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こせきよういち
「祝! リッキー・ファウラー PGAツアー4勝目」 世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み#10
先週の米ツアー戦「ホンダクラシック」は、日本でも人気のリッキー・ファウラーが2年ぶり、通算4勝目を挙げました。
これまでファウラーは3日目=54ホールを終えてトップ、もしくはトップタイに立ったことが4度ありましたが、優勝は一度もできませんでした。
いわゆる逃げ切り優勝は一度もなく、過去3勝はいずれも逆転優勝でした。
そんなジンクスのせいか、今回も最終日はダブルボギーを叩くなどちょっとドタバタな展開で、終わってみれば1オーバーパーのラウンドでした。
そして、そのドタバタの始まりは、スプリンクラーヘッド?だったのです。
リッキー・ファウラーのドタバタの始まりはスプリンクラーヘッド?
最終日のリッキー・ファウラーは5バーディ、4ボギー&1ダブルボギーの1オーバーパー=71打のラウンドとなりました。
その最初のボギーは4番ホール(パー4)で、リッキーは第2打をグリーンオーバー。
そして、奥からパターで転がしてカップを狙ったボールが、グリーンのカラーにあったスプリンクラーヘッドの凹みにナイスインしたのでした。
このとき、パターで転がそうとするプレーの線上に「動かせない障害物」のスプリンクラーヘッドがあったのですが、ルール上、このケースは障害が生じたことになりません。
ただし、ローカルルールにより、
「ボールがスルーザグリーンにある場合で、“動かせない障害物”が(a)パッティンググリーン上かまたはそのパッティンググリーンから2クラブレングス以内にあり、(b)ボールからも2クラブレングスの範囲内で、しかも(c)ボールとカップの間のプレーの線上にかかっているときは、プレーヤーは救済を受けることができる」とすることができます。
このローカルルールはほとんどの競技で採用されているはずです。
ライアン・ブレームはスプリンクラーヘッドに跳ねられて池ポチャ
ホンダクラシックの舞台=PGAナショナルの15番~17番ホールは池がからむ難易度の高いホールの連続で、「ベア・トラップ(熊のわな)」というニックネームが付けられています。
ちょうどオーガスタ・ナショナルGCの「アーメン・コーナー」のような存在です。
「ベア」の名前が冠せられているのは、このコースを改造設計したジャック・ニクラスのニックネーム「ゴールデンベア」に由来しています。
その「ベア・トラップ」のひとつ、15番(パー3)でスプリンクラーヘッドのわな(?)にはまったのが、3日目のライアン・ブレームでした。
ブレームのティショットはスプリンクラーヘッドを直撃、ボールは高く舞い上がり……。
結局、このホールをダブルボギーとしたブレームはこの日は79打の大たたき。順位を大きく下げてしまったのでした。
シニアのスコット・マキャロンもスプリンクラーヘッドで大ジャンプ
スプリンクラーヘッドによる“悲劇”は今年の米シニアツアーの開幕戦「ミツビシエレクトリック(三菱電機)選手権」の初日にも起こっています。
犠牲になったのはスコット・マキャロン。同ツアーの第2戦「アリアンツ選手権」の優勝者です。
マキャロンは距離392ヤードの、いわゆる“サービスホール(距離が短くて簡単なホール)”の6番(パー4)でグリーンを狙った第2打がスプリンクラーヘッドを直撃。
ボールはグリーン奥の溶岩が固まった岩に落ち、このホールをダブルボギーとしました。
それにしてもスプリンクラーヘッドを直撃したボールは、カーンと気持ちのいいほど跳ね上がるもんですね。
自分には決して起きてもらいたくないけど、見事な跳ね方です。