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10年以上のブランクを経て、ゴルフに再チャレンジするということ(28)

まだラウンド100もハーフ50も切れないまま、無謀にも復帰3ラウンド目にして月例会競技に参加。

スタートホールはトリプルボギー。

2番ホールのティーショットはチョロ。

ミドルアイアン2本とウェッジを持って小走りにセカンド地点に向かいながら、今の実力をしみじみと味わっていました。

俺はこんなに下手くそなんだ……。

でも、今の俺にできる最善を尽くして、下手くそなりにスコアを作ろう。

それは何だろう? どんなゴルフなら、今の自分にもできるだろう?

開き直る。

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振り子のように振る練習もずっと続けているが、なかなかうまく行かない。

グリップやアドレスを工夫しながら続けてきたが、近頃は、アイアンだけすごく手元を左に出したいわゆる“逆K型(マイク小西風)”のアドレスでそこそこの答えを出しているつもりだった。

※マイク小西……ティーチングプロ。『ゴルフボディターンバイブル』が有名

練習場では、これでドライバーは少し右から右へ、アイアンはほぼ真っ直ぐ。でもこの構え、スゴク構えにくい^^;

気持ちよく構えて気持ち良く振ってしまうと、アイアンはどフック^^;

それを嫌がって真っ直ぐ行かそうとすると、右肩が下がって大きくダフッてしまう。

“よし、決めた。もう普段の練習はすべて無視して、アウトサイドインに上から入るようにして、全部大きいスライスを打とう!”

左のセミラフから、140ヤードの少し打ち上げ。通常7番のところを6番アイアン。

グリーンの左を狙い、身体を回さず、クラブを肩に担ぐように“ヒョイ”と腕で軽く上げて、そこから振り切る!

“カシーン”

少し薄目の当たりながら、ダフらずクリーンヒット!

なぜかあまりスライスせずにほぼ真っ直ぐ飛び、グリーン左手前のエッジまで3ヤードほどのところへ!

アプローチして2パットのボギー。

良かった……。ボギーで収まった!

本日初パー!

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続く3番は140ヤードのショートホール(パー3)だが、この日は一番前のティーからで120ヤード弱。

3番手でティーグラウンドに上がる。

手には9番アイアン。

“少し届かないかも知れないが、手前からアプローチしよう”

さっきと同じように“ヒョイと担ぎ上げて、振り切る”。

“カシーン”

良い当たり。

ほんの少しスライスしながら、手前どころか右奥にオン。

無事2パットで、本日初パー!

いいぞ、いいぞ!

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続く4番は、打ち上げで400ヤードを超すハンディキャップ1のミドルホール(パー4)。

2番、3番、のアイアンと同じように振ってどれだけスライスするのか分からなかったが、幸いここは長くても右ドッグレッグで、ドライバーを試すには好適。

左のクロスバンカーに狙いを定めて振り切ると、吹き上がりながら少し大きめにスライスして、右のラフ。

残り190ヤードの打ち上げを、クリーク(5番ウッド)で2ホール連続のパーオン!

残念ながら3パットでボギーとしたものの、ぶっつけ本番のスライス一辺倒作戦が功を奏して気分は上々。

続く5番は2番手でティーグラウンドに上がる。

担ぎ上げて振り切ると、物すごくスピン量の多い球で、吹き上がりながらスライスして行く!

その球の派手な飛び方に「うひゃ~! どこまで飛んでったのよ~!」「パワーフェード!」などの感嘆符付きのお世辞を口々にいただくが、やっぱり全然飛んでなくてセカンドオナー(笑)。

でも何の問題もない。むしろ狙い通りの結果。

これをショート覚悟でAW(アプローチウェッジ)でポンと上げてフルショット。やはり届かずグリーン手前。

しかしこのアプローチが1メートルに寄って、ナイスパー。

やった! バーディー!!

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次く6番は330ヤードのミドルホール。真ん中に木があって構えやすいし、広いし、好きなホール。

いつものように木の方向は狙わず左のクロスバンカーを狙い、担ぎ上げるような小さなトップから力いっぱい振り切ると、さっきのフケ球とは打って変わってまさにパワーフェードで、残り70ヤード!

これをSW(サンドウェッジ)でピン目がけて振り切ると、ピンに真っ直ぐ飛んで行くがショートして手前2ピン。

少し距離があったが、カップ2個分ほど左を狙って適当に打つと、なんと真ん中から入ってくれてバーディー!

ありゃま! ビックリ!!

6番を終わって4オーバーと、2番から6番までの5ホールを1オーバーで通過!

「いや~やっぱりハンディ10は違うなぁ」など同伴競技者からもお褒めいただき、「実は13年ぶりの月例会なんですよ~」と、あたかも“出だしのトリプルは久しぶりだから”と言外に訴える(笑)。

またまたバーディチャンス!

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続く7番ショートは140ヤードの軽い打ち下ろし。

8番アイアンで左のバンカーを狙うが、しかしまったくスライスせずに左のガードバンカーへ。

このホールボギー。

続く8番は左に緩やかにカーブする長いミドルホール。この日はメイングリーンが改修中で、453ヤード。

ドライバーで左のコーナーを狙うと、これがド真っすぐでフェアウェイ左サイドをキープ。

えらく距離も出ていて、残り190ヤード。

メインの1/4程の大きさの小さなサブグリーンの、左サイドにピンが立っている。

グリーンの左はOB。

ここ何発かスライスせずに真っ直ぐ飛んでいることを考えると、ここは左を狙いにくい。

右に曲げてもスペースは充分なので、ピンとグリーンの右エッジとの真ん中を狙う。

距離的には3番アイアンだが、無意識に球をつかまえにいってしまいそうなので、クリークを短めに持って肩から肩の振り幅で力まず振ろうと決める。

“ヒョイと担いでスライス”のイメージを思い浮かべるのも忘れ、すっかり距離感に集中している。

すでにセカンドショットを終えた3人とキャディさんが見守る中、なぜか“スッ”と力まず振れた。

きれいにスピンで上がりながら、真っ直ぐに飛んで行くボール。

オラオラ系の同伴競技者の「これ行った(乗った)よ!」の声を背中で聞きつつボールの軌道を追い、ショットの余韻を味わい、“このスイングの感触を忘れまい”と体中に意識を巡らせる。

最後まで狙ったラインを外すことなく飛び続け、小さなサブグリーンのピンと右エッジの真ん中にキャリーして、止まった。

ほぼストレートの3メートル。バーディーチャンス。

「この小さなグリーンに乗せた人を初めて見たわ! ここでバーディなんてすごい! 絶対入れてね!」キャディさんも興奮している。

結果はカップの際で力なく切れて「ごめんね~。意識させちゃったね!」とキャディさんの声。

「打ってない!」なんて言いながらタップイン。

(写真のように吹いてくれる天使も現れず笑)残念パーながら、さっきのクリークでのショットの余韻にまだ浸っていて、幸せ感でいっぱい。

“あんなショットが打てたなんて、信じられない。一生忘れない”そう思いながら最終のロングホール(パー5)に向かう。

池越えのロングで2オンを狙う!

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前半の最終ロングは、池越えの485ヤード。

気が付けば3ホール連続でオナー(最初にティーショットを打つ人)。

さっきのショットの余韻をまだ味わいながらも、“しっかりスライスを打とう”と左のクロスバンカーを狙う。

しっかりスライスして、右のラフ。

スライスながらも軽い下り坂を使ったようで、残りは200ヤード。

グリーン手前の池を越えるまでは約180ヤード程か。

同伴競技者は皆アイアンで刻んで、セカンドショットを終えている。

グリーンは右。その右1/3ほどは池が掛からないが、グリーンの右はOB。

左はサブグリーンもあって広いが、池が全面的に掛かる。

ティーショットのドライバーはしっかりスライスした。さっきのクリークは真っ直ぐ飛んだ。

さて、どこをどう狙おうか。

“さっきはスリークォーター。今度はフルショット。ドライバーと同じように振れば、このショットは少し右に曲がるのではないか? でもクリークだ。曲がっても小さいのでは? 4番でもあまり曲がらなかったし……。”

“よし、右のグリーンの真ん中を狙おう。少しスライスして、池に掛からないラインに飛べば手前からアプローチ。真っ直ぐ行けばオンだ。”

“さっきはコントロールしたが、今度はフルショットでいい。でも、力むなよ。よし、GO!”

結果は……しっかり力んで、天ぷら気味に上がってフック。池のど真ん中へ^^;

池は黄杭で、普通のウォーターハザード。

ハザードラインを横切って入った点とピンを結んだ後方線上、約70ヤードのところに1打罰でドロップして、SWでフルショット。

4オン2パットでボギーの6。

1番トリプル、2番チョロのスタートから、上がってみれば6オーバーの42!

まずまずハンディ10らしいスコアで、前半を終えてランチへ。

しかし、ここでオラオラ系の魔手が伸びて来るとは……想像だにしていませんでした^^;