Gride

ライフスタイル

PPK

10年以上のブランクを経て、ゴルフに再チャレンジするということ(20)

食欲全開! ケーキまだ食べるの?? ドラコン以外は興味がない、アスリートヒデキ。

暑いの苦手! DG-X100(スチールシャフトの種類。硬すぎてプロでもあまり使わない笑)は少し柔らかくなっていいが、肝心の本人が暑さでグロッキー。食欲ゼロのヒロ君。

ゴルフ大好き! やはり暑さにグッタリでサワードリンクばかり飲んでいるが、ゴルフをできる喜びがすべてを押し流して行くPPK。

三人三様のお昼休みを挟んで、さぁ! そろそろ行きますか!!

はたしてしっかり100を切れるのか? いや、そもそもちゃんと完走できるのか?

後半9ホールの始まり始まり~。

(画像はすべて、都留カントリー倶楽部公式サイト内コース攻略ガイドブックより)

やってきました3番ホール

クラブハウスでスポーツドリンクを2本買って、午後のハーフがスタート。

1番は打ち下ろしのロング(パー5)。

ティショットを右の林に入れて、セカンドは出すだけ。しかしアプローチが決まって1パットのボギー。

2番ミドル(パー4)は、本日2度目のフェアウェイキープながら、乗らず寄らずでボギー。

そして迎えた3番ミドル、362ヤード。

フェアウェイ左側に見えるヒノキの右がベストポジションのようだが、ドライバーで真っ直ぐ行ったら正面のOBまで楽に届きそう。

かといって右コーナーの低木の上に打つと、ちょっとのスライスでもOBになりそう。

こんなロケーションのホールなのに、“男気チェック”とばかりに、ここがなんとドラコンホール(笑)。

暑さでグロッキーのヒロ君も、涼しい顔のヒデキ君も、“サッ”とドライバーを抜いて男気を全開に放出!

オナー(一番最初に打つ人)は自分。

しかし自分は、たとえどんなにショットが曲がっていても、ダフっていても、チョロっていても、せっかくのゴルフ場を練習場にはしたくない。

そんな自分なりのゴルフ愛でクラブを選べば、ここは当然スプーン(3W)。

木の先まで行けばセカンドでグリーンを狙えるし、曲がっても落とし場所は広い。

つかまりのいいスプーンでティーアップだから、フェアウェイの右サイドを狙ってティーショット。

“もちろんフェアウェイ行っとけばドラコンでしょ^^♪ ”って気持ちもありで、一石二鳥!(どんなヤジでもへっちゃらさ!)

ところがこのショットが、フェアウェイ真ん中に出て行って少しフックする引っ掛けになり、木の左奥の斜面にキャリー。

OBまで届く感じではなかったが、思ったよりも距離がなかったみたい。

ヒロ君とヒデキ君は、揃ってドライバーで右のコーナーに打って行くが、ヒロ君は残念ながら右にOB。

しかしヒデキ君は少しフックしてフェアウェイの左ギリギリをキープ。

男気全開で結果も出した、アスリートヒデキの完璧なドラコンに完敗!

セカンドショットでアクシデント!!

さて、自分のセカンド地点。

残りは150ヤードほどの前下がり。

大きく振れそうもないので、2クラブ上げて5番アイアンを持って斜面へ。

幸いライは良く、パラパラしたラフにやや浮いている。

グリーンの右はすぐOBなので、サブグリーンとの間に目標を定めてアドレスに入った。

と、その瞬間!!

“ぐはっ!”

何だ!! マムシか!? マムシに噛まれたのか!!!笑

いや違う!

こむら返りだ~!!

痛い~!!!

今は暑さに飲まれるほどの運動不足だが、サッカーのトレーナー資格を持つヒロ君が駆け寄ってくる。

“伸ばせ伸ばせ!”

斜面の方を向くようにうつぶせになり、ふくらはぎを伸ばす。

すると今度はなんと、スネ側もこむら返り!

前後ダブルのこむら返りは、生まれて初めての激痛!!

どっちに伸ばしていいかわからない!

“うが~っ!”と痙攣が引くのをただじっと待つその時間の長いこと。

そしてスネ側がほぼ収まった所で、重症そうなふくらはぎ側を、仰向けに寝てヒロ君のストレッチを受ける。

これがまた“うが~っ!痛い!!”“筋キレるっ!!”と思わず膝を曲げて回避^^;

振り向くと、見えなかった後ろの組がティーグラウンドで待っている。

“前に進まなくちゃ”

まだスネもふくらはぎも、ヒクヒクしていて、すぐにでもまた痙攣しそうだが、そーッと立ち上がり、足に力が入らないように注意しながら、チョコンと5番アイアンを振って球を払うと、斜面を斜めに転がって行ってくれた。

残り約130ヤード。

そのまま5番アイアンで、今できる限りのスイングをするもまるで届かず、5打目でようやくグリーンオンして2パット。

何とかトリプルボギーの7でホールアウト。

ゴルフの奥深さと不思議さを体験した-4番ミドル

次の4番ミドルは、3番を逆にしたような308ヤードの左ドッグレッグのホール。

ヒロ君のアドバイスで、スポーツドリンクをガンガン飲みながら、何とかよちよちと歩く(サッカーの試合では、後半は足をつる選手が続出だそうだ。電解質と水分の不足が原因だとのこと)。

先ほどに比べれば、ふくらはぎのヒクヒク感は収まってきているが、やはり力を入れるのは怖い。

どれだけショットが飛んでくれるかわからないので、スプーンで正面のもみじの木に向かって足に力が入らないアドレスを探し、軽い素振りのようにティショット。

しかしこれが、もみじの右から少しだけドローする完璧なショットになり、きれいにフェアウェイの真ん中をとらえた!

素振りもせずに、足に力が入らない事だけを気にしながら、小さく、軽く、振っただけ。

それがどうしてだろう? 今の当たりは??

そしてなんと、今日初めてのパー。

ゴルフの奥深さと不思議さを体験-5番ショート

続く5番は、やや打ち下ろしている150ヤードのショートホール(パー3)。

足の状態は相変わらず。

通常なら7番、8番で悩むところだろうが、6番を持ってそーッとティーグラウンドに上がる。

そして、足に力が入らないようなアドレスを探る。

良い結果もなにも、一切なんの期待も持たず、もちろん素振りなども一切せず、そっと構えて、そっと右のグリーンに向かって振った。

すると、これがまた“え?”とびっくりするようなショットに。

高く軽やかに舞い上がり、頂点付近でほんの少しドローし、ピンにかぶさって落ちてきて、そのままグリーン奥の斜面上段にキャリー。

あわやOBになるところ。

通常の飛距離どころか、それ以上に出ていそうだ。

頭の中ははてなだらけ(?_?)

なんなんだろうこれは?

続く6番は340ヤードの広々とした真っ直ぐのミドル。

このティショットは、ドライバーを使ってみる。

一切どこにも力を入れない。

何も期待しない。

素振りもしない。

ただただ、まっすぐ構えて、適当に軽く振る。

すると、このドライバーも、軽やかに舞いがる理想的なドローボールとなり、フェアウェイセンターをキープ。

えらく距離も出ている。

「ケガの功名」を地で行ってしまった!!

getty

わお~!!

ばんざ~い! こむら返りさん、ありがとう~!!

これがゴルフのコツだったんだ!!

セカンド地点まで移動する間、目を白黒させている二人に思わず語ってしまう。

“実は開眼したんだよ……”

そう、静かに語りだす。

“本当のゴルフの神髄がわかったよ。ゴルフは、何も期待せず、何も考えず、ただ適当に振ればいいだけなんだよ”

そしてセカンド地点。

フェアウェイの真ん中。

残りは80ヤードほど。

“もう大きな番手は持たなくていいだろう”(筆者注/これがもう期待している状態であることに、気が付いてない^^;)

距離ぴったりのサンドウェッジを持ち、ここ3ホールの感覚を再現しようとする。

“素振りをせず、足に力が入らないように何気なく立ち、適当に振るんだぜ、PPK”(筆者注/これがもう何かをしようとしている状態であることに、気が付いてない^^;)

“うがっ!!”

実はこのセカンドショットの結果がどうだったのかを含め、ここから2ホールの記憶が……まったくない。

スコアカードには、6番ミドルは8を=で消して7(2パット)、7番ミドルも7(2パット)と記入されている。

要は、スコアを間違えたり記憶がなくなるほどにミスショットを連発してぶっ叩き、ケガの功名たる開眼は露と消えてしまったのだ……。

ヒロ君が危ない!!

記憶が戻るのは次の8番、524ヤードのロングホール。

ヒデキ君についで2番手でティーグランドに上がったヒロ君が変だ。

ティーは刺せたが、ボールが乗せられない。

2度、3度と試みるが、毎回ポロリと落ちてしまう。

落ちたボールを拾おうとするたびに、少しよろける。

“危ない!熱中症か!? いや脳梗塞じゃないだろうな!?”

「大丈夫!? ティアップしようか!?」と声をかける。

こちらを向いて、“大丈夫だ”とばかりに力なく手を振り、再度ティーアップを試みるヒロ君。

バンドエイドを拒否したヒロ君の事だ、きっと倒れるまで手助けは拒むんだろう。

ただ黙って見守るしかない、ヒデキ君とPPK。

やっとのことでティーに乗ったのは、冗談ではなく6度目くらい。

そして打った。

大スライスで右の林に突っ込んだが、飛距離は充分でどうやら大事には至っていない様子。

まずは“ホッ”と一安心。

そしてここで目が覚めたPPK。

“そうだ、生きて、ゴルフをしているだけで充分だ。なのに、調子こいてピンを狙ったり、すごいショットを再現しようとしたり、生意気で不遜な心だった……”

そして、何も自分に期待せずただクラブを適当に左右に振って球を前に飛ばす、こむら返り後の開眼ショットを7割ほど取り戻して、ティーショットは右のラフながらまぁまぁの当たり。

残りはここを入れてあと2つ。

“少しでも長くゴルフを楽しんでいたい”

そう思うと、自然にクラブはフェアウェイウッドではなく5番アイアン。

しっかりフェアウェイをキープして、100ヤード少しのサードショットをピッチングウエッジでパーオン。2パットのパー。

なんとか100切りの可能性を首の皮一枚残し、このハーフ13オーバーで最終ホールへ。

ついに最終ホール

最終9番は、162ヤードのショートホール。

オナーでティーグラウンドに上がる。

まぐれでも、ここでバーディが来れば99。パーなら100ちょうど。

これだけ盛りだくさんな一日を過ごして、最後に100切りの可能性を残してのティーショット。

なんてドラマチックな星のもとに生まれたの? PPKは(笑)。

一発開眼ショットが出れば、バーディは充分あり得る。

一発だけでいい。

上級者にとっては一番平均スコアが悪くなりやすいショートホールだけど、初級者にとっては一発のまぐれ当たりでパーやバーディが取れる、チャンスホールがショートホール。

自分の初めてのバーディもショートホールだった。

ティーアップもできるし、今の自分には唯一絶好のチャンスと言える。

かなりの打ち上げの162ヤード。少し小さめだが、あえてあの開眼ショットが打てたらぴったりのはずだ! と5番アイアンを握る。

“クラブは5番。でも力むな。俺の右足は、こむら返りを起こしている。ほら、またヒクヒクしてる。だから、そっと、適当に振るんだぜ”

そう自分に言い聞かす。

この精神状態は、もうあの何も期待しない状態には程遠い。

でも、期待や意図をなくせる状況でもない。

期待も意図も盛りだくさんで、煩悩全開のまま、奇跡を起こせPPK!!

“力まず、シュンと振ればいいんだ。よし、そろそろ行こうか”

“ヒュウン!!”

の、はずが、しっかり力んでインパクトは“ガツン!!”

左のバンカーのさらに左まで曲げ、がっかりしたアプローチはカラーまで少し足らずにバンカーに落ちた。

このホールはトリプルボギーの6で、結果は52。

ラウンドトータル103で、復活ラウンドは残念ながら100を切れずに終了。

しかし、ヒロ君と共になんとか無事に18ホールを終えることができた!

万歳!!

ゴルフはやっぱり最高に面白い!!

そして、こんな素晴らしいコースを無料でプレーさせてくれたシャトレーゼ様、ありがとうございましたm(__)m

また、この長い駄文を最後まで読んでくださったあなた様、ありがとうございましたm(_ _)m

来月は13年ぶりのホームコースです。

長ったらしい駄文ですが、良かったらこれからも宜しくお付き合いくださいませm(_ _)m