ライフスタイル
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10年以上のブランクを経て、ゴルフに再チャレンジするということ(39)
ブランコのような、片手打ちの時の“振られ感”を自作の鉄パイプで身体に染み込ませつつ、テンフィンガーグリップで日々スポンジボールを打って練習する。
さて、2月はしっかり月例会行きますか! と思った矢先……。
えっ! 事故った!?
明日は雪の予報。
早朝から、親父を病院に連れていく日だ。
積雪は年に一度あるかどうかの地域ゆえ、車は通年夏タイヤの我が家。
今日のうちにチェーンを付けておこうと玄関に向かうと、就職も決まって遊び惚けている息子に久方ぶりに遭遇。
「車使うけどいいよね!?」
良いけど明日は雪だろ? 明日は親父の病院の日だから、今日のうちにチェーン付けておきたいんだよね。
「わかった! なるべく早く戻るよ!」
そう言い残して、息子は冷たい雨の中出て行った。
“遅いな……日が暮れるとやりにくいんだよなぁ……”
そんなことを思っていると、息子から電話。
「あのさ……事故っちゃってさ……」
えっ!! 事故った!? どこで!? 相手は!? ケガは!?
矢継ぎ早に問いかけると、どうやら相手はどこかの塀らしく、自分含めケガ人はいない様で一安心。
免許を取って3年。
自分でバイトして買った愛車を駆って、北海道と九州以外の日本中を巡ってきた彼の初めての事故が、自宅周辺で、また人を巻き込まない単独事故だったことに、まずは感謝。
初めてのことで気が動転している彼に、警察を呼ぶことと保険屋さんに連絡することを伝えて、現場に急行した。
あちゃ~
現場に着くと、細い路地にも関わらずずい分なぶつけ方。ブロック塀の角が崩れ落ちている。
せいぜい20キロ程度しか出せないような道幅で、急な上り坂。
降りしきる冷たい雨の中、防寒着も傘もなく、ずぶぬれでスマホを握って電話中の彼を発見。
「アクセル踏んだら滑って……カウンター当てたんだけど……よくわかんない……」と落ち込む彼。
見ると、この車から垂れたとは思えない場所に、オイルが虹色に輝いている。
“なるほど。上り坂でアクセル踏んだところに、オイルが垂れていたんだな……滑ってカウンターを当てたところで、今度はタイヤがグリップ。反対の壁にズドン! か。”
レッカー車の手配の関係上、ハンドルが切れるかを確認。
“うん。ハンドルは問題なく切れるね。でもこの爆音。ラジエターだな。ラジエターだけなら直せるかな? ミッションもダメなら廃車だな……”
我が家の車は2台なれど……
見えますかね、このもやもやとした湯気が。
見えないかなぁ?
もう一台、それは2003年式、月末で車検が切れる15万キロ走破のミニバン。
ラジエターがパンクしていて、仕方ない時だけ水を補充して走行。走り出して5分もすると、クーラントの蒸発する甘い香りと共に湯気が立ち上る。
前回はユーザー車検で通したけど、今度は無理。
ディーラーに車検の見積もりを頼むと、メカニックが車をリフトアップして「あ~、こんなの直したってしょうがないですよ! 見てくださいよここがオイル漏れ、ここも交換あそこも交換、ざっと修理代は50万くらいですかね!中古買った方が安いですよ!! それでも見積り出しますかぁ?」
“くっ……け、結構です”
このミニバンを廃車にして、今後は春から社会人になって家を出る息子の車を譲り受ける予定だった。
ところが、しっかり整備して車検を取った3週間後にこの事故。
レッカー車で運び込んだ修理工場からの連絡では、ミッションもしっかりダメになっていて、廃車決定。
皮肉にも、あと少しで車検が切れるボロ車だけが残された。
50万で直す?
いやいや、この車にそんなにお金はかけられない!
参ったな~。
大至急代わりの車を探さないと、今度の月例会に行かれない! いやそれどころか、車を買う資金はどう工面するんだ!?
またゴルフができなくなっちまうのか!?
振って湧いた皮肉な結果に……愕然。
またゴルフが遠くに行ってしまいそうで……呆然。
息子にケガはなく、誰も傷付けず、本当にありがたいことなのだが……辛い。辛いです、神様(*´Д`*)