ライフスタイル
ヒッティ
ジュニアW杯から考える〜キャディバッグは担がず運ぶ〜
ごきげんよう、ヒッティです。
名古屋の中京ゴルフ倶楽部 石野コースで開催されている「2019トヨタジュニアゴルフワールドカップ~Supported by JAL」に来ています。
世界のジュニアゴルファーたちを見ているとたくさんの気づきがありますが、多くのプレーヤーがゴルフバッグを担いでいないのに気づきました。
手引き(手押し)カートを利用しているのです(私が学生の時は担いでいたのに……)。
ゴルフをしていると言うと、「キャディさんがいて、カートに乗るんでしょ」と言われることがあります。
確かに、大人はそういう選択肢があります。キャディさんをつけずにセルフプレーの場合でもカートは、ほぼ100%あります。
でも、学生はそうではありません。今回はゴルフバッグの事情を深掘りしてみましょう。
担ぐのは時代遅れ?
キャディバッグにはツアープロが使うような直立する「カートタイプ」と、軽量で脚がついている「スタンドタイプ」の2種類があります。
ジュニアゴルファーの使っている「スタンドタイプ」は、初めからセルフでの持ち運びを前提として作られていて、軽量かつ両肩で背負える形になっています。
私が学生の頃は、学生は自分のバッグを自分で運ぶものというルールがありました。が、近年はそれが見直されてきています。
キャディバッグは軽いもので約2キロ、重いもので約5キロあります。でもこれはバッグ「だけ」の話。
そこに14本のクラブ、ボール、飲み物、傘などなど諸々のアイテムを入れると、総重量は約10キロにもなります。
今回のトヨタジュニアゴルフワールドカップは4日間。練習も含めると5日間ラウンドすることになります。
10キロを担いで7キロ歩くのを4日間、5日間続けるとどうでしょう。いくら元気な若者でも、さすがに肩や腰への負担が大きいと思いませんか?
暑い時期のゴルフが多い!
また、トップ学生ゴルファーたちは意外とラウンドの回数が多いです。
日本アマチュアゴルフ選手権、日本ジュニアゴルフ選手権、アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権、その他レギュラーツアーやステップ・アップ・ツアーのマンデートーナメント等々……・
前の週も、次の週も、試合が入っていたりします。つまり、移動・練習・試合の繰り返しで多忙なのです。
さらに日本の夏は暑い!
20年前、10年前に比べて、日本の夏は高温多湿になっています。
炎天下で日陰の少ないコースや高低差の多いコースで合宿や試合を行うと、熱中症になる危険性もあります(来年8月のオリンピックも心配です……)。
そういった理由で、最近では手引き・手押しカートの利用を許可するケースが増えてきました(というか、禁止していたのは日本くらいかもしれません)。
快適なゴルフで最適パフォーマンス、推奨!
関係者への取材によると、今回のトヨタジュニアゴルフワールドカップでは、日本の運営側が手引きカートを80台用意したそう。
持参した選手もいたそうですが、およそ3分の2の選手が手引きカートを利用しています。
ゴルフは生涯スポーツ。ジャンボ尾崎こと尾崎将司プロは1970年にプロ転向後、約半世紀にわたりプロとしてゴルフをしています。
スポーツは体が資本。上手いプレーヤーには長く活躍してほしいですもんね。
日本のゴルフ界は古い“体育会”気質から脱却して、最適化・合理化を進めている最中なのかもしれません。