい人は出品したいアイテムを玄関先で渡すだけ。

買いたい人はプロの鑑定士さんが査定しているから安心して購入できる。

売る・買うというサービスを身近に、クリーンにするという使命のもと、現在は海外にも事業を拡大中です。

CtoCのリスクを取り除いて楽しい買い物体験を!

――ヒ)よろしくお願いします。まずRECLOを始められた経緯についてお話伺えますか。

新しい事業を始めようと思ったときに、ファッション×スマホで何かしたかったんです。

いわゆるフリマサイト・フリマアプリがぐっと増えたときに、一通り調べてみたんですけど、試しに自分が大手のサービスを使ってみたんです。

手頃なヴィトンのキーケースを見つけて「こんな安いわけないだろう」と思いながら買ったんですけど、残念ながら届いたものがニセモノで。

「どうしたらいいですか」って事務局に問い合わせたら、「CtoCなので、そういったことはご本人同士でお願いします」と言われたんです。

※CtoC:Comsumer to Consumerの略。消費者間取引

それが最初のフリマ体験でした。

これは、世の中が便利になる一方で、楽しいはずのお買い物が楽しくなくなってしまうリスクがあると思いました。

特に数万円もするラグジュアリーな商品や高額品っていうのは安心とか安全がしっかりついてこないとちょっと怖いなぁと。

ビジネスというのは揺り戻しというか、反作用によって生まれるものもあるので、CtoCのサービスが大きくなる一方で、自分たちで鑑定を入れて安全を担保するサービスを提供すればいいと思いました。

ゴルフクラブにも可能性!?

(写真は青木社長のクラブセット)

――ヒ)ゴルフ用品も中古ビジネスの可能性があると思いますが?

そうですね。中古でビジネスが回っているものは全部チャンスがあると思っています。

たとえばドライバーは購入して1回でも振ると半額以下になってしまったり、2年経つと新品でも値段が大幅に下がっちゃうみたいなことがありますよね。

でも本当はそのモノの価値が半減するんじゃなくて、そこに無駄なコストとか売れ残りのリスクとか、いろいろなものがかかってしまっているせいなんです。

その部分をクリーンにしていくと、本当はまだ9万円で売れて、売り手には8万5000円くらい入ってもいいはずっていう例も出てくると思うんです。

そうすればまた新しいクラブを買う余裕も出てくるので、クリーンな売り買いができるようになるはずですよね。

だから実はゴルフをはじめ他にもいろいろな調査はしているんです。

年配の方に一捻りされて悔しくて……ゴルフにハマる!

――ヒ)ゴルフを始められたきっかけは?

30歳くらいですね。僕、ベンチャーの立ち上げが4社目なんですよ。

最初の会社を運営していた頃、結構業績が良かった時に、取引先が主催してくれる大型コンペに呼んでいただいたんです。

野球やバレーなど、球技はある程度やってきた経緯があったので自信があったんですけど、ゴルフはやったことはなくて。

まぁいい年だし、大人のたしなみだしやってみるかと思ってコンペに参加したのがきっかけでした。

――ヒ)デビューされる前に結構練習しましたか?

そうですね、最初は神宮とか葛西とかに行って、なんにもわからないままにブンブン力任せに振り回して。

すごくスライスするんですけど。もうそうすると20度左を向いて打ちゃーいいんだみたいな感じで(笑)。

すごくトリッキーな握り方をして、自分なりに編み出した謎の手法で、プロゴルファー猿みたいなプレーの仕方をしていましたね。

――ヒ)そこから徐々にハマっていったんですか?

コンペだったので、60代くらいの取引先の偉い方とご一緒させていただいて。

僕がブンブン振り回している横で、「力じゃないんだよなぁ」と鼻で笑われて、サラリと80台で回わられたんです。

スコアでも所作でもこてんぱんに打ちのめされて。それがものすごく悔しかったんですよね。

年配の方にスポーツで負けるなんて! と思いましたけど、一捻りでした(笑)。

それで、3ヶ月後くらいにまた回りましょうと約束してもらって。3ヶ月間むちゃくちゃ練習したんですよ。

自分のダメなところを全部治そうと思ってね。

getty

まずタイガー・ウッズのスイングをゆっくり見て、仕事そっちのけでずっとプロのゴルフスイングを分析してました(笑)。

ただ、ゴルフって正解を見つけやすいというか。10人くらいのプロのスイングを分析して、ある程度法則性を見つけられたんですね。

次に、プロってどんな生活をしているのかっていうのを調べたら、木金土日と試合に出て、さらに練習ラウンドもしている。

なるほど、プロは週に4回以上ラウンドしているんだ、と。それくらいゴルフをしないと上手くならないんだ、と思ってそこから週4日ラウンドしたんですよ。

――ヒ)すごい。そういうエピソード大好きです(笑)。

早朝ゴルフ後にエクストリーム出社!

getty

その時は夏場だったので、アーリーバード(早朝ゴルフ)で朝5、6時くらいにはゴルフ場に着いて、18ホール回って12時に出社するっていうのを週4日やりました。

夜7時か8時くらいまで仕事はバリバリやって、その後仕事の仲間とショートコースのナイターに行って、さらに帰りに24時間の練習場に行って1時くらいまで打って、また翌日6時からラウンドするっていうパターンを木曜日から日曜日とかでよくやったんですよ。

まぁでもそれで、体もメンタルもボロボロになりまして(笑)。

――じ)よく考えると予選ラウンド2日目で敗退していなくなっているプロもいるわけですから、そういったプロよりラウンドしてますよね(笑)。

その間にもスキマ時間にずーっと動画を見てますからね。

それで3ヶ月後にベスト90になったんです。我流だったんですけど。

どっちの理論を信じればいいんだ問題

getty

できないことが少しできるようになったっていうのがうれしくて、ゴルフ雑誌に載っている情報は全部試してみました。

そうすると同じ週に出ている雑誌Aと雑誌Bの理論が相反するじゃないかというところにぶつかったりして(笑)。

――じ)ゴルフ雑誌あるあるですね(笑)。

困惑しながらもなんとなくわかってきて、信じるものを取捨選択して、あとはノイズだと思えば良いんだってわかってから、気が楽になりました。

トレンドを追い続けていたらろくなことがないから(笑)。

今はプレーの頻度は月に1、2回ですけど、平均スコアは83、4くらいかと思います。

ゴルフの好きなところは?

まず、ゴルフって自分との戦いじゃないですか。自分のメンタルがそのままプレーとかスタイルにそのまま現れるような気がして。

でも、ベストスコアが出た時のゴルフとか、なにか特別な良いことがあるのかなと思ったんですけど、振り返ると特に何も起こっていないんですよね。

ずっとこう、お坊さんのような状態で、浮き沈みもないし、淡々と過ごしていって、スコアが出ていって、そうするとスコアの作り方も穏やかだったりとか、一打一打に一喜一憂しないのがいいのかなと。

気持ちの作り方がそのままスコアになるというか。でも我慢してもストレスを引きずっちゃうので、その瞬間は怒って3秒で忘れるとか、そういう自分なりのリセット方法を編み出す。そうせざるを得ないじゃないですか。

そういった自分のメンタルを少しずつ磨けている気がして好きですね。

ゴルフ業界を盛り上げる秘策は?

getty

ゴルフをやりたいと思っている人はいっぱいいると思っていて、ただ「やりたい時にやれない」という状況が多いと思っています。

行きましょうよって言っているのにみんな予定が合わないとか、急に予約が取れないとか。

だから僕は気軽にスルーで好きな時に回りたいと思います。たとえば1人か2人で、ノリで行っちゃう? って時に行きたいんですよ。

ハワイや沖縄の気軽な感じが理想ですよね。カジュアルスキームが広まってほしい。

我々サラリーマンだって半休取ればいけちゃうわけですから。平日朝にゴルフしてお昼から出社するとか、午前中頑張って午後からゴルフ場に行くとか。

――じ)働き方改革ですね。

ゴルフ場のほうも、品格は下げずとも敷居を下げるというのが大事だと思っていて。仕組みの問題かなという気がします。

僕はスルーで気軽にいきたい。あとスパムむすびを置いてほしいです(笑)。

自分を変えることの難しさと向き合っている楽しさ

(写真:沖縄でゴルフする青木社長)

ゴルフって正しい形をするには窮屈じゃないですか。

朝6時に起きて、7時にご飯を食べてみたいな日々のルーティーンや、夏休みに何時に何をやるというマネジメントや、自分を奮い立たせないといけない筋トレもそうですよね。

ともすると自分のやりたいようにやっちゃう。だけど自分で戒めて自分で窮屈な状態に追い込んでいく、調律することの大切さを学べたのは大きいですね。

ゴルフってスイングも手応えも完全なゴールがないから、終わらない。だからハマっているのかもしれませんね。

インタビュー後記

getty

今回もビジネスとゴルフのお話を存分に伺うことができ、楽しかったです。

やっぱり経営者の方のゴルフに対する考え方は勉強になるなぁ。(小並感)

プロフィール

(写真中央:青木社長、右:じゅんやあく、左:ヒッティ)

【ゴルフ歴】11年
【ベストスコア】75
【クラブセッティング】
1W:キャロウェイ XR16 & TourAD MJ-6s
3W:キャロウェイ XR &  TourAD MJ-6s
5W:キャロウェイ X-HOT &  TourAD MT-6s
3UT:キャロウェイ  XR OS &  NSpro950sスチール
4UT:キャロウェイ  XR OS &  NSpro950s スチール
アイアン(#5〜P):ミズノ MP-58 & MODUS3 120s
ウェッジ:50度 56度 キャロウェイ Mac Daddy3 DGs200
PT:スコッティ・キャメロン STUDIO SELECT GOLO 
【愛用ブランド】 NewBalance Golf
(上記は2018年8月時)

青木康時(あおきこうじ)

1977年生まれ、岐阜県出身。大学卒業後3社の創業を経て2012年にアクティブソナーを設立、代表取締役に就任。国内最大級のラグジュアリー正規品保証の委託販売を行う「RECLO」を運営し、中国やアメリカなど海外にもビジネスを展開中。「価値あるモノの生命を未来へと正しくつないでいく」というミッションのもと、スマートリセールを世界に広げています。