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じゅんやあく

MMTに参戦してきた!(その2)

こんにちは、じゅんやあくです。

前回は、本番当日、練習場へ向かったところまでお伝えしました。

その続きをお送りします。

前回「MMTに参戦してきた!(その1)」はこちら↓。

狙った看板に1球目からヒット!

MMTの出場選手には練習ボール2カゴ(48球)が無償で貸し出されます。

いくら快晴で暖かい日といっても、冬です。
20分くらい入念にストレッチをします。

その後いよいよ打ち始めます。
私の場合、56度のアプローチショットから練習を始めます。

打席の正面には「50」と書かれた看板。

というわけで、まずはあの看板を狙ってみようということで打った第1球目が、見事看板をヒット!

「なんて調子がいいんだ、今日は!(倒置法)」

と気をよくして、数球ずつ感触を確かめながら、徐々に長いクラブへと持ち替えていきます。

ユーティリティまでは、調子がよかったんです、おおむね。

ドライバーが左にしか行かない!

気分よく練習を続けていよいよドライバーです。

「キーン!」左へ。
「キーン!」左へ。
「キーン!」左へ……。

もう、何球打っても左にしか行きません。

もともとチーピン(急激に左に曲がるミスショット。マージャンの“七筒(チーピン)”に形が似ていることからその名が付いている)持ちの私。

試合まであと2時間もありません。こうなると、その場のスイング改造とか、応急処置とか、ほとんど無意味です。

逆に直そうとすると、右にも左にも行くようになってしまいます。

そこで、決意しました。

「今日は、“カッコいい球”は捨てよう」、と。

私はドローヒッターなので、やや右に打ち出して少し左に戻ってくる薄いドローボールが理想の球です。

弾道も高ければ言うことありません。

しかし、今日の状態で高く球を上げようとしたら、もうどこに行くかわかりません。

高い球のほうが、それだけ曲がるリスクが高まります。

そんなわけで、ドライバーのティーショットはすべて低い弾道での“センター前ヒット”狙いで行くことにしました。

(しかしこの決断もまた、後々ラウンドに影響を及ぼすのですが……)

スタート前には憧れの……

さて、練習も終わり、パッティンググリーンやアプローチ練習場で軽く練習すると、いよいよ第1組のスタート時間が近づいてきました。

スターターは、最近ゴルフ関連の仕事の目立つ、フリーアナウンサーの山本潤さん。個人的な面識はなかったのですが、実は以前山本さんが担当していたテレビの天気予報コーナーを毎週欠かさず拝見していた私としては、「なんとかご挨拶のタイミングを!」と機をうかがっていました。

そしていよいよ最終組の一つ前の組がスタートし、私たち最終組がティーグラウンド付近に集合するときがやってきました。

(よし、今だ!)

マーカー確認などが始まる前に、意を決して山本さんに話しかけました。

「天気予報欠かさず見てました!」

……山本さんに話しかけることで頭がいっぱいで緊張していた私ですが、一仕事終え、リラックスした状態で1番ホールのティーショットを迎えることができました。

結果は、無事狙い通りの“センター前ヒット”で、フェアウェイセンターをキープ。

だがしかし。好事魔多し。

“カッコいい球”を捨て、低弾道狙いに徹したことで、事前に想定していたよりティーショットが10ヤードくらい減ってしまいました。

クラブを7本しか使えないので、「じゃあ2打目は6番アイアンで」ってできないんですよね。そんなところも、このMMTという試合の難しさだったり、おもしろさだったりします。

そんな影響もあって、1番ホールは2打目がグリーン奥のピンポジションに対し、かろうじて手前に乗っただけで、3パットのボギー。

以降、だいたいそんな感じで、いつも2打目がちょっと遠いみたいなことを漠然と感じながらラウンドを消化していきました。

(遠目から撮影してみました。中央の赤い服が山本さんです)

“怪童”と新進気鋭の若武者と一緒!

ちなみに私の組は、1989年にプロ入りし、翌90年には3勝を挙げ賞金ランキング3位に入り一躍スター選手となった“怪童”川岸良兼プロ(今年シニアデビューです!)、昨年末に行われたQT(クォリファイングトーナメント。翌年のツアー出場権をかけた予選会)で見事3位に入り、今年のレギュラーツアー前半戦の出場権を獲得している永松宏之プロ、そしてこの試合の主催者でゴルフ雑誌やゴルフ専門チャンネルなどでもおなじみのマーク金井氏と、これ以上ない豪華な顔ぶれだったのですが、何しろスタート前に緊張を使い果たしていたので、リラックスしてラウンドしていました。

とはいえ、プロふたりとアマふたりでペアリングするというのもこのMMTの魅力です。

プロとラウンドすると、普段気がつかないことやプロならではの技術など、本当に勉強になることがたくさんあります。

さて、セカンドがいつも想定より少し遠いみたいな感じで進行していたラウンドですが、ハイライトは最終18番ホールで訪れました(10番ホールスタートなので、18番が最終ホールになります)。

「ティーショットが想定より飛んでないから、2打目が遠いんだ」ということに最終ホール前にしてやっとはっきりと気がついた私は、この日初めてティーショットで思い切り振りました。

そしてそんな球がフェアウェイに行くなんてことはもちろんなく、左を警戒して右にすっぽ抜けた球は、右のラフへ。

残りは158ヤード。

手には22度のユーティリティ。

通常のライからなら195ヤードくらい飛ぶ私のユーティリティですが、冬で気温が下がり始めており、かつラフの抵抗もあったので、ユーティリティで軽く振ってちょうどいいかな、なんて考えながら打った第2打が、見事グリーン手前から転がりあがってピンハイ5メートルにつきました!

この日、川岸プロが大乱調で、途中“8”を叩いたりして、じつはここまで1打リードしていたのです。

ファーストパットが50センチくらいに寄って、「あの川岸良兼に勝った!」と思った瞬間、パーパットは無情にもカップの左をすり抜けていきました。

MMTが行われている赤羽ゴルフ場は河川敷です。18番ホールのグリーン横には、無料で観戦できるとあってギャラリーの方も数名集まっていました。

「あーっ!」

パーパットが外れた瞬間、悲鳴ともため息とも嘲笑ともつかぬ声が周囲に響き渡りました。

戦い終えて日が暮れて

結果は写真のとおり。

11月にラウンドしたときは、同じようなコンディションの中“39”だったので、これがやはり試合ならではの難しさというか、実力なのかなとは思います。

今回は、メディア枠ということで主催者のご好意により参加させていただきました。ありがとうございました。

私の好きな『ベイビーステップ』というテニスマンガに「漠然と何千球も打っても意味がない。いかに一球一球、『どんな球を打ちたいのか』ということを意識して打つことができるか。これを積み重ねないと上達しない」というような内容のくだりがありますが、ゴルフもまったく同じだと思います。

練習場で漠然と打つよりも、コースで打つ一打。さらに、試合という環境の中で、どのような意図を持ってスイングしたときに体がどんな反応をして、結果どのような球になったのか……。

この経験値の積み重ねが、よりゴルフの上達を促すのだと思います。

そういう意味では、アマチュアでも気軽に参加できるMMTという試合は、ぜひアマチュアのみなさんに参加してもらいたい試合です。

だいたい半年に1度のペースで開催されていますので、試合未経験の方や、もっと上手くなりたい方などはぜひとも参加を考えてみてください。

「グリッジ」でも予選会の情報などを今後もお伝えしていくので、ぜひチェックしてください。

右からマーク金井さん、川岸プロ、私、永松プロ、スコアラーを務めていただいた真島さん。

試合の最終結果など、MMTのサイトはこちらからどうぞ↓。