ライフスタイル
GEW女子部
個人の力でゴルフ業界を盛り上げること
Facebookの投稿で、楽しそうなゴルフ仲間との写真をよく投稿するスクール勤務のAさん。
彼女の投稿には、「私もゴルフはじめたいな!」「楽しそうだね!」「ウェア可愛い!」「今度誘って」といったコメントが沢山つきます。
対して、ゴルフ場で働くBさんの投稿は「2015年問題をみなさんご存知ですか?(中略)みなさん、もっとゴルフをしましょう!」などと問題提起型の投稿が多く、いいねを押しているのは当然業界の中の人が中心です。
時には、ゴルフ場が潰れて誰が困るの? と、つっこみコメントがつくこともあります。
大切なのは使い分けなのかもしれません。
間違った訴求方法をあらためる
私たちが女性にアンケートをとると、悲鳴のような声がたくさん返ってきます。
もっとゴルフをしたいけどできません、という嘆きの声です。
反面、ゴルフ業界は人口減で苦しんでいます。このギャップは何なのでしょうか?
業界にいると、業界を支えるためにゴルファー人口を増やさなければ!女性を取り込まなければ!と語られることがあります。
この文脈を聞いていると、日本の少子高齢化に対して、女性に子どもをもっと産んで欲しいと言っている政府と、だったらもっと子どもが欲しいと思える・産める日本にしてよ、と言う女性の関係に似ていると感じることがあります。
またさらに似ているのは、一般ゴルファーに対してまで「人口が減るとゴルフ場が廃業に追い込まれる」ということを、さも本質課題かのように語られることがあることです。
Facebookなどのソーシャルメディアで、だからもっとゴルフをしましょう的な投稿を見かけるたびに、有効な訴求方法ではないと感じます。
例えば、日本が苦戦している製造業、パソコンやテレビ業界を救うために日本製を買ってください。
車を買わない人が増えていて下請け企業が苦しいのでもっと車を買ってください。と言って、買う人がどれくらいいるでしょうか。
駅前のシャッター街がこのままではなくなってしまうので、買い物はこちらでといっても人の流れは変わりません。
シャッター街に人を呼びこむ施策に成功した街だけに活気が戻るのです。
ゴルフも、ゴルフ場が潰れるから・市場がシュリンクしてるからもっとゴルフを!といっても人々は関心を持つことができません。
それは、業界課題意識を共有するときの訴求ポイントであり、一般の方への訴求ポイントは全く違うからです。
一般ユーザーへの訴求ポイント
一般ユーザーへの訴求ポイントは、
・生涯の趣味ができる
・友達が増える
・高所得の素敵な彼に出会える
・夫婦・家族スポーツとしていい
・仕事的なメリットもある
などです。
私たちは、業界の情報通すぎて愚痴を語ってしまいたくなります。
それが逆効果となって、イケてないスポーツだとイメージダウンにつながることがあるので、言いたい気持ちを抑えてみてください。
きっと反応が変わりますよ。
1人1人ができることと会社ができることを分けて考える①
業界の大きな課題は、「年間の累計ラウンド数が減ること」「人口そのものが減ること」です。
中でも大きいKPIは「途中でやめてしまう人を減らす」「新規ゴルファーを増やす」「1人当たりの回数を増やす」です。
うんうん、うちの会社もそこを課題視してるよ!
と共感してくださったみなさん、ありがとうございます。
でも、会社じゃなくてもいいんです。
これを読んでいる「みなさんお一人お一人」に動いて欲しいんです。
会社はいろいろな事情で動きが鈍いこともあります。
でも、みなさんは自分の意志で動けます。自分は自社のサービスを通じて‥‥ということであれば、それも是非、お願いしたいです!
1人1人ができることと会社ができることを分けて考える②
この業界、何万人の人が働いていますか?
例えば、この業界で働く1人1人が、年間ノルマ2人の新規ゴルファーを生み出すなんてどうでしょう?
みなさんもご存知の通り、ゴルフをはじめるきっかけも、継続的なラウンドの機会も、多くは「人から誘われること」がきっかけになっています。
女性の声でいつも「ゴルフの機会の少なさ」が課題にあがります。
大切なのは「誘い手・推進役」を増やすことです。だったら、まずは業界の中の人が率先してその役をやってみませんか?
例えば、あなたがゴルフをする人なら、ラウンドメンバーを誘う時に初心者を含めて誘ってみるとか、社内でゴルフをしない人・中断してしまった人を誘うとか。
あなたが経営者さんなら、社員に対するゴルフ補助をはじめてみてはいかがですか?
あなた自身がゴルフをしない人である場合は、何があればゴルフができるようになるかを考えてみてください。
ゴルフ業界の事情とゴルフをしない人の気持ちを両方とも実感できる貴重な存在なので、あなたにしかだせないアイディアがあるかもしれません。
ゴルフ業界は幸い、もっとゴルフをしたいと考えている既存ゴルファーがいます。
はじめてみたいけど友達がいないからできないという人たちがいます。この貴重な存在を軽視しないことが未来を創ります。
まずは、自分たちの周りの人を誘いましょう。ゴルフの「良さ」をもっと周りに語りましょう。会社ではなく、私たち一人一人が。