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【松山制覇なるか】メジャー第四戦、全米プロゴルフ選手権2017の見どころ

昨年10月にスタートしたPGAツアーもいよいよ終盤に差し掛かり、今週末にはメジャー最終戦の全米プロゴルフ選手権が開幕します。

先日行われた、WGC-ブリヂストン招待を圧倒的な強さで制した松山英樹。

ツアー連勝、そして日本人初のメジャー制覇は実現するのか、世界が注目するこの一戦の見どころをお伝えします。

大会の概要

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日程:8月10日(木)~13日(日)
会場:クエイル・ホロー・クラブ@ノースカロライナ州シャーロット(パー71/7,600ヤード)
賞金:総額1,050万ドル/優勝189万ドル(約2億850万円)
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今年で99回目の開催となる全米プロゴルフ選手権は、その名が示すとおり、プロにのみ出場権が与えられます(他のメジャー大会はアマチュアも出場可)。

世界ランキング上位100名を含む、156人のプロゴルファーが出場を予定しており、ある意味フィールドが最も厚い大会と言えます。

そんな“プロゴルファー世界一決定戦”には、松山英樹をはじめ、谷原秀人、池田勇太、小平智の、4名の日本人選手が出場します。

毎年開催地が変わるこの大会ですが、クエイル・ホローは例年5月にウェルズ・ファーゴ選手権が開催されている会場でもあります。

この時期、シャーロットの平均気温は30度を越え、まさに真夏の熱い戦いが繰り広げられます。

開催コースと大会の特徴

その名のとおり、ウズラ(Quail)がロゴにあしらわれているクエイル・ホローは、柔らかい語感に反して、非常にタフで戦略性の高い名門コースです。

元々PGAツアーの中でも屈指の距離を誇っていたのですが、今回の全米プロゴルフ選手権にあわせて改修が施され、パー71ながら7,600ヤードと驚きのセッティングとなっています。

「グリーンマイル」と呼ばれる、最難関の上がり3ホールは特に有名で、とりわけ17番、池に囲まれたパー3(223ヤード)ではどんなドラマが待っているでしょうか。

ところで、4大メジャー大会というと、マスターズはゴルフの祭典、全米オープンは忍耐、全英オープンは伝統と格式といった共通イメージが存在する思います。

では、全米プロゴルフ選手権はどうかという問いには、「オリジナリティに富んだ大会」と答えたいです。

例えば、大会に先立ちオフィシャルタイムキーパーであるオメガ(他3大会はロレックス)のイベントが開催され、ロリー・マキロイとセルヒオ・ガルシアが宇宙服に身を包みプレーするという驚きのパフォーマンスを披露しました。

ジャスティン・ビーバーも登場!?

過去には、最終日のピンポジションをファン投票で決めたこともあり、ある意味エンタメ色の強いアメリカらしい大会と言えるのではないでしょうか。

この記事を書いている最中に、もうひとつ面白い(?)ニュースを目にしました。

先日世界ツアーをキャンセルし話題となったポップスター、ジャスティン・ビーバーがクエイル・ホローに登場し、話題をさらっていったのです。

実はゴルフ好きだという彼は、親交あるウェズリー・ブライアンとババ・ワトソンの練習ラウンドに同行して楽しんだとのこと…。

こんな話題が届くのも、この大会らしいと感じました。

全世界の“ビリーバー”(ジャスティン・ビーバーのファンたち)が注目したその模様は、以下ケビン・ナのインスタグラム投稿からご確認ください。

注目選手

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最後に注目選手をご紹介します。

●松山英樹
第二のメジャーと言われる世界ゴルフ選手権、WGC−ブリヂストン招待でPGAツアー通算5勝目を挙げた松山英樹。

今や世界のゴルフファンが注目し、メジャー制覇に一番近い選手と称されています。

その証拠に、PGA公式サイトのパワーランキング(優勝予想)では、並み居るトッププロを抑えて堂々の1位!

最近の彼のプレーや言動、表情を観ていると、終始とても穏やかなことに驚きます。

うまく表現できないのですが、すべてを受け入れて達観しているような凄みを感じます。

選手として一皮も二皮も剥け、まさにトップの位置に上り詰めた今シーズン。この試合がその集大成となるでしょうか。

●ジョーダン・スピース
7月の全英オープンを制し、今大会の勝利でキャリアグランドスラムを達成するスピース。

しかも、今回勝つことができれば、2000年にタイガー・ウッズが樹立した最年少記録(24歳と206日)を塗り替えることになります。

全英の13番で見せた、歴史に残る練習場からのリカバリーショット。

あの状況でやってのける常人離れした精神力と、復活したパッティングを武器に、偉業を成し遂げる可能性は十分にあります。

●ロリー・マキロイ
クエイル・ホローで過去2勝を挙げており、うちひとつは記念すべきPGAツアー初勝利というマキロイは、パワーランキングで松山に次ぐ2位に挙げられています。

コースとの相性だけでなく、ここ最近調子を挙げていること(直近2試合で4位→5位)もその理由です。

9年間共に戦ったキャディとの別れを選択し、心機一転臨むこの大会。その選択が吉と出るか凶と出るか、見ものです。

●ザック・ジョンソン
WGC−ブリヂストン招待では松山英樹の快進撃の影に隠れてしまった印象ですが、堅実なゴルフで単独2位となったベテランも、ここ最近好調をキープしています。

メジャー2勝を誇るジョンソンですが、クエイル・ホローで38ラウンドの経験を持っており、まさにコースを知り尽くしているという印象です。

他にも世界ランク1位のダスティン・ジョンソン、メジャー初制覇を狙うリッキー・ファウラーたちが、着々と調子を上げてきており、松山英樹が倒すべき相手は本当に強敵ばかりです。

しかし今の彼は、そんなライバルたちの一歩先を行っているような気がしてなりません。

歴史的瞬間はすぐそこ(今週末)に来ていると信じて、4日間声援を送りましょう!