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こせきよういち
先週一番のヒーローは会長!宮里優作選手会長だ〜世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#19
先週のツアートーナメントはいずれも白熱の展開、劇的な決着ばかりでした。
国内女子ツアー、中国開催の欧州ツアー、チーム競技で実施された米ツアー、そして野村敏京がツアー3勝目をマークした米女子ツアーは、どれもプレーオフにもつれ込む接戦となりました。
そんななか国内男子ツアーは、選手会長の宮里優作が最終18番ホールで、ダウンヒルの6メートル、少し右に曲がるという難しいバーディパットをねじ込み、その1ストロークの差でツアー4勝目を挙げたのでした。
カップの縁を360度回って沈んだバーディパット
スポンサートーナメントとしては(現存するなかで)国内最古の大会、中日クラウンズ。
第58回の今年の大会を制したのは、選手会長としてゴルフの振興と普及、ツアーの盛り上げ活動等で日々多忙な宮里優作でした。
アマチュア時代から17回目の出場で初の栄冠となりました。
優勝争いは最終ホール(パー4)まで、宮里、藤本佳則、谷口徹の3人が12アンダーでトップに並ぶ展開。
最終組の宮里が、前記の難しいバーディパットを外せば、そのまま3人によるプレーオフにもつれ込むところ。
見守るギャラリーもメディア関係者も、みんなはらはら。
録画放送ですが、テレビの視聴者もはらはら。
そんななかを6メートル先のカップ向かって転がったボールは少し右に曲がりながら、カップの右端に接したと思ったら、その縁を360度回り、最後にクルリンパッとカップのなかに消えたのでした。
その瞬間、宮里はクルリと180度回転。
ギャラリースタンドのほうを向いて右手でガッツポーズ。そして、軽くジャンプ。
湧き上がる大歓声をさらにヒートアップさせたのでした。
劇的過ぎる涙のツアー初優勝
宮里は東北福祉大学の在学中からツアー競技で大活躍。
当時から「いつツアー優勝してもおかしくない」と言われていました。
ところが、タイトルにはなかなか手が届かず、初優勝は4年前、2013年の最終戦「日本シリーズ」でした。
そのときの優勝シーンもまた劇的でした。
最終18番、宮里は2位に3打差。つまり、ダブルボギーでも逃げ切り優勝となる状況。
ですから、18番グリーン周りは、ギャラリー、選手・関係者、メディア関係者のみんなが彼の初優勝を祝福しようと待ち構えていました。
ところが、舞台の東京よみうりCCの18番ホールは国内でも屈指の難関パー3。
わずかなミスでも、簡単にダボが生まれるホールです。
そして、宮里のショットはまさにそのダボ必至の展開になったのでした。
この優勝シーンは国内男子ツアーが続く限りファンの話題となる劇的なものでしょう。
アメリカでも18番ホールで劇的な一打を披露
宮里優作はアメリカでもとっても劇的な一打を放っています。
昨年の全米オープンの第2ラウンド、彼にとっては9ホール目となる18番パー4が舞台です。
ラフからの第2打。残り188ヤードを6番アイアンで狙った一打がそのままカップイン。イーグルのスーパーショットとなったのでした。
すると、宮里は手にしていたアイアンをチ・チ・ロドリゲスのように、刀をさやに収めるパフォーマンス。
続けて、ミゲル・アンヘル・ヒメネスのように、軽いステップを踏むダンスパフォーマンスで、ギャラリーの大歓声に応えたのでした。
(動画は下記リンク先でご覧ください)
ミャンマーでもカップの縁を360度
最後に、宮里優作のイーグルをもう一本。
これは今年1月の日本/アジアンツアー共催のミャンマーオープン3日目の映像です。
初日からトップを走っていた宮里は4番パー5で、第2打がグリーン奥のカラーへ。
そこからアプローチパットを試みるのですが、画面からも2パットでおさめるのも難しい状況であることが分かります。
ところが、ここでも360度、クルリンパッのイーグル。お見事!
宮里は高いスキルの持ち主の“魅せる”プレーヤー。
今後、ますますの活躍を祈ります。