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「信頼」で成り立つ業界 ゴルフ会員権業者インタビュー

昭和44年創業、その後創業者である父の跡を継ぎ、愛知県名古屋市で東海地区を中心としたゴルフ場会員権の売買を行っているのが東亜ゴルフサービス。こちらの2代目女社長である長谷川恭子代表にインタビューをすることができました。

インタビューの最中は、柔らかい物腰を感じさせる口調の中に、一本芯がしっかり通っているのが印象的な女性でした。
会員権売買業という仕事を通して、何を感じ、どのように向き合っているのか紹介していきたいと思います。

激動のバブル期 会員権の相場が大幅に下落

─バブル期から現在に至るまで、会員権の相場が大幅に下落しましたよね。そのとき業界はどんな状況だったんですか?

基本的にバブルがはじけた!と言っても、その日を境にパッタリと取引が止まるということはないので、ある程度は動いてはいました。
ただ相場はものすごく下落していきましたよね。

現在15万円程で購入できる会員権は、バブル期当時で1000万円程で取引されていましたから。ただ取引数そのものはあまり増減したとは感じていません。

─ではそこまでダメージはなかったと?

うーん。
1回当たりの取引での金額はもちろん落ちていますので、その分薄利にはなっているかもしれませんね。
そういえば昔の方がもうちょっと"のほほん"としてたかも(笑)

インターネットは便利ですが弊害も

─「会員権が欲しい」と思ったらすぐパソコンで調べられる時代になりました。購入側からするとやっぱりありがたいんですが、業者としての立場からどう感じていますか?

たしかにものすごく便利になりましたね。
相場表も検索すればすぐに出てきますし、ゴルフ場の口コミなんかも参考にされている方が多いと思います。

けれど、それを完全に鵜呑みにしてしまうことにはちょっと弊害も感じています。

実際に在庫にできない会員権もありますので、相場の金額だと思っていたのにいざ購入しようとしたときには値段が上がってしまっていたりすることも。
口コミに関しては、やはり個人の感じたことになりますから、やっぱり自分の肌で感じていただくのが一番ですよね。

そのために視察プレーもご希望があればセッティングさせていただいています。

古き良き時代の人と人とのつながり

─今と昔で、バブルなどの値段以外に変わったと感じていることってありますか?

インターネットが普及したことによって、直接人と接する機会が減っていると思うんですよね。
それは仕事だけじゃなくてあらゆる面で。
そうすると人と人とのつながりが希薄になってきているというか・・・

─業界そのものに影響は?

会員権って購入者がいますよね。その前には元メンバーの方がいらっしゃるんです。
ゴルフというスポーツを通じて、気に入ったゴルフ場の会員権を購入した元のメンバーさんがいて、何らかの理由で手放すことになるじゃないですか。
そして我々が間に入って、次の購入希望者へつないでいます。

ただモノを売るだけではなくて、人と人、ゴルフが好きという人同士の気持ちをつなぐことにもなっていると思うんです。

やっぱり「信頼第一」の商売ですから、そういった気持ちや人のつながりはものすごく大切にしています。

先代の教え「信頼される会社であること」が信念に

─ビジネスですから利益を追求していくような、ドライな取引業者さんもいらっしゃるんですか?

それはもちろん会社の方針でもありますからあるんじゃないでしょうか。
会員権業者と言ってもたくさんありますしね。

それでも当社ではお客様に安心して、納得した上で購入いただけるようにしていくことは当然だと思っています。それがお客様からの信頼にもつながりますから。

─先代からの企業理念や"教え"のようなものはありました?

それはやっぱり「信頼」ですよ。
お客様あっての商売ですし、ゴルフ場や同業他社との関係も良好であるに越したことはありません。

会員権の購入を考えている方へ一言

─お金や競技だけでなく、会員権購入を考えている方へ何か伝えておきたいことはありますか?

「会員権を購入してやったんだ」という気持ちは持たないでいただきたいですね。
「お値打ちにプレーをさせてもらっている、競技に参加させてもらっている」という謙虚な心持ちでメンバーライフを過ごしていただければ、と思います。

やっぱりゴルフ場や会員権の業者も「人」ですから、傲慢な気持ちでは人は離れてしまいます。長い付き合いになるゴルフ場や他のメンバーさんからも、やっぱり友達のように大切にされたいと思うじゃないですか。
それには新たにメンバーとなる方の気持ち一つで大きく変わる部分だと思うんですよね。

─会員権を購入する金銭面以外のメリットって何だと思いますか?

当然なんですが、同じメンバーさん同士で同じゴルフをしているんですよ。
そこには社会的地位やステータスなんてものはなくて、純粋に対等な立場でゴルフを楽しむことができる。
こういうことってありそうでなかなかないんですよ。

しがらみや面倒事を忘れて、1つのことに没頭できるなんて素晴らしいことだと思いません?

こういったメンバーライフを通して「会員権買ってよかった!」と思っていただけることが我々にとって一番の喜びですよね。

まとめ

東亜ゴルフサービスの長谷川代表にお話を伺いました。
残念ながら写真はNGとのことで、掲載することができませんでしたが、次回はぜひご登場いただきたいものです(笑)

創業以来コツコツと積み上げてきた実績と信頼は大きく、そして今後も変わることなく受け継がれていくことでしょう。
人から人へ、ゴルフが好きだ!という気持ちまでをもつなぐからこそ、会員権に金額以上の価値を見い出すことができるのかもしれません。そしてその取引の根底にあるのは信頼。

ゴルフという誰でも自由に平等に楽しめるスポーツだからこそ、信頼を大切にして長きに渡り地域に深く根付いている理由なのでしょう。

長谷川代表、ありがとうございました。


名称:東亜ゴルフサービス
住所:〒461-0022 愛知県名古屋市東区東大曽根町16-13
電話:052-912-5767